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和尚
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をしやう
ふりがな文庫
“
和尚
(
をしやう
)” の例文
忘れてゐて、あわてて持つて行くと、もう
櫃
(
ひつ
)
には米は一粒も残つてゐない。あの
和尚
(
をしやう
)
め、一日二日米を食はずにゐたと見える。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
「
和尚
(
をしやう
)
さん、こゝにある
団扇
(
うちは
)
は
長川谷町
(
はせがはちやう
)
の
待合
(
まちあひ
)
の
梅廼屋
(
うめのや
)
の
団扇
(
うちは
)
ですか」「
左様
(
さやう
)
です」「
梅廼屋
(
うめのや
)
は
此方
(
こちら
)
の
檀家
(
だんか
)
でございますか」
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
私
(
わたし
)
は
一層
(
いつそ
)
、
藥研
(
やげん
)
で
生肝
(
いきぎも
)
をおろされようとも、お
醫師
(
いしや
)
の
居
(
ゐ
)
る
母屋
(
おもや
)
の
方
(
はう
)
に
逃
(
に
)
げ
込
(
こ
)
まうかと
思
(
おも
)
ひました。
其
(
そ
)
の
和尚
(
をしやう
)
の
可厭
(
いや
)
らしさに。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
家搜索
(
やさがし
)
致さんが此儀は御承知なりやと云ひければ
和尚
(
をしやう
)
は
微笑
(
ほゝゑみ
)
夫は御勝手次第に
家搜
(
やさが
)
しでも何でも致されよと一
向
(
かう
)
平氣
(
へいき
)
なり掃部然らばとて本堂を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
斯
(
か
)
う
狐
(
きつね
)
は
言
(
い
)
ひました。
狐
(
きつね
)
は
調戯
(
からか
)
ふつもりでわざと
桃林和尚
(
たうりんをしやう
)
の
機嫌
(
きげん
)
を
取
(
と
)
るやうにしましたが、
賢
(
かしこ
)
い
和尚
(
をしやう
)
さんはなか/\その
手
(
て
)
に
乘
(
の
)
りませんでした。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
そして渠は、子供の時、あの鯉を釣つて、寺の
和尚
(
をしやう
)
と自分の父とにひどく叱られたことがあるのを思ひ出してゐた。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
十二月十二日に貧しい百姓の菊次さんは、
雲華寺
(
うんげじ
)
の
和尚
(
をしやう
)
さんが
米初穂
(
こめはつほ
)
をあつめて廻るのにお供していきました。
百姓の足、坊さんの足
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
庫裡の奧には、住持の春嚴
和尚
(
をしやう
)
と小坊主の岩良が、鼠に引き殘された、坊主
雛
(
びな
)
のやうに淋しく控へてをりました。六十過ぎの痩せた老僧と、十四五の小坊主です。
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
蝮
(
まむし
)
が居ますよ。そらこの間のやうに、鼻の頭を
咬
(
か
)
まれて、
喉
(
のど
)
が
腫
(
は
)
れ上つてお寺の
和尚
(
をしやう
)
さんのやうにこんな大きな顔になつて来ると、ほんとうに心配ぢやないか。いいかい。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
愚助
(
ぐすけ
)
は忘れん坊でありました。何を教へましても、
直
(
す
)
ぐ忘れてしまふので、お父様は愚助を
馬鹿
(
ばか
)
だと思ひ込んで、お寺の
和尚
(
をしやう
)
さまに相談にまゐりました。すると和尚さまは
愚助大和尚
(新字旧仮名)
/
沖野岩三郎
(著)
「
田舎
(
ゐなか
)
の寺は
呑気
(
のんき
)
でいいな。」と留守の
和尚
(
をしやう
)
の部屋へ座りながら云つた。
曠日
(新字旧仮名)
/
佐佐木茂索
(著)
和尚
(
をしやう
)
、親切に幾日でもゐろといふ。
鸚鵡:――大震覚え書の一つ――
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小
(
ち
)
いちやつけ
和尚
(
をしやう
)
が
お月さまいくつ
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
裏
(
うら
)
の
田圃
(
たんぼ
)
へ出て見ると
奥
(
おく
)
の
方
(
はう
)
の物置きの中に
素裸体
(
すつぱだか
)
で
年
(
とし
)
の
頃
(
ころ
)
三十二三になる
男
(
をとこ
)
が
棒縛
(
ぼうしば
)
りになつて
居
(
ゐ
)
るのを見て、
和尚
(
をしやう
)
は
驚
(
おど
)
ろき、
中
(
なか
)
へ
飛込
(
とびこ
)
んで
来
(
き
)
て、僧
詩好の王様と棒縛の旅人
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
申立なば定めし其
和尚
(
をしやう
)
をも
呼出
(
よびいだ
)
し九助が寺へ參りし
刻限
(
こくげん
)
歸宅
(
きたく
)
の
時刻
(
じこく
)
等も取
糺
(
たゞし
)
ありしならんと申さるゝに藤八
然
(
され
)
ば其儀を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
和尚
(
をしやう
)
さん、
和尚
(
をしやう
)
さん、こちらは
大層
(
たいそう
)
好
(
よ
)
いお
住居
(
すまゐ
)
ですね。この
村
(
むら
)
に
澤山
(
たくさん
)
お
家
(
うち
)
がありましても、こちらにかなふところはありません。
村中
(
むらぢう
)
第
(
だい
)
一の
建物
(
たてもの
)
です。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
其
(
そ
)
の
和尚
(
をしやう
)
が、
私
(
わたし
)
の
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
へ
腰
(
こし
)
を
屈
(
かゞ
)
めて、
支
(
つ
)
いた
藜
(
あかざ
)
を
頤杖
(
あごづゑ
)
にして、
白
(
しろ
)
い
髯
(
ひげ
)
を
泳
(
およ
)
がせ
泳
(
およ
)
がせ、
口
(
くち
)
も
利
(
き
)
かないで、
身體中
(
からだぢう
)
をじろ/\と
覗込
(
のぞきこ
)
むではござんせんか。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それでも、此間、雨のふるさびしい日に、
何
(
ど
)
うした拍子か、
大方
(
おほかた
)
和尚
(
をしやう
)
さんも淋しかつたんだんべい。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
庫裏
(
くり
)
から訪づれると、住職の大
賢
(
けん
)
和尚
(
をしやう
)
は老齡の上、この事件で本堂再建の望みもフイになり、落膽して床に就いて居るといふので、
執事
(
しつじ
)
の
鐵了
(
てつれう
)
といふ四十年輩の僧侶が逢つてくれました。
銭形平次捕物控:274 贋金
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お寺の
和尚
(
をしやう
)
さんに怒鳴りつけられたときも、蔵の中へ閉ぢこめられるときも泣かなかつた栄蔵は、今どういふわけで泣けるのか解らなかつたが、
頬
(
ほほ
)
を伝ふ涙をとめることが出来なかつた。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
なし已に其議も調のひければ急に
本堂
(
ほんだう
)
の
脇
(
わき
)
なる座敷に上段を
營
(
しつら
)
へ前に
簾
(
みす
)
を
下
(
おろ
)
し赤川大膳藤井左京の兩人は
繼上下
(
つぎかみしも
)
にて其前に
控
(
ひか
)
へ傍らに天忠
和尚
(
をしやう
)
紫の衣を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
いえ
何
(
なに
)
もありませぬよ、
何卒
(
どうぞ
)
皆
(
みな
)
さん
此方
(
こちら
)
へお
出
(
いで
)
なすつてナニ
本堂
(
ほんだう
)
で
莨
(
たばこ
)
を
喫
(
の
)
んだつて
構
(
かま
)
やアしませぬ。
其中
(
そのうち
)
に
和尚
(
をしやう
)
が出て
来
(
く
)
る。和「ハイ
何
(
ど
)
うも
御愁傷
(
ごしうしやう
)
な事で。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
父
(
とう
)
さんが
初
(
はじ
)
めてあがつた
小學校
(
せうがくかう
)
も、この
和尚
(
をしやう
)
さんの
住
(
す
)
むお
寺
(
てら
)
の
近
(
ちか
)
くにありました。
小學校
(
せうがくかう
)
の
生徒
(
せいと
)
に
狐
(
きつね
)
がついたと
言
(
い
)
つて、一
度
(
ど
)
大騷
(
おほさわ
)
ぎをしたことがありました。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
始めは一里ほど隔つた法類のT寺がそれを監督したが、そこの
和尚
(
をしやう
)
も二三年して死んで
了
(
しま
)
つたので、あとは村の世話人が留守居などを置いて間に合せて来た。寺は唯荒るゝに任せた。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
兄
(
あに
)
じやに
見着
(
みつ
)
かつた
上
(
うへ
)
からは
安穩
(
あんのん
)
に
村
(
むら
)
には
居
(
を
)
られぬ、と
思
(
おも
)
ふと、
寺
(
てら
)
の
和尚
(
をしやう
)
まで
一所
(
いつしよ
)
に
成
(
な
)
つて、
今
(
いま
)
にも
兩親
(
りやうしん
)
をはじめとして、ドヤ/\
押寄
(
おしよ
)
せて
來
(
き
)
さうに
思
(
おも
)
はれ、さすがに
小助
(
こすけ
)
は
慌
(
あわたゞ
)
しく
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
住職の春嚴
和尚
(
をしやう
)
が、子供のやうに喜んだのも無理のないことです。
銭形平次捕物控:239 群盗
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
和尚
(
をしやう
)
さんが旅に出られてから毎晩ですね。」
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
きみ、
聞
(
き
)
いて
來
(
き
)
たよ。——
花袋
(
くわたい
)
と
言
(
い
)
ふのは
上州
(
じやうしう
)
の
或大寺
(
あるおほでら
)
の
和尚
(
をしやう
)
なんだ、
花袋和尚
(
くわたいをしやう
)
。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
すると
和尚
(
をしやう
)
さんの
手許
(
てもと
)
に
長谷川町
(
はせがはちやう
)
の
待合
(
まちあひ
)
の
梅廼屋
(
うめのや
)
の
団扇
(
うちは
)
が二
本
(
ほん
)
有
(
あ
)
りますから、はてな
此寺
(
このてら
)
に
梅廼屋
(
うめのや
)
の
団扇
(
うちは
)
のあるのは
何
(
ど
)
ういふ
訳
(
わけ
)
か、
殊
(
こと
)
に
塩原
(
しほばら
)
の
墓
(
はか
)
にも
梅廼屋
(
うめのや
)
の
塔婆
(
たふば
)
が立つて
居
(
を
)
りましたから
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
學院
(
がくゐん
)
に
遣
(
つか
)
はして
子弟
(
してい
)
に
件
(
ともな
)
はしむれば、
愚
(
ぐ
)
なるが
故
(
ゆゑ
)
に
同窓
(
どうさう
)
に
辱
(
はづかし
)
めらる。
更
(
さら
)
に
街西
(
がいせい
)
の
僧院
(
そうゐん
)
を
假
(
か
)
りて
獨
(
ひと
)
り
心靜
(
こゝろしづ
)
かに
書
(
しよ
)
を
讀
(
よ
)
ましむるに、
日
(
ひ
)
を
經
(
ふ
)
ること
纔
(
わづか
)
に
旬
(
じゆん
)
なるに、
和尚
(
をしやう
)
のために
其
(
そ
)
の
狂暴
(
きやうばう
)
を
訴
(
うつた
)
へらる。
花間文字
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
顔色
(
かほいろ
)
の
蒼
(
あを
)
ざめた
墨
(
すみ
)
の
法衣
(
ころも
)
の、がんばり
入道
(
にふだう
)
、
影
(
かげ
)
の
薄
(
うす
)
さも
不気味
(
ぶきみ
)
な
和尚
(
をしやう
)
、
鯰
(
なまづ
)
でも
化
(
ば
)
けたか、と
思
(
おも
)
ふたが、——
恁
(
か
)
く/\の
次第
(
しだい
)
ぢや、
御出家
(
ごしゆつけ
)
、……
大方
(
おほかた
)
は
亡霊
(
ばうれい
)
が
廻向
(
えかう
)
を
頼
(
たの
)
むであらうと
思
(
おも
)
ふで、
功徳
(
くどく
)
の
為
(
た
)
め
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたし
)
は
檀那寺
(
だんなでら
)
の
和尚
(
をしやう
)
の、それも
隱居
(
いんきよ
)
したのかと
思
(
おも
)
ひました。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
然
(
さ
)
まで
大
(
おほ
)
きくもない
寺
(
てら
)
で、
和尚
(
をしやう
)
と
婆
(
ばあ
)
さんと
二人
(
ふたり
)
で
住
(
す
)
む。
星あかり
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“和尚”の解説
和尚(呉音:わじょう、漢音:かしょう、唐音:おしょう、sa: upādhyāya)とは、仏教の僧侶に対する敬称である。upādhyāya の俗語形を音写したもの。和上、和闍、和社とも書き、親教師、依学と訳される。
本来の意味は、出家して受戒した僧が、日常親しく教えを受けるグル(Guru, 指導者)を指す。『十誦律』では、受戒の師を指す。
(出典:Wikipedia)
和
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
尚
常用漢字
中学
部首:⼩
8画
“和尚”で始まる語句
和尚様
和尚樣
和尚奴
和尚鉄
和尚天窓
和尚贔屓