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老爺
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おやぢ
ふりがな文庫
“
老爺
(
おやぢ
)” の例文
「
何
(
ど
)
うだか。分りやしませんよ。
老爺
(
おやぢ
)
め、なるべく遅く帰つて来ればいゝのに。かう思つてゐるのぢやありませんか。はゝゝゝゝ。」
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
これで
病附
(
やみつ
)
いた
東皐子
(
とうくわうし
)
は、
翌日
(
よくじつ
)
徒弟
(
とてい
)
及
(
およ
)
び
穴掘
(
あなほり
)
の
老爺
(
おやぢ
)
を
同行
(
どうかう
)
して、
盛
(
さか
)
んに
發掘
(
はつくつ
)
し、
朝貌形完全土器
(
あさがほがたくわんぜんどき
)
を
出
(
だ
)
したなどは、
茶氣
(
ちやき
)
滿々
(
まん/\
)
である。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
然し、そのもとに店を出して、いい臭ひをさせた燒きもろこしの
老爺
(
おやぢ
)
の見馴れた顏は、どこへ行つたか、影さへも見えない。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
「オヽイ、馬丁さん、早くしてお呉れよ、
躯
(
からだ
)
がちぎれて飛んで
仕舞
(
しま
)
ひさうだ——
戯譃
(
じやうだん
)
ぢやねえよ」と、車の
裡
(
うち
)
なる
老爺
(
おやぢ
)
は
鼻汁
(
はな
)
すゝりつゝ呼ぶ
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
咄嗟
(
とつさ
)
の間に見極めると、年の頃五十六七、實體らしい
老爺
(
おやぢ
)
さんで、どう間違つても身投などをする
柄
(
がら
)
とは見られません。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
不安な眼付をした
老爺
(
おやぢ
)
と其娘だといふ二十四五の、
旅疲労
(
たびづかれ
)
の
故
(
せゐ
)
か張合のない淋しい顔の、其癖何処か小意気に見える女。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
中に厚紙の台に木の
柄
(
え
)
を附けて蝋燭を立てた
手燭
(
てしよく
)
を売る
老爺
(
おやぢ
)
が一人
混
(
まじ
)
つて居る。見物人は皆其れを争つて買ふのである。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
丁
(
ちやう
)
ど先頭の第一人が、三段を
一足飛
(
いツそくとび
)
に躍上ツて、入口の
扉
(
ドアー
)
に手を掛けた時であツた。扉を反對の
裡
(
うち
)
からぎいと
啓
(
あ
)
けて、のツそり入口に突ツ立ツた
老爺
(
おやぢ
)
。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
でございますから、あの娘が大殿樣の御聲がゝりで小女房に上りました時も、
老爺
(
おやぢ
)
の方は大不服で、當座の間は御前へ出ても、苦り切つてばかり居りました。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それもどうも
望
(
のぞ
)
みはないらしいですがね、それよりも
金
(
かね
)
の
事
(
こと
)
ですよ。
先刻
(
さつき
)
、
僕
(
ぼく
)
が
此處
(
ここ
)
へ
入
(
はひ
)
らうとすると、
例
(
れい
)
のあの
牧師
(
ぼくし
)
上
(
あが
)
りの
會計
(
くわいけい
)
の
老爺
(
おやぢ
)
が
呼
(
よ
)
び
止
(
と
)
めるのです。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
こいつ
彼
(
あ
)
の
老爺
(
おやぢ
)
が
盜
(
ぬす
)
んだと
急
(
きふ
)
に
追
(
おつ
)
かけて行くと老人
悠々
(
いう/\
)
として
歩
(
ある
)
いて居るので
直
(
す
)
ぐ
追着
(
おひつ
)
くことが出來た。
石清虚
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
それ、
徒労力
(
むだぼね
)
と
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
よ!
要
(
えう
)
もない
仕事三昧
(
しごとざんまい
)
打棄
(
うつちや
)
つて、
少
(
わか
)
い
人
(
ひと
)
は
妻
(
つま
)
を
思切
(
おもひき
)
つて
立帰
(
たちかへ
)
れえ。
老爺
(
おやぢ
)
も
要
(
い
)
らぬ
尻押
(
しりおし
)
せず、
柔順
(
すなほ
)
に
妻
(
つま
)
を
捧
(
さゝ
)
げるやうに、
少
(
わか
)
いものを
説得
(
せつとく
)
せい。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
朴訥
(
ぼくとつ
)
な人の
好
(
よ
)
ささうな
老爺
(
おやぢ
)
が、大きな鍵を持つて
私
(
わたし
)
の前に立つた。
私
(
わたし
)
は線香と花とを買つた。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
勘次
(
かんじ
)
には
卯平
(
うへい
)
は
畏
(
おそ
)
ろしいよりも
其
(
その
)
時
(
とき
)
では
寧
(
むし
)
ろ
厭
(
いや
)
な
老爺
(
おやぢ
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
二人
(
ふたり
)
は
滅多
(
めつた
)
に
口
(
くち
)
も
利
(
き
)
かぬ。それを
見
(
み
)
て
居
(
ゐ
)
なければ
成
(
な
)
らぬお
品
(
しな
)
の
苦心
(
くしん
)
は
容易
(
ようい
)
なものではなかつたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一人淋しき
痩
(
や
)
せ
老爺
(
おやぢ
)
の破れ三味線かゝへて行くもあり、六つ五つなる女の子に赤襷させて、あれは紀の國おどらするも見ゆ、お
顧客
(
とくい
)
は廓内に居つゞけ客のなぐさみ、女郎の憂さ晴らし
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
胡麻鹽
(
ごましほ
)
の
腮鬚
(
あごひげ
)
の長い受付の
老爺
(
おやぢ
)
の顏を、半圓形の硝子窓の中に、覗きカラクリのやうに見て、右へ曲つて行くと、白い壁の長い廊下が續いて、其の片側には、下駄箱を横にしたやうに
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「とつちやん」と
小
(
ちさ
)
き
末
(
すゑ
)
娘に呼ばれて、
門先
(
かどさき
)
の井戸の
許
(
もと
)
に
鎌磨
(
かまと
)
ぐ
老爺
(
おやぢ
)
もあり。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
蒼い顔を日に
曝
(
さら
)
して、帽子も被らぬ湯村はうなづいた。車夫は又梶棒を握つた。そして、又駈出した。むきみやの
老爺
(
おやぢ
)
で、店はお喋りな
上
(
かみ
)
さんに任せてある、定七と云ふ、今年五十六になる。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
あの娘はまたどうでも厭だと言つて、姉に代れとまで
拗
(
す
)
ねてるんだけど、……姉はまたどうでもいゝツて言つてるんけど……どうしても千代でなくては聽かんと言つてる相だ。
因業
(
いんごふ
)
老爺
(
おやぢ
)
さねえ。
姉妹
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
死の
老爺
(
おやぢ
)
はこんな風にして、ぐるりぐるりと世界のなかをめぐつてゐる。
藍色の蟇
(新字旧仮名)
/
大手拓次
(著)
と
雨戸
(
あまど
)
を引いて外の
格子
(
かうし
)
をがらがらツと明けまして
燈明
(
あかり
)
を
差出
(
さしだ
)
して見ると、見る影もない
汚穢
(
きたな
)
い
乞食
(
こじき
)
の
老爺
(
おやぢ
)
が、
膝
(
ひざ
)
の
下
(
した
)
からダラ/″\血の出る所を
押
(
おさ
)
へて
居
(
ゐ
)
ると、
僅
(
わづ
)
か
五歳
(
いつゝ
)
か
六歳
(
むツつ
)
ぐらゐの
乞食
(
こじき
)
の
児
(
こ
)
が
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
老爺
(
おやぢ
)
さんこりやなんて花だい」と、一本摘んで訊いて見た。
伊良湖の旅
(新字旧仮名)
/
吉江喬松
(著)
老爺
(
おやぢ
)
は日本服を着けた晶子の来たのを喜んで、
早速
(
さつそく
)
ギタルの調子を合せてヹルレエヌの短詩を三つ続けざまに歌つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
海の模様を見るために出てゐた、別荘番の
老爺
(
おやぢ
)
は、漆のやうに暗い戸外から帰つて来ると、不安らしく呟いた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
五十前後の大きな
老爺
(
おやぢ
)
で、顏の道具の荒い、生涯江戸の水を呑ませても、
訛
(
なまり
)
も
垢
(
あか
)
も拔けさうもない仁體です。
銭形平次捕物控:197 罠に落ちた女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
でございますから、あの娘が大殿様の御声がゝりで、小女房に上りました時も、
老爺
(
おやぢ
)
の方は大不服で、当座の間は御前へ出ても、苦り切つてばかり居りました。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それを見ると、馬車曳の定
老爺
(
おやぢ
)
が馬を止めて、『
怎
(
どう
)
しただ?』と聲をかけた。私共は皆馬車から
跳下
(
とびお
)
りた。
二筋の血
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
あのイタヤ
樹下
(
じゆか
)
のもろこし
老爺
(
おやぢ
)
——きのふは氣づかなかつたが——は、まだゐるか知らん? もう一度、あの、札幌を代表する百姓馬子等の呼び賣り姿を見たい。
泡鳴五部作:05 憑き物
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
年の頃四十五六、頬の思切つて
出張
(
でば
)
ツた、眼の飛出した、鼻の先の赭い、顏の大きな
老爺
(
おやぢ
)
だ。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
一人淋しき
痩
(
や
)
せ
老爺
(
おやぢ
)
の
破
(
や
)
れ
三味線
(
ざみせん
)
かかへて行くもあり、六つ五つなる女の子に
赤襷
(
あかだすき
)
させて、あれは紀の国おどらするも見ゆ、お
顧客
(
とくい
)
は
廓内
(
かくない
)
に居つづけ客のなぐさみ、女郎の憂さ晴らし
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
一行
(
いつかう
)
は、
渠
(
かれ
)
と、
老爺
(
おやぢ
)
と、
別
(
べつ
)
に
一人
(
ひとり
)
、
背
(
せ
)
の
高
(
たか
)
い、
色
(
いろ
)
の
蒼
(
あを
)
い
坊主
(
ばうず
)
であつた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
お
品
(
しな
)
の
死
(
し
)
は
卯平
(
うへい
)
をも
痛
(
いた
)
く
落膽
(
らくたん
)
せしめた。
卯平
(
うへい
)
は七十一の
老爺
(
おやぢ
)
であつた。
一昨年
(
をととし
)
の
秋
(
あき
)
から
卯平
(
うへい
)
は
野田
(
のだ
)
の
醤油藏
(
しやうゆぐら
)
へ
火
(
ひ
)
の
番
(
ばん
)
に
傭
(
やと
)
はれた。
卯平
(
うへい
)
はお
品
(
しな
)
が三つの
時
(
とき
)
に、
死
(
し
)
んだお
袋
(
ふくろ
)
の
處
(
ところ
)
へ
入夫
(
にふふ
)
になつたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
一歩毎
(
ひとあしごと
)
に
老爺
(
おやぢ
)
の持つた鍵がぢやらぢやらと鳴る。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
老爺
(
おやぢ
)
は寄つて、
三人
(
さんにん
)
の
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
自分達の汽車で同じく着いたらしい三人の
西班牙
(
スペイン
)
人が
入
(
はひ
)
つて来て
喫茶店
(
カフエエ
)
の
老爺
(
おやぢ
)
と
西班牙
(
スペイン
)
語で話して居た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
もし強ひて申上げると致しましたら、それはあの強情な
老爺
(
おやぢ
)
が、
何故
(
なぜ
)
か妙に涙脆くなつて、人のゐない所では時々獨りで泣いてゐたと云ふ御話位なものでございませう。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
そのうちに虚無僧は逃げてしまつたし、掛り合ひが怖いと思つたか、一人も進んでその時の樣子を話してくれる者は無い。——これは皆んな、茶店の
老爺
(
おやぢ
)
の口から出たことだ
銭形平次捕物控:063 花見の仇討
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『
然
(
さ
)
うだす。そして
今夜
(
こんにや
)
のうちに、
衣服
(
きもの
)
だの
何
(
なに
)
包んで、權作
老爺
(
おやぢ
)
さ頼まねばならねえす。』
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
よき
女
(
をんな
)
もあり
男
(
をとこ
)
もあり、五
人
(
にん
)
七
人
(
にん
)
十
人
(
にん
)
一
組
(
くみ
)
の
大
(
おほ
)
たむろもあれば、一
人
(
にん
)
淋
(
さび
)
しき
痩
(
や
)
せ
老爺
(
おやぢ
)
の
破
(
や
)
れ
三味線
(
ざみせん
)
かゝへて
行
(
ゆ
)
くもあり、六つ五つなる
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
に
赤襻
(
あかだすき
)
させて、あれは
紀
(
き
)
の
國
(
くに
)
おどらするも
見
(
み
)
ゆ
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
少
(
わか
)
いものを
唆
(
そゝの
)
かして
要
(
い
)
らぬ
骨
(
ほね
)
を
折
(
を
)
らせるな、
娑婆
(
しやば
)
ツ
気
(
け
)
な
老爺
(
おやぢ
)
めが、』
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
一緒に探して
呉
(
く
)
れた
老爺
(
おやぢ
)
は
私
(
わたし
)
の
傍
(
そば
)
に
遣
(
や
)
つて来た。
父の墓
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
老爺
(
おやぢ
)
はやをら
中央
(
まんなか
)
の
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
もし強ひて申し上げると致しましたら、それはあの強情な
老爺
(
おやぢ
)
が、
何故
(
なぜ
)
か妙に涙
脆
(
もろ
)
くなつて、人のゐない所では時々独りで泣いてゐたと云ふ御話位なものでございませう。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『
然
(
さ
)
うだす。そして
今夜
(
こんにや
)
のうちに、
衣服
(
きもの
)
だの何包んで、権作
老爺
(
おやぢ
)
さ頼まねばならねえす。』
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
さういへば、いつぞや平次が錢を飛ばして、身投を救つてやつた
老爺
(
おやぢ
)
です。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
源助の家へ帰ると、お八重はまだ帰つてゐなかつたが、腰までしか無い短い羽織を着た、布袋の様に肥つた忠太
老爺
(
おやぢ
)
が、長火鉢に源助と向合つてゐて、お定を見るや否や、突然
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
が、船頭は一向平気なもので、無愛想な
老爺
(
おやぢ
)
の、竹の子笠をかぶつたのが、器用に右左へ
棹
(
さを
)
を使ふ。おまけにその棹の
雫
(
しづく
)
が、時々乗合の袖にかかるが、船頭はこれにも頓着する容子がない。
世之助の話
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
この
老爺
(
おやぢ
)
は小田原在の百姓で水右衞門といふのださうですが、村から御領主大久保加賀守樣上小川町の御屋敷にお屆けする、公用金百兩を、月當番二人で江戸まで持つて來ることになつたところ
銭形平次捕物控:183 盗まれた十手
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
立つ前に
密
(
こつそ
)
り
衣服
(
きもの
)
などを取纒めて、幸ひ
此村
(
ここ
)
から盛岡の停車場に行つて駅夫をしてる千太郎といふ人があるから、馬車追の権作
老爺
(
おやぢ
)
に頼んで、予じめ其千太郎の宅まで届けて置く。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
平次は念入りに松の木を調べた上、裏門の門番の
老爺
(
おやぢ
)
に會つて見ました。彌市と言つて六十近い仁體ですが、赤銅色の巨大な身體と、怒鳴り馴れた大きい聲が、相當門番的威力を持つてゐさうです。
銭形平次捕物控:195 若党の恋
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
老
常用漢字
小4
部首:⽼
6画
爺
漢検準1級
部首:⽗
13画
“老爺”で始まる語句
老爺様
老爺染