“沙:すな” の例文
“沙:すな”を含む作品の著者(上位)作品数
田中貢太郎8
森鴎外5
幸田露伴4
岡本綺堂3
木暮理太郎3
“沙:すな”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > プロヴァンス文学100.0%
文学 > 英米文学 > 詩57.1%
文学 > ドイツ文学 > 戯曲50.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
四角なかに、円い蟹、「生きて居る間のおの/\のなり」を果敢はかなく浪の来ぬ間のすなあとつけたまでだ。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
すなしろ海岸かいがんへんに、いぬ脊中せなかまたがつたり、くび抱着いだきついたりして
「ラツツアロオネ」といふ賤民(立坊たちんばうなどの類)の裸裎らていなるが煖きすなに身を埋めて午睡せるあり。
低い、小さな破れた家が幾軒となく並んでいて前にはすなの上に鰯や、鯖や、その他いろいろの小魚を乾しているのです。
嵐の夜 (新字新仮名) / 小川未明(著)
子供等こどもらくわすなぽじりをしてゐる、そして一れつならんでる宿屋やどや
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
一人は物におびえるようなおどおどした眼つきをしたわかい男で、それはすなの上に腰をおろして、両足を投げ出しておりました。
宇賀長者物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
文吉がすなに額をうずめて拝みながら待っていると、これも思ったより早く、神主が出て御託宣を取り次いだ。
護持院原の敵討 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
新婦の轎のまわりを幾たびかめぐったので、おびただしいすなは眼口を打って大勢もすこぶる辟易へきえきしたが、やがてその風も鎮まって
酒を飲んで石に及ぶといえども、水をもってすなそそぐが如き者であったというのであるから、浴びるほど飲んでいたのであろう。
酒渇記 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
それから数日の後、別のところにすなの盛りあがること十数里、その上に一物いちもつを発見した。
われわれはすなの中から金を捜すようなつもりで、閑却された名句を拾い出そうというのではない。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
取るに足らぬすなの上の功名話で、会津どころか、徳川宗家そのものがあぶない今日、彼等とても
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
かつて太祖にしたがって出でし時、巨舟きょしゅうすなこうして動かず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「私は于闐大寺をすなの中からり出した青木晃あおきあきらというものです。」
インドラの網 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
その風に掻きまぜられたすなの中から髑髏どくろや白骨が覗いていることがあった。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
となりたつとなるまでもちっとも止まず励ましたつれば、数万すまん眷属けんぞく勇みをなし、水を渡るは波を蹴かえし、おかを走るはすなを蹴かえし
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さればシエクスピイヤの哲學上所見とその實感とを知らむと欲して、猶その戲曲をあさらむは、氷をりて火をもとめ、すなを壓して油を出さむとするにや似たらむ。
柵草紙の山房論文 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
或者は河底から湧き出る清水のように、池の底ですなをモクモク吹き上げている。
黒部川を遡る (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
暑いを吸うていたかわらすな鬼魅きみ悪くほかほかしていた。
赤い土の壺 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
岳の裾から河原へは、灰色のすなが、幾町の長さの大崩れに押し出している。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
そして、気がいて恐る恐る眼をやった時、南縁なんえんの雨戸のしまる音がして、曲者くせものの姿はもう見えないで、被衣のみがすなの上にふわりと落ちていた。
頼朝の最後 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
見よ見よいかにと告げ知らするに二人は驚き、まなこみはりて見れば全く父の言葉に少しもたがわぬすなこいし、ああかかるもの取らんとて可愛き弟を悩ませしか
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「さすればこれは海のすなよりも重からん、かかればわが言躁妄みだりなりけれ」とあるは、苦悩大なるため前の哀哭あいこくも我れ知らず躁妄に陥ったのであるとの意である。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
すなあぜくろ、穴に穿うがち、続いて歩むともがらは、
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
岸辺には大水の際に置き残されたすなが二尺近くも積っていた。
黒部川奥の山旅 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
野川の橋を渡りて、一路のすなはほのぐらき松の林に入りつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
寝て聞くは蒙古のくちの四平街すなをしづむるむら雨の音
我は見たるところをすなに畫き、又歌につゞりて歌ひぬ。
すなあぜくろ、穴に穿ち、續いて歩むともがらは、
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
その間に、五色のすなで書画をかいて見せる男がある。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
船頭は驚いたように言って艪をぐいとひかえて、舳を陸にして一押し押した。と、舟はすぐ楊柳の浅緑の葉の煙って見える水際みぎわすなにじゃりじゃりと音をさした。許宣は水際へ走りおりた。
雷峯塔物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
つちふるや、なるすな、嵐とたけび、
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
すなが赤錆びているので手拭などすぐ渋紙色に染る。
三国山と苗場山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
船頭は驚いたように云って艫をぐいと控えて、舳を陸にして一押し押した。と、舟はすぐ楊柳ようりゅうの浅緑の葉のけむって見える水際のすなにじゃりじゃりと音をさした。許宣は水際へ走りおりた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
つちふるや、黄なるすな、嵐とたけび、
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
起きてまた伏す行末はすなたち迷ふ雲のはて。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
起きてまた伏す行末はすなたち迷ふ雲のはて。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
親爺奴、今ここのすなの上に身を委ねた。
しずかな居心地の好い海岸へ名残をおしむような感傷的な気もちになって、夕飯ゆうはんの後で海岸へ出、水際みずぎわを歩いてみたり、ぬくみの残っているすなの上に腰をおろしてみたり
草藪の中 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
すながずうっとひろがっておりました。
雁の童子 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
すなまみるるあやの波、——
有明集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
さあ見付けたぞとは言ったが、前にりているので、迂闊うかつに近寄る者もなく、たがいに顔をみあわせていると、俄かに棺の両角から颯々さっさつという風が吹き出して、すなを激しく吹きつけて来ました。
をし船のすなにきしるや冬の月 素覧
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
爾時そのとき長者は歎息して、汝達には何と見ゆる、今汝等が足踏みかけしより此洲は忽然たちまち前と異なり、磧は黒く醜くなりすなは黄ばめる普通つねの沙となれり、見よ/\如何にと告げ知らするに二人は驚き
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
かわけるすなが置きし
草わかば (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
みぎわの水を、仔細に見ると、それは水その物が黄色いのではなく、砥石といしを粉にくだいたような黄色いすな微粒びりゅうが、水にじっていちめんにおどっているため、にごって見えるのであった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼らまた水を求むるにさとく、沙中水もっとも多き所を速やかに発見し、手ですなを掘る事人のごとく、水深けば相互交代す、その住居は岩のけた間にあって雨に打たれず他の諸動物が近づき得ざる高処においてす。
この大残雪を踏んで、南農鳥の傾斜を登ること半ば頃から、大なる富士山は、裾野からすなを盛り上げたように高く、雪が粉を吹いたように細い筋を入れている、その下に山中湖、それから河口湖が半分喰い取られたようになって
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
槍ヶ岳から落ちるという槍沢は、崖になって、雪が綿のように白い、その下から水がすさまじい幅濶の滝になって、落ちて来る、河原にはよもぎすなの中に埋まって生えている、大さな石から石には、漂木がはさまって
谷より峰へ峰より谷へ (新字新仮名) / 小島烏水(著)
サハラのすなとなるであろ。
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
その白い足はすなに触れた。
頼朝の最後 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
てんにでもいゝ、にでもいゝ、すがらうとするこゝろいのらうとするねがひが、不純ふじゆんすなとほしてきよくとろ/\と彼女かのぢよむねながた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
わがすなの上に書きつる
そして非常に早くロツクロアの読み書きをする机の上に飛び上がつて、インクのにじんだのを吸ひ取るすなが、皿に盛つてあるのを取つて、又非常に早く窓に帰つて、その皿の中の沙を、丁度中庭を通つてゐた誰やらに蒔き掛けた。
(新字旧仮名) / ジュール・クラルテ(著)
表街おもてまちの人道にてこそすなをもけ、すきをも揮へ、クロステル街のあたりは凸凹とつあふ坎坷かんかの処は見ゆめれど、表のみは一面に氷りて、朝に戸を開けば飢ゑこゞえし雀の落ちて死にたるも哀れなり。
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
霞流るゝすなの上
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
渚のすなさへ
少女と海鬼灯 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
彼はすなの上に引きあげられた漁船の間をくぐって、魚見岬うおみがさきの方角のほうへ歩いて往ったが、何時いつの間にかいて来たので引っかえしていると、二人の女伴おんなづれが岩の上に腰をかけて話しているのが見えた。
赤い花 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
東照宮どの、ときの奉行に示して曰く、総じて奉行たる者あまりに高持すれば、国中のもの自ら親しみ寄りつかずして善悪知れざるものなり。沙汰さたという文字は、すなに石まじり見えざるを、水にて洗えば、石の大小も皆知れて、土は流れそうろう。見え来らざれば洗うべきようもなし。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
この蛇往還必ず一途に由る故、猟師その跡に深くくいを打ち込み、その頂に鋭きはがねの刃剃刀かみそり様なるを植え、すなもて覆うて見えざらしむ。かかる杭と刃物を蛇跡へ幾つも設け置いたと知らないかの蛇は、走る力が速ければ刃の当りも強くしてやにわに落命してしまう、烏これを見て鳴くと
ベルリンのウンテル・デン・リンデンと云う大通りの人道が、少し凸凹でこぼこのある鏡のようになっていて、滑って歩くことが出来ないので、人足がすなを入れたかごわきに抱えて、いて歩いています。そう云う時が一番寒いのですが、それでもロシアのように、町を歩いていて鼻が腐るような事はありません。
かのように (新字新仮名) / 森鴎外(著)