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鷄
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にはとり
ふりがな文庫
“
鷄
(
にはとり
)” の例文
新字:
鶏
重太郎兄さんは朝寢好きで、房松兄さんは
鷄
(
にはとり
)
のやう早起きで、一方は弱蟲で一方は巖乘で、一方は金づかひが荒くて、一方はケチで
銭形平次捕物控:144 茶碗割り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
卯平
(
うへい
)
は
勘次
(
かんじ
)
との
間
(
あひだ
)
は
豫期
(
よき
)
して
居
(
ゐ
)
た
如
(
ごと
)
く
冷
(
ひやゝ
)
がではあつたが、
丁度
(
ちやうど
)
落付
(
おちつ
)
かない
藁屑
(
わらくづ
)
を
足
(
あし
)
で
掻
(
か
)
つ
拂
(
ぱ
)
いては
鷄
(
にはとり
)
が
到頭
(
たうとう
)
其
(
そ
)
の
巣
(
す
)
を
作
(
つく
)
るやうに
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
鷄
(
にはとり
)
は
驚
(
おどろ
)
いて、
桐
(
きり
)
の
木
(
き
)
の
下
(
した
)
に
頭
(
あたま
)
をさげて
居
(
ゐ
)
る
友伯父
(
ともをぢ
)
さんの
方
(
はう
)
へ
飛
(
と
)
んで
來
(
き
)
ました。そして、
髮
(
かみ
)
を
刈
(
か
)
つて
貰
(
もら
)
つて
居
(
ゐ
)
る
友伯父
(
ともをぢ
)
さんの
側
(
わき
)
で
鳴
(
な
)
きました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
夫
(
それ
)
から
又
(
また
)
靜
(
しづ
)
かになつた。
外
(
そと
)
を
通
(
とほ
)
る
護謨車
(
ごむぐるま
)
のベルの
音
(
おと
)
が二三
度
(
ど
)
鳴
(
な
)
つた
後
(
あと
)
から、
遠
(
とほ
)
くで
鷄
(
にはとり
)
の
時音
(
とき
)
をつくる
聲
(
こゑ
)
が
聞
(
きこ
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれども
先生
(
せんせい
)
は
其家
(
そのいへ
)
を
圍
(
かこ
)
む
幾畝
(
いくせ
)
かの
空地
(
くうち
)
を
自
(
みづ
)
から
耕
(
たがや
)
して
菜園
(
さいゑん
)
とし
種々
(
しゆ/″\
)
の
野菜
(
やさい
)
を
植
(
う
)
ゑて
居
(
ゐ
)
ます。
又
(
また
)
五六羽
(
ごろつぱ
)
の
鷄
(
にはとり
)
を
飼
(
か
)
ふて、一
家
(
か
)
で
用
(
もち
)
ゆるだけの
卵
(
たまご
)
を
採
(
と
)
つて
居
(
ゐ
)
ます。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
まだ
幼
(
いと
)
けなき少年の頃よりして、この故しらぬ靈魂の郷愁になやまされた。夜床はしろじろとした涙にぬれ、明くれば
鷄
(
にはとり
)
の聲に感傷のはらわたをかきむしられた。
青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
御神輿
(
おみこし
)
の
柱
(
はしら
)
の、
飾
(
かざり
)
の
珊瑚
(
さんご
)
が
𤏋
(
ぱつ
)
と
咲
(
さ
)
き、
銀
(
ぎん
)
の
鈴
(
すゞ
)
が
鳴据
(
なりすわ
)
つて、
鳳凰
(
ほうわう
)
の
翼
(
つばさ
)
、
鷄
(
にはとり
)
のとさかが、
颯
(
さつ
)
と
汗
(
あせ
)
ばむと、
彼方
(
あつち
)
此方
(
こつち
)
に
揉
(
も
)
む
状
(
さま
)
は
團扇
(
うちは
)
の
風
(
かぜ
)
、
手
(
て
)
の
波
(
なみ
)
に、ゆら/\と
乘
(
の
)
つて
搖
(
ゆ
)
れ
祭のこと
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
馬
(
うま
)
の
他
(
ほか
)
動物
(
どうぶつ
)
の
像
(
ぞう
)
には、
牛
(
うし
)
だとか
猿
(
さる
)
だとか
猪
(
ゐのしゝ
)
だとか、また
鴨
(
かも
)
や
鷄
(
にはとり
)
などもあり、なか/\
面白
(
おもしろ
)
いです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
日本
(
につぽん
)
の
狐
(
きつね
)
は
日本
(
につぽん
)
固有
(
こゆう
)
のもので
山
(
やま
)
の
穴
(
あな
)
に
棲
(
す
)
んでゐます。
體
(
からだ
)
は
二尺
(
にしやく
)
ぐらゐで
尾
(
を
)
が
長
(
なが
)
く、からだの
半分
(
はんぶん
)
以上
(
いじよう
)
もあります。
食物
(
しよくもつ
)
は
主
(
おも
)
に
野鼠
(
のねずみ
)
ですが、
人家
(
じんか
)
に
近
(
ちか
)
いところでは
鷄
(
にはとり
)
などを
掠
(
かす
)
めることもあります。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
口に當ると思ふト
鷄
(
にはとり
)
の
鳴
(
なく
)
音
(
ね
)
をなす其の妙なること二三度は誠の
鷄
(
とり
)
と聞捨て四五度目に至り怪しや人家なき此の山中にと氣付きて始めて此男の
徒
(
いたづ
)
らと知りしなり東京に猫八とて犬猫より
鷄
(
とり
)
烏の眞似を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
好むことは
鷄
(
にはとり
)
にも
似
(
に
)
たりと云程のことなれば
近來
(
ちかごろ
)
家内
(
かない
)
の
不取締
(
ふとりしま
)
りは勿論なり故に何事に
寄
(
よら
)
ず番頭久兵衞が一人にて
宜樣
(
よきやう
)
に
掻廻
(
かきまは
)
して居ければ終に又昔しの
惡心
(
あくしん
)
再發
(
さいはつ
)
なし此度文右衞門が
質
(
しち
)
の一件とても己が
氣儘
(
きまゝ
)
に取計らはんとし又主人の金子百兩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
梟
(
ふくろ
)
と
燕
(
つばめ
)
と
鷄
(
にはとり
)
赤い旗
(旧字旧仮名)
/
槙本楠郎
(著)
父
(
とう
)
さんはその
新
(
あたら
)
しい
草履
(
ざうり
)
をはいた
足
(
あし
)
で、お
家
(
うち
)
の
臺所
(
だいどころ
)
の
外
(
そと
)
に
遊
(
あそ
)
んで
居
(
ゐ
)
る
鷄
(
にはとり
)
を
見
(
み
)
に
行
(
ゆ
)
きました。
大
(
おほ
)
きな
玉子
(
たまご
)
をよく
父
(
とう
)
さんに
御馳走
(
ごちさう
)
して
呉
(
く
)
れた
鷄
(
にはとり
)
は
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そつと
開
(
あ
)
けて
這入
(
はひ
)
つて
見
(
み
)
ると、
自分
(
じぶん
)
の
家
(
うち
)
ながらおつぎはひやりとした。
塒
(
とや
)
の
鷄
(
にはとり
)
は
闇
(
くら
)
い
中
(
なか
)
で
凝然
(
ぢつ
)
として
居
(
ゐ
)
ながらくゝうと
細
(
ほそ
)
い
長
(
なが
)
い
妙
(
めう
)
な
聲
(
こゑ
)
を
出
(
だ
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
山
(
やま
)
の
手
(
て
)
の
局
(
きよく
)
閑
(
かん
)
にして、
赤城
(
あかぎ
)
の
下
(
した
)
で
鷄
(
にはとり
)
が
鳴
(
な
)
くのをぽかんと
聞
(
き
)
いて、うつとりとしてゐると、なゝめ
下
(
さが
)
りの
坂
(
さか
)
の
下
(
した
)
、あまざけやの
町
(
まち
)
の
角
(
かど
)
へ、
何
(
なん
)
と、
先生
(
せんせい
)
の
姿
(
すがた
)
が
猛然
(
まうぜん
)
としてあらはれたらうではないか。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
水
(
みづ
)
の
澄
(
す
)
んだところでは、
鈎
(
はり
)
の
先
(
さき
)
へ
雷鳥
(
らいちよう
)
の
羽毛
(
うもう
)
かそれがなければ、
鷄
(
にはとり
)
の
羽毛
(
うもう
)
でもくゝりつけて
下
(
おろ
)
すと
釣
(
つ
)
れます。
濁
(
にご
)
つてるところでは
餌
(
ゑ
)
づりをするのですが、
釣
(
つ
)
り
竿
(
ざを
)
は
長
(
なが
)
く
丈夫
(
じようぶ
)
なものがいゝようです。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
家家の戸の外で鳴いてゐるのは
鷄
(
にはとり
)
です。
定本青猫:01 定本青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
あの
締
(
し
)
められた
首
(
くび
)
を
垂
(
た
)
れ
眼
(
め
)
を
白
(
しろ
)
くしまして、
羽
(
はね
)
をむしられる
鷄
(
にはとり
)
を
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
ますと、
父
(
とう
)
さんはお
腹
(
なか
)
の
中
(
なか
)
でハラ/\しました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
鷄
(
にはとり
)
の
爪
(
つめ
)
の
趾
(
あと
)
が
其處
(
そこ
)
の
新
(
あた
)
らしい
土
(
つち
)
を
掻
(
か
)
き
散
(
ち
)
らしてあつた。お
品
(
しな
)
は
土
(
つち
)
を
手
(
て
)
で
聚
(
あつ
)
めて
草履
(
ざうり
)
の
底
(
そこ
)
でそく/\とならした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
家家の戸の外で鳴いてゐるのは
鷄
(
にはとり
)
です
青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
年
(
とし
)
の
瀬
(
せ
)
や
鷄
(
にはとり
)
の
聲
(
こゑ
)
波
(
なみ
)
の
音
(
おと
)
熱海の春
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
家鴨
(
あひる
)
や
鷄
(
にはとり
)
によく似てゐて
定本青猫:01 定本青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
わたしは田舍の
鷄
(
にはとり
)
です
定本青猫:01 定本青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
わたしは田舍の
鷄
(
にはとり
)
です
青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
“鷄”の意味
《名詞》
にわとり。
(出典:Wiktionary)
鷄
部首:⿃
21画
“鷄”を含む語句
鷄肉
軍鷄
雄鷄
牝鷄
葉鷄頭
鷄卵
鷄冠
水鷄
鷄頭
牡鷄
軍鷄籠
鷄屋
鷄婚
黄鷄頭
東鷄冠山
鬪鷄
養鷄所
養鷄場
雛鷄
還羅鷄籠
...