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野山
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のやま
ふりがな文庫
“
野山
(
のやま
)” の例文
見わたすかぎり、
野山
(
のやま
)
は黄色く、とりいれのあとのたんぼはくろずみ、空は雲一つなく晴れわたっていました。
山の別荘の少年
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
つまり
兎
(
うさぎ
)
は
外敵
(
がいてき
)
に
弱
(
よわ
)
い
動物
(
どうぶつ
)
ですから、
冬
(
ふゆ
)
雪
(
ゆき
)
が
降
(
ふ
)
つて
野山
(
のやま
)
が
眞白
(
まつしろ
)
になれば
自分
(
じぶん
)
のからだをも
同
(
おな
)
じように
白
(
しろ
)
くして
外
(
ほか
)
から
容易
(
ようい
)
に
見
(
み
)
つからないようにするのです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
御馳走
(
ごちそう
)
には
季春
(
しゆん
)
がまだ
早
(
はや
)
いが、たゞ
見
(
み
)
るだけなら
何時
(
いつ
)
でも
構
(
かま
)
はない。
食料
(
しよくれう
)
に
成
(
な
)
る
成
(
な
)
らないは
別
(
べつ
)
として、
今頃
(
いまごろ
)
の
梅雨
(
つゆ
)
には
種々
(
さま/″\
)
の
茸
(
きのこ
)
がによき/\と
野山
(
のやま
)
に
生
(
は
)
える。
くさびら
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ほんとうの
名
(
な
)
は
讃岐
(
さぬき
)
の
造麻呂
(
みやつこまろ
)
といふのでしたが、
毎日
(
まいにち
)
のように
野山
(
のやま
)
の
竹藪
(
たけやぶ
)
にはひつて、
竹
(
たけ
)
を
切
(
き
)
り
取
(
と
)
つて、いろ/\の
物
(
もの
)
を
造
(
つく
)
り、それを
商
(
あきな
)
ふことにしてゐましたので
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
しかしあの
赤
(
あか
)
い
水々
(
みづ/″\
)
した
實
(
み
)
は、
長
(
なが
)
い/\
野山
(
のやま
)
の
雪
(
ゆき
)
が
消
(
き
)
えるまでの
間
(
あひだ
)
を、
神
(
かみ
)
が
小鳥達
(
ことりたち
)
の
糧食
(
りやうしよく
)
にと
備
(
そな
)
へられたものではないかと
思
(
おも
)
ふと、
痛々
(
いた/\
)
しく
鉈
(
なた
)
を
入
(
い
)
れた
人
(
ひと
)
の
罪
(
つみ
)
が
恐
(
おそ
)
ろしい。
日の光を浴びて
(旧字旧仮名)
/
水野仙子
(著)
▼ もっと見る
私
(
わたし
)
は、
二人
(
ふたり
)
の
姉
(
あね
)
が
星
(
ほし
)
と
花
(
はな
)
になったとき、
小鳥
(
ことり
)
となりました。それは、
野山
(
のやま
)
を
飛
(
と
)
びまわって
遊
(
あそ
)
ぶためではありません。
毎日
(
まいにち
)
、
山河
(
やまかわ
)
を
越
(
こ
)
えてゆく
旅人
(
たびびと
)
が
幾人
(
いくにん
)
あるかしれません。
王さまの感心された話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
懸て
燒立
(
やきたて
)
其中にて切腹し果たれば死骸は更に
分
(
わから
)
ずとなん惡徒とは云へ
天晴
(
あつぱれ
)
の器量人と稱すべし斯て越前守には御目附
野山
(
のやま
)
市
(
いち
)
十郎
松田勘解由
(
まつだかげゆ
)
等立合にて一同呼出し先天一坊を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
獅子
(
しゝ
)
の
友呼
(
ともよ
)
び!。』と
一名
(
いちめい
)
の
水兵
(
すいへい
)
は
咡
(
さゝや
)
いた。
成程
(
なるほど
)
遠雷
(
えんらい
)
の
如
(
ごと
)
き
叫聲
(
さけびごゑ
)
が
野山
(
のやま
)
に
響渡
(
ひゞきわた
)
ると、
忽
(
たちま
)
に
其處
(
そこ
)
の
森
(
もり
)
からも、
彼處
(
かしこ
)
の
岩陰
(
いはかげ
)
からも
三頭
(
さんとう
)
五頭
(
ごとう
)
と
猛獸
(
まうじう
)
は
群
(
ぐん
)
をなして
現
(
あら
)
はれて
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
何處
(
いづこ
)
の
野山
(
のやま
)
は
如何
(
いか
)
にひろく、
某
(
それ
)
の
海
(
うみ
)
には
名
(
な
)
のつけ
樣
(
やう
)
もなき
大魚
(
たいぎよ
)
ありて、
鰭
(
ひれ
)
を
動
(
うご
)
かせば
波
(
なみ
)
のあがること
幾千丈
(
いくせんぢやう
)
、
夫
(
そ
)
れが
又
(
また
)
鳥
(
とり
)
に
化
(
け
)
してと、
珍
(
めづ
)
らしきこと
怪
(
あや
)
しきこと
取
(
とり
)
とめなく
詰
(
つま
)
らなきことを
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
だまつて
大股
(
おほまた
)
に、あとをも
見
(
み
)
ず、
廣々
(
ひろ/″\
)
とした
野山
(
のやま
)
の
方
(
はう
)
へ
行
(
い
)
つてしまひました。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
それよりも日本という国のありがたいことは、竹と
葛蔓
(
かずら
)
とが
野山
(
のやま
)
にありあまって、これをいろいろの容器に利用する技術が、まことにらくらくと国民のあいだに進みかつひろまってきたことである。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
二人で
畫板
(
ゑばん
)
を
携
(
たづさ
)
へ
野山
(
のやま
)
を
寫生
(
しやせい
)
して
歩
(
ある
)
いたことも
幾度
(
いくど
)
か
知
(
し
)
れない。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
十月二十四日、長門
野山
(
のやま
)
の獄に下る。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
天
(
そら
)
青し、雲白し、
野山
(
のやま
)
影短き
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
今日
(
けふ
)
よりは、
野山
(
のやま
)
に、
谷
(
たに
)
に
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
野山
(
のやま
)
に、によき/\、と
言
(
い
)
つて、あの
形
(
かたち
)
を
想
(
おも
)
ふと、
何
(
なん
)
となく
滑稽
(
おど
)
けてきこえて、
大分
(
だいぶ
)
安直
(
あんちよく
)
に
扱
(
あつか
)
ふやうだけれども、
飛
(
と
)
んでもない
事
(
こと
)
、あれでなか/\
凄味
(
すごみ
)
がある。
くさびら
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
少年
(
せうねん
)
は
端艇
(
たんてい
)
、
野球等
(
やきゆうとう
)
の
他
(
ほか
)
、
暇
(
ひま
)
があると
石
(
いし
)
を
投
(
な
)
げる、
樹
(
き
)
に
登
(
のぼ
)
る、
猛犬稻妻
(
まうけんいなづま
)
を
曳
(
ひき
)
つれて
野山
(
のやま
)
を
驅
(
か
)
けめぐる、
其爲
(
そのため
)
に
體格
(
たいかく
)
は
非常
(
ひじやう
)
に
見事
(
みごと
)
に
發達
(
はつたつ
)
して、
以前
(
いぜん
)
には
人形
(
にんぎよう
)
のやうに
奇麗
(
きれい
)
であつた
顏
(
かほ
)
の
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
草
(
くさ
)
を
開
(
ひら
)
いて、
天守
(
てんしゆ
)
に
昇
(
のぼ
)
る
路
(
みち
)
も
一筋
(
ひとすぢ
)
、
城
(
じやう
)
ヶ
沼
(
ぬま
)
の
水
(
みづ
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、
野山
(
のやま
)
をかけて
流
(
なが
)
すやうに
足許
(
あしもと
)
から
動
(
うご
)
いて
見
(
み
)
える。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
誰方
(
どなた
)
もしばらく。……あゝ、
野山
(
のやま
)
も
越
(
こ
)
え、
川
(
かは
)
も
渡
(
わた
)
り、
劍
(
つるぎ
)
の
下
(
した
)
も
往來
(
わうらい
)
した。が、
生
(
うま
)
れて
以來
(
このかた
)
、
今日
(
けふ
)
と
云
(
い
)
ふ
今日
(
けふ
)
ほど、
人
(
ひと
)
の
情
(
なさけ
)
の
身
(
み
)
に
沁
(
し
)
みた
事
(
こと
)
は
覺
(
おぼ
)
えません。」と、
聲
(
こゑ
)
が
途絶
(
とだ
)
えて、チリ/\と
鐸
(
りん
)
が
鳴
(
な
)
つた。
松の葉
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
細
(
ほそ
)
く
微
(
かすか
)
な
雪
(
ゆき
)
のやうに
白
(
しろ
)
く
野山
(
のやま
)
に
降懸
(
ふりかゝ
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
野
常用漢字
小2
部首:⾥
11画
山
常用漢字
小1
部首:⼭
3画
“野山”で始まる語句
野山獄
野山羊
野山草
野山薬