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駄目
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だめ
ふりがな文庫
“
駄目
(
だめ
)” の例文
美的生活をなそうとするには、特別な時だけでは
駄目
(
だめ
)
である。いつでも、どんなものにも、美を生み出す心掛けを忘れてはならない。
鍋料理の話
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
漏洩が本質的に測定や実験の成否を決定する場合には、ほとんどすべての点が完全でもただ一カ所に漏洩があれば万事が
駄目
(
だめ
)
になる。
実験室の記憶
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
「だが、
俺
(
おれ
)
たちも
一昨年
(
おととし
)
、去年は
駄目
(
だめ
)
だったじゃねえか。一日、足を棒にして歩いても一両なかっただもんな。
乞食
(
こじき
)
でも知れてるよ」
最後の胡弓弾き
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
『ナニ、そんな
事
(
こと
)
を
云
(
い
)
つても
駄目
(
だめ
)
だ』と
猫
(
ねこ
)
が
云
(
い
)
ひました、『
自分達
(
じぶんたち
)
だつて
皆
(
みん
)
な
斯
(
か
)
うして
居
(
ゐ
)
たつて
狂人
(
きちがひ
)
なんだ。
私
(
わたし
)
も
狂人
(
きちがひ
)
。お
前
(
まへ
)
も
狂人
(
きちがひ
)
』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
朝
(
あさ
)
つぱらに
成
(
な
)
つたらはあ
引
(
ひ
)
つ
懸
(
か
)
けたに
相違
(
さうゐ
)
ねえつちんでがすから、なにわしも
筵
(
むしろ
)
打
(
ぶ
)
つ
掛
(
か
)
けた
處
(
ところ
)
見
(
み
)
あんした、
筵
(
むしろ
)
で
分
(
わか
)
るから
駄目
(
だめ
)
でがす
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
▼ もっと見る
「
駄目
(
だめ
)
、私たちのからだは太陽の光を見たら
一
(
いっ
)
ぺんに駄目になってしまいます。私たちの眼は
生
(
うま
)
れつき細く弱くできているのです」
もぐらとコスモス
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
同様にあなた方から腕をとり上げても
駄目
(
だめ
)
である。我々は腕も金もとり上げられてもいいが、人間をとり上げられたらそれこそ大変だ。
おはなし
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「これ、
駄目
(
だめ
)
でしょ」彼女はある時、彼女の肩にかかっている流行おくれのショールを、指の先でもてあそびながら云ったものである。
木馬は廻る
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
だけどね、清原、恋をするにはもう少し勇気を持たなくちゃ
駄目
(
だめ
)
だよ。もう少し思い切ってやらなくちゃ駄目さ。僕はそう思うな。
なよたけ
(新字新仮名)
/
加藤道夫
(著)
取るばかりにして上げなけりゃ
駄目
(
だめ
)
なんですから、構うことはございません、あたし達でどしどし進行させちまおうじゃございませんか
細雪:03 下巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
自分を
洞見
(
どうけん
)
して時とすると不本意ながらも自責の念を起こさせられるその眼つきに反抗して、彼女はいくら身をもがいても
駄目
(
だめ
)
だった。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
彼はKOの予科三年で続いて二度落第していると語り、「こんども
駄目
(
だめ
)
だから、まア退学は固いね」と
他人言
(
ひとごと
)
のように笑っていました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
幽明交通
(
ゆうめいこうつう
)
の
途
(
みち
)
が
杜絶
(
とだえ
)
ているせいか、
近頃
(
ちかごろ
)
の
人間
(
にんげん
)
はまるきり
駄目
(
だめ
)
じゃ……。
昔
(
むかし
)
の
人間
(
にんげん
)
にはそれ
位
(
くらい
)
のことがよく
判
(
わか
)
っていたものじゃが……。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「出し抜けに妙なことを持ち込んだものだね。しかし僕を引っ張り出さなくたって、ほかにまだあるだろう。僕なんぞ
駄目
(
だめ
)
だよ」
競漕
(新字新仮名)
/
久米正雄
(著)
「われわれを
罠
(
わな
)
に掛けようなどとは
駄目
(
だめ
)
なことです。こんな薄っぺらなドアなどは、わたしの足で一度蹴ればすぐにこわれます」
世界怪談名作集:02 貸家
(新字新仮名)
/
エドワード・ジョージ・アール・ブルワー・リットン
(著)
第二の幽霊
駄目
(
だめ
)
、駄目。
何処
(
どこ
)
の芝居でも
御倉
(
おくら
)
にしてゐる。やつてゐるのは
不相変
(
あひかはらず
)
、
黴
(
かび
)
の生えた旧劇ばかりさ。君の小説はどうなつたい?
LOS CAPRICHOS
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
毒を
注
(
さ
)
したところだけ、きれいにさき
捨
(
す
)
てて、毒のない部分をさんざん食いあらしていたのです。一
服
(
ぷく
)
盛
(
も
)
ろうたってあいつにゃ
駄目
(
だめ
)
です。
動物物語 狼の王ロボ
(新字新仮名)
/
アーネスト・トンプソン・シートン
(著)
B あゝ、あれは
駄目
(
だめ
)
だよ。
葉書
(
はがき
)
一
枚
(
まい
)
ぐらゐの
短文
(
たんぶん
)
で、ちよつと
氣
(
き
)
の
利
(
き
)
いた
面白
(
おもしろ
)
い
事
(
こと
)
を
書
(
か
)
き
得
(
え
)
る
樣
(
やう
)
な
名士
(
めいし
)
は
幾
(
いく
)
らも
居
(
ゐ
)
ないからな。
ハガキ運動
(旧字旧仮名)
/
堺利彦
(著)
「勝手にし給え。君は人の興奮の純粋性を信じないから
駄目
(
だめ
)
だ。じゃ、まあ、ゆっくりお休み。ホレーショー、僕は不仕合せな子だね。」
新ハムレット
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
しかもわずかに粗枝大葉の論を終えたるにとどまり、説のいまだ尽くさざるものなお多けれども、
駄目
(
だめ
)
を推さばひっきょう限りなからん。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
いや、
張合
(
はりあひ
)
もなく
開
(
ひら
)
くうち、「あゝ、
品川
(
しながは
)
ね。」カタリと
窓
(
まど
)
を
開
(
あ
)
けて、
家内
(
かない
)
が
拔出
(
ぬけだ
)
しさうに
窓
(
まど
)
を
覗
(
のぞ
)
いた。「
駄目
(
だめ
)
だよ。」その
癖
(
くせ
)
私
(
わたし
)
も
覗
(
のぞ
)
いた。
雨ふり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
廃めて自分の方に来るかどうするかと向うの腹を確かめて、こっちのいうことを聴くなら、金を出してやろうという調子で行かにゃ
駄目
(
だめ
)
じゃ
狂乱
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
小山「そうかね、
是非
(
ぜひ
)
一つ僕の郷里へ
勧
(
すすめ
)
て実施させたいと思うが
素人
(
しろうと
)
にはとても
駄目
(
だめ
)
だね。
我邦
(
わがくに
)
には今熟練なる技術者が沢山あるかしらん」
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
腹
(
はら
)
が出来ないとお教えしても
駄目
(
だめ
)
です、そのうちに若旦那に腹が出来たなら、
何時
(
いつ
)
でもお教えします、これからちょいちょい遊びにあがります
港の妖婦
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
此処
(
ここ
)
には、近くでは、大岸の池というのがあります。あたくし、真っ白な
鵬
(
おおとり
)
に乗った、あたくしの
水浴
(
みずあみ
)
の姿を描きたいのですが、
駄目
(
だめ
)
ですわ——
田沢稲船
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「もう
駄目
(
だめ
)
。思い出さなかったらよかったのよ。もう私、忘れられない。私にはもう、プレゼントをあげる相手がいなくなってしまったんだわ」
一人ぼっちのプレゼント
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
母は幾度か、もっと近いところを主張したが、相手はそれでは
駄目
(
だめ
)
だと言った。そこで母はとうとう断念したらしかった。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
「そんなこと云っておどそうたって
駄目
(
だめ
)
ですよ。睡ってるんですよ。
僕
(
ぼく
)
下りて行ってあなたと
一緒
(
いっしょ
)
に歩きましょうか。」
若い木霊
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
自分も大きくなったら、あんな立派な馬に乗りたいが、百円の月給取にならなければ
駄目
(
だめ
)
なのかと思うとがっかりした。
大人の眼と子供の眼
(新字新仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「そんな事は学者の木村君にでも聞かなくちゃあ
駄目
(
だめ
)
だ」と云って、犬塚は黙ってこの話を聞いている木村の顔を見た。
食堂
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
自
(
みづか
)
ら
資
(
し
)
を
投
(
とう
)
じ、
自
(
みづか
)
ら
鍬
(
くわ
)
を
取
(
と
)
り、
自
(
みづか
)
ら
其破片
(
そのはへん
)
をツギ
合
(
あは
)
せて、
然
(
しか
)
る
上
(
うへ
)
に
研究
(
けんきう
)
を
自
(
みづか
)
らもし、
他
(
た
)
が
來
(
きた
)
つて
研究
(
けんきう
)
する
材料
(
ざいれう
)
にも
供
(
きやう
)
するにあらざれば——
駄目
(
だめ
)
だ。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
「うらやましからう。だが、これは
天祐
(
てんゆう
)
といふもので、いくら
自分
(
じぶん
)
が
君達
(
きみたち
)
をいれてあげやうとしたところで
駄目
(
だめ
)
なんだ」
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
いそいそとして宗右衛門はそれを励行して五日たち、七日たつて行つた。そして十日から半月と——が、
駄目
(
だめ
)
だつた。
老主の一時期
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
でもただね、あなたは勉強しなくちゃ
駄目
(
だめ
)
、卒業しなくちゃね。あなたはなんにもせずに、運命のままにふらふらしてなさるけれど、ほんとに妙だわ。
桜の園
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
一旦
(
いったん
)
もう、作り話になったからには」と、彼女は言った。——「こんどはみんな、何か話をすることにしましょう。自分で考えた話でなくちゃ
駄目
(
だめ
)
よ」
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
駄目
(
だめ
)
ッてことよ。
橘屋
(
たちばなや
)
の
若旦那
(
わかだんな
)
は、たとえお
大名
(
だいみょう
)
から
拝領
(
はいりょう
)
の
鎧兜
(
よろいかぶと
)
を
持
(
も
)
ってッたって、
金
(
かね
)
ァ貸しちゃァくれめえよ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
お
禮
(
れい
)
を
申
(
まをし
)
て
頂
(
いたゞ
)
いてお
出
(
い
)
でと
蒔散
(
まきち
)
らせば、これを
此娘
(
このこ
)
の十八
番
(
ばん
)
に
馴
(
な
)
れたる
事
(
こと
)
とて
左
(
さ
)
のみは
遠慮
(
ゑんりよ
)
もいふては
居
(
ゐ
)
ず、
旦那
(
だんな
)
よろしいのでございますかと
駄目
(
だめ
)
を
押
(
お
)
して
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
やっぱり
駄目
(
だめ
)
でした。
一昨日
(
おととい
)
ひまをとって出ていったそうです。この方は本籍も姓名も怪しいと思うのです。
鉄の規律
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
そんな輸血をするような感情はなんの役に立つものではないと思います。感情は前に申したように、心の底にたぎっているものでなければ
駄目
(
だめ
)
だと思います。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
読み返してみたが、やはり
駄目
(
だめ
)
だ。第一、文章も
平生
(
へいぜい
)
と違い、言うことも珍妙不可解で、およそ其許の
柄
(
がら
)
でも、また余の柄でもないと思われることばかりだ。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
金龍山の牡丹餅は有名であるが、ここはしょせん
駄目
(
だめ
)
であろうと、かれらも最初から諦めていたのである。
廿九日の牡丹餅
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
いよいよ薄っぺらになるばかりであって、今日の青年の書いたもの、言うことを聞いても一向
駄目
(
だめ
)
じゃ、イガイガでヒョッと人のことを聞き
噛
(
かじ
)
ったことが多い。
今世風の教育
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
けれども、
邪険
(
じゃけん
)
なクシベシは平気な顔をして、言いますには、「そんなに隠れ蓑が返して
欲
(
ほ
)
しければ、返してやらぬこともないが、その代りただでは
駄目
(
だめ
)
だよ」
蕗の下の神様
(新字新仮名)
/
宇野浩二
(著)
……それに、はじめ月の五日にいくらか出して下さるはずでしたのにそれも
駄目
(
だめ
)
、十日までにはこんどきっとということでしたのに、それもなんなんでしょう。
六月
(新字新仮名)
/
相馬泰三
(著)
『
今
(
いま
)
から
其樣
(
そんな
)
に
弱
(
よわ
)
つては
駄目
(
だめ
)
だ、
何
(
な
)
んでも
今夜
(
こんや
)
はあの
深林
(
しんりん
)
の
眞中
(
まんなか
)
で
夜
(
よ
)
を
明
(
あか
)
す
覺悟
(
かくご
)
だ。』と
元氣
(
げんき
)
よく
言放
(
いひはな
)
つて
立上
(
たちあが
)
り、
疲
(
つか
)
れたる
水兵
(
すいへい
)
に
代
(
かわ
)
つて
鐵車
(
てつしや
)
の
運轉
(
うんてん
)
を
始
(
はじ
)
めた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
「這入らなきゃ、
駄目
(
だめ
)
じゃないか。思切ってはいっちまえよ。そんな手附じゃ引っかかりこはないよ。」
死者を嗤う
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
帰ったけれども
駄目
(
だめ
)
であった。五日ばかりしてまた省作は戻ってきた。今度はこれきりというつもりで、朝早く人顔の見えないうちに、深田の家を出たのである。
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
今となってはもう
駄目
(
だめ
)
です、今は……、太田さん、あなたも御覧になったでしょう、え、御覧になったでしょうね、そしてさぞ驚かれたことでしょう、眼が……
癩
(新字新仮名)
/
島木健作
(著)
はなはだ
六
(
む
)
ツかしい
面
(
かお
)
を作り、役所の方からはまだ月給が下らない、学校の方も
駄目
(
だめ
)
で、実に「愛してはいるが助けることが出来ない」と言って彼を空手で追い帰した。
端午節
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
『
玄竹
(
げんちく
)
。
酒
(
さけ
)
を
辛
(
から
)
いと
感
(
かん
)
ずるやうになつては、
人間
(
にんげん
)
も
駄目
(
だめ
)
だなう。
幾
(
いく
)
ら
飮
(
の
)
んでも
可味
(
うま
)
くはないぞ。』
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
駄
常用漢字
中学
部首:⾺
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目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
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