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一心
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いつしん
ふりがな文庫
“
一心
(
いつしん
)” の例文
○「
南無妙法蓮華経
(
なむめうほふれんげきやう
)
々々々々々々々
(
なむめうほふれんげきやう
)
」と
一心
(
いつしん
)
にお
題目
(
だいもく
)
をとなへてゐると
筏
(
いかだ
)
はだん/\くづれて自分の乗つてゐる一本になりました。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
して見れば、何でも
一心
(
いつしん
)
にひがみでないと思ふ事だ。さうすると今にもあの女が、——おや、もうみんな寝始めたらしいぞ。
好色
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
斯
(
か
)
うなると、
一刻
(
いつこく
)
も
眤
(
じつ
)
として
居
(
を
)
られぬのは
武村兵曹
(
たけむらへいそう
)
である。
腕拱
(
うでこまぬ
)
いて、
一心
(
いつしん
)
に
鐵檻車
(
てつおりぐるま
)
の
運轉
(
うんてん
)
を
瞻
(
なが
)
めて
居
(
を
)
つたが、
忽
(
たちま
)
ち
大聲
(
たいせい
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
其
(
そ
)
の
様子
(
やうす
)
を
聞
(
き
)
けば、
私
(
わし
)
が
言托
(
ことづけ
)
を
為
(
し
)
た
通
(
とほ
)
り、
何
(
なに
)
か、
内儀
(
ないぎ
)
の
形代
(
かたしろ
)
を
一心
(
いつしん
)
に
刻
(
きざ
)
むと
聞
(
き
)
く、……
其
(
それ
)
が
成就
(
じやうじゆ
)
したと
言
(
い
)
ふ
昨夜
(
ゆふべ
)
ぢや。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ある
時
(
とき
)
私
(
わたくし
)
が
一心
(
いつしん
)
に
統一
(
とういつ
)
の
修行
(
しゅぎょう
)
をして
居
(
お
)
りますと、
誰
(
だれ
)
か
背後
(
うしろ
)
の
方
(
ほう
)
で
私
(
わたくし
)
の
名
(
な
)
を
呼
(
よ
)
ぶものがあるのです。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
鬱々
(
ふさい
)
で
居
(
ゐ
)
たのは
考
(
かん
)
がへて
居
(
ゐ
)
たのです。
彼
(
かれ
)
は
老人
(
らうじん
)
の
最後
(
さいご
)
の
教訓
(
けうくん
)
を
暫時
(
しばらく
)
も
忘
(
わす
)
れることが
出來
(
でき
)
ないので、
拜
(
をが
)
まれる
程
(
ほど
)
の
美
(
うつ
)
くしい
事
(
こと
)
を
爲
(
す
)
るには
何
(
なに
)
を
爲
(
し
)
たら
可
(
よ
)
からうと
一心
(
いつしん
)
に
考
(
かん
)
がへたのです。
日の出
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
此日
(
このひ
)
の
会
(
くわい
)
の
雅
(
みやび
)
なりしを
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
して、詩を作らう、詩を作らう、
和韻
(
わゐん
)
に人を
驚
(
おどろ
)
かしたいものと
悶
(
もだ
)
へしが、
一心
(
いつしん
)
凝
(
こ
)
つては
不思議
(
ふしぎ
)
の
感応
(
かんおう
)
もあるものにて、
近日
(
きんじつ
)
突然
(
とつぜん
)
として
左
(
さ
)
の
一詩
(
し
)
を
得
(
え
)
たり
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
門口
(
かどぐち
)
に
柳
(
やなぎ
)
のある新しい二階
家
(
や
)
からは
三味線
(
しやみせん
)
が
聞
(
きこ
)
えて、水に添ふ低い
小家
(
こいへ
)
の
格子戸外
(
かうしどそと
)
には
裸体
(
はだか
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
が
凉
(
すゞ
)
みに出はじめた。
長吉
(
ちやうきち
)
はもう来る
時分
(
じぶん
)
であらうと思つて
一心
(
いつしん
)
に橋
向
(
むか
)
うを
眺
(
なが
)
めた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
お
高
(
たか
)
が
胸先
(
むなさき
)
くつろげんとする
此時
(
このとき
)
はやし
間一髮
(
かんいつぱつ
)
、まち
給
(
たま
)
へとばかり
後
(
うしろ
)
の
藪垣
(
やぶがき
)
まろび
出
(
い
)
でゝ
利腕
(
きゝうで
)
しつかと
取
(
と
)
る
男
(
をとこ
)
誰
(
た
)
れぞ
放
(
はな
)
して
死
(
し
)
なしてと
脆弱
(
かよわ
)
き
身
(
み
)
にも
一心
(
いつしん
)
に
振切
(
ふりき
)
らんとするをいつかな
放
(
はな
)
さず
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「
此
(
これ
)
でもこゝらの
商人
(
あきんど
)
は
持
(
も
)
つちや
來
(
き
)
ねえぞ」
勘次
(
かんじ
)
は
一心
(
いつしん
)
に
見
(
み
)
ながらいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その時私の心の中で蟲の樣なものが
一心
(
いつしん
)
に鳴いてゐる。
展望
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
山の下では
一心
(
いつしん
)
に誰かゞ草を刈つてゆく。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
わたしのやうに
一心
(
いつしん
)
に
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
すると
一心
(
いつしん
)
が
通
(
とほ
)
りましてか、
満願
(
まんぐわん
)
の日に
梅喜
(
ばいき
)
は疲れ果てゝ
賽銭箱
(
さいせんばこ
)
の
傍
(
そば
)
へ
打倒
(
ぶつたふ
)
れてしまふ
中
(
うち
)
に、カア/\と
黎明
(
しのゝめ
)
告
(
つぐ
)
る
烏
(
からす
)
諸共
(
もろとも
)
に
白々
(
しら/\
)
と
夜
(
よ
)
が明け
離
(
はな
)
れますと
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
船橋
(
せんけう
)
の
上
(
うへ
)
から
一心
(
いつしん
)
に
双眼鏡
(
そうがんきやう
)
を
我
(
わ
)
が
船
(
ふね
)
に
向
(
む
)
けて
居
(
を
)
つたが、
不思議
(
ふしぎ
)
だ、
私
(
わたくし
)
の
視線
(
しせん
)
と
彼方
(
かなた
)
の
視線
(
しせん
)
とが
端
(
はし
)
なくも
衝突
(
しようとつ
)
すると、
忽
(
たちま
)
ち
彼男
(
かなた
)
は
双眼鏡
(
そうがんきやう
)
をかなぐり
捨
(
す
)
てゝ、
乾顏
(
そしらぬかほ
)
に
横
(
よこ
)
を
向
(
む
)
いた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
最
(
もつと
)
も
身体
(
からだ
)
を
蓋
(
ふた
)
に
為
(
し
)
て
畚
(
びく
)
の
魚
(
さかな
)
を
抱
(
だ
)
いてゞも
居
(
ゐ
)
れば、
如何
(
いか
)
に
畜生
(
ちくしやう
)
に
業通
(
ごふつう
)
が
有
(
あ
)
つても、まさかに
骨
(
ほね
)
を
徹
(
とほ
)
しては
抜
(
ぬ
)
くまい、と
一心
(
いつしん
)
に
守
(
まも
)
つて
居
(
ゐ
)
れば、
沼
(
ぬま
)
の
真中
(
まんなか
)
へひら/\と
火
(
ひ
)
を
燃
(
もや
)
す、はあ、
変
(
へん
)
だわ
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
唯
(
たヾ
)
死
(
し
)
ねかしと
身
(
み
)
を
捨
(
すて
)
ものにして、
部屋
(
へや
)
より
外
(
そと
)
に
足
(
あし
)
も
出
(
だ
)
さず、
一心
(
いつしん
)
悔
(
くや
)
み
初
(
そ
)
めては
何方
(
いづかた
)
に
訴
(
うつた
)
ふべき、
先祖
(
せんぞ
)
の
耻辱
(
ちじよく
)
家系
(
かけい
)
の
汚
(
けが
)
れ、
兄君
(
あにぎみ
)
に
面目
(
めんもく
)
なく
人目
(
ひとめ
)
はずかしく、
我心
(
わがこヽろ
)
我
(
わ
)
れを
責
(
せ
)
めて
夜
(
よ
)
も
寐
(
ね
)
ず
晝
(
ひる
)
も
寐
(
ね
)
ず
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
鈴虫は
一心
(
いつしん
)
に鳴きしきる。
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
私
(
わたくし
)
が
一心
(
いつしん
)
に
見詰
(
みつ
)
めて
居
(
を
)
る
間
(
あひだ
)
に、
右舷
(
うげん
)
に
緑燈
(
りよくとう
)
、
左舷
(
さげん
)
に
紅燈
(
こうとう
)
、
甲板
(
かんぱん
)
より二十
尺
(
しやく
)
以上
(
いじやう
)
高
(
たか
)
き
前檣
(
ぜんしやう
)
に
閃々
(
せん/\
)
たる
白色燈
(
はくしよくとう
)
を
掲
(
かゝ
)
げたる
一隻
(
いつさう
)
の
船
(
ふね
)
は、
印度洋
(
インドやう
)
の
闇黒
(
やみ
)
を
縫
(
ぬ
)
ふてだん/″\と
接近
(
せつきん
)
して
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
“一心”の意味
《名詞》
一 心(いっしん)
複数の人の心が一致すること。
一つの物事に心を集中すること。
(出典:Wiktionary)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
“一心”で始まる語句
一心不乱
一心不亂
一心太助
一心欲見仏
一心専念弥陀名号