“沙河”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しゃか44.4%
さか11.1%
しやが11.1%
さが11.1%
すながは11.1%
シャーホー11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし遼東りょうとうの風に吹かれ、奉天の雨に打たれ、沙河しゃかの日にり付けられれば大抵なものは黒くなる。地体じたい黒いものはなお黒くなる。ひげもその通りである。
趣味の遺伝 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「は、沙河さか大会戦だいかいせんで身に数弾すうだんをうけ、それから内地へ送還そうかんされましたが、それまでは勇敢に闘いましたそうです」
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
落つる日が沙河しやがの柳に残るとき青銅せいどうを立つ我が窓の峰
こゝにおいて諸州燕にくだる者多く、永平えいへい欒州らんしゅうまた燕に帰す。大寧たいねい都指揮としき卜万ぼくばん松亭関しょうていかんで、沙河さがとどまり、遵化を攻めんとす。兵十万と号し、いきおいやゝ振う。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
だ校長先生には御話しませんでしたが、小諸こもろ与良よらといふ町には私の叔父が住んで居ます。其町はづれに蛇堀川じやぼりがはといふ沙河すながはが有まして、橋を渡ると向町になる——そこが所謂いはゆる穢多町です。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
「東郷大将、うう、東郷大将か」物の影を追うようにして、「沙河シャーホーいくさは、面白かったなあ、おいらもあの時、鵜沢うざわ連隊長殿と戦死うちじにするところだった」
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)