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此處
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ここ
ふりがな文庫
“
此處
(
ここ
)” の例文
新字:
此処
「あゝ
善
(
え
)
え
處
(
とこ
)
だ、よう、おつぎ、
少
(
ちつ
)
と
此處
(
ここ
)
まで
來
(
き
)
てくんねえか」といつた。
彼
(
かれ
)
は
百姓
(
ひやくしやう
)
の
間
(
あひだ
)
には
馬
(
うま
)
を
曳
(
ひ
)
いて
歩
(
ある
)
く
村落
(
むら
)
の
博勞
(
ばくらう
)
であつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
此處
(
ここ
)
は人の出入りが
激
(
はげ
)
しくて、とても見張つては居られませんから、二十四日の晩からお糸は向島の
寮
(
れう
)
へやつて置くつもりです。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『あなたはいま
重態
(
ぢうたい
)
なんですから、お
氣
(
き
)
をおちつけて、
靜
(
しづ
)
かにしてゐなければいけませんのよ、
此處
(
ここ
)
?
此處
(
ここ
)
ですか……』
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
「此處かえ。」と老人は、
洒嗄
(
しやが
)
れた、重くるしい聲で、「
此處
(
ここ
)
はの、螢が多いから、螢谷といふ處だ。」
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
年季
(
ねん
)
が
明
(
あけ
)
るといつて
何處
(
どこ
)
へ
歸
(
かへ
)
る
料簡
(
れうけん
)
、
此處
(
ここ
)
はお
前
(
まへ
)
さんの
家
(
うち
)
ではないか、
此
(
この
)
ほかに
行
(
ゆ
)
くところも
無
(
な
)
からうではないか、
分
(
わか
)
らぬ
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ふものではありませぬと
叱
(
しか
)
られて
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
徳太郎君
此處
(
ここ
)
へも到り
夜々
(
よな/\
)
網
(
あみ
)
を
卸
(
おろ
)
されける此事早くも
山田奉行
(
やまだぶぎやう
)
大岡忠右衞門
聞
(
きゝ
)
て手附の
與力
(
よりき
)
に申付
召捕
(
めしとる
)
には
及
(
およば
)
ず只々
嚴重
(
げんぢう
)
に
追拂
(
おひはら
)
ふべしと申
含
(
ふくめ
)
ければ
與力
(
よりき
)
兩人その意を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「うん、それもさうだが、
何
(
なに
)
しろ
己
(
おれ
)
はもう
眠
(
ねむ
)
くて
閉口
(
へいこう
)
だ。
此處
(
ここ
)
らでゴロリとやつちまひたいな‥‥」
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
ふと
眼
(
まなこ
)
に
入
(
い
)
つたのは、
今
(
いま
)
、
此
(
この
)
船
(
ふね
)
の
責任
(
せきにん
)
を
双肩
(
さうけん
)
に
擔
(
にな
)
へる
船長
(
せんちやう
)
が、
卑劣
(
ひれつ
)
にも
此時
(
このとき
)
、
舷燈
(
げんとう
)
の
光
(
ひかり
)
朦朧
(
もうろう
)
たるほとりより、
天
(
てん
)
に
叫
(
さけ
)
び、
地
(
ち
)
に
泣
(
な
)
ける、
幾百
(
いくひやく
)
の
乘組人
(
のりくみにん
)
をば
此處
(
ここ
)
に
見捨
(
みす
)
てゝ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
五月山
(
さつきやま
)
の
木
(
き
)
が一
本
(
ぽん
)
々々
(
/\
)
數
(
かぞ
)
へられるやうになると、
池田
(
いけだ
)
の
町
(
まち
)
は
直
(
す
)
ぐ
長
(
なが
)
い
坂
(
さか
)
の
下
(
した
)
に
見
(
み
)
おろされた。
此處
(
ここ
)
からはもう
多田院
(
ただのゐん
)
へ一
里
(
り
)
、
開帳
(
かいちやう
)
の
賑
(
にぎは
)
ひは、この
小都會
(
せうとくわい
)
をもざわつかしてゐた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
男
(
をとこ
)
もさうすればわたしの
太刀
(
たち
)
に、
血
(
ち
)
を
塗
(
ぬ
)
る
事
(
こと
)
にはならなかつたのです。が、
薄暗
(
うすぐら
)
い
藪
(
やぶ
)
の
中
(
なか
)
に、ぢつと
女
(
をんな
)
の
顏
(
かほ
)
を
見
(
み
)
た
刹那
(
せつな
)
、わたしは
男
(
をとこ
)
を
殺
(
ころ
)
さない
限
(
かぎ
)
り、
此處
(
ここ
)
は
去
(
さ
)
るまいと
覺悟
(
かくご
)
しました。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
翫具
(
おもちや
)
一箇
(
ひとつ
)
有
(
あ
)
りやしないわ!それで、お
稽古
(
けいこ
)
ばかり
澤山
(
たくさん
)
させられてさ!あァ
斯
(
か
)
うしやう、
私
(
わたし
)
が
若
(
も
)
し
松子
(
まつこ
)
さんだつたら
此處
(
ここ
)
に
斯
(
か
)
うして
止
(
とゞ
)
まつて
居
(
ゐ
)
やう!
他人
(
ひと
)
の
頭
(
あたま
)
を
接合
(
くツつ
)
けたつて
駄目
(
だめ
)
だわ
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ここに
倭
(
やまと
)
の
漢
(
あや
)
の
直
(
あたへ
)
の祖、
阿知
(
あち
)
の直、盜み出でて、御馬に乘せまつりて、
倭
(
やまと
)
にいでまさしめき。かれ
多遲比野
(
たぢひの
)
六
に到りて、寤めまして詔りたまはく、「
此處
(
ここ
)
は
何處
(
いづく
)
ぞ」と詔りたまひき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
それに次いで契冲の「
和字正濫抄
(
わじしやうらんせう
)
」、これは元祿六年の序があります、十七世紀の頃であります。是等が先づ復古の初りでありまして、其の後の歴史は私が
此處
(
ここ
)
で述べる必要はありませぬ。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
その時わが身はここに、
此處
(
ここ
)
は星の
独絃哀歌
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
乞食野郎奴
(
こちきやらうめ
)
、
汝
(
わ
)
ツ
等
(
ら
)
が
親爺
(
おやぢ
)
は
見
(
み
)
やがれ、
汝
(
われ
)
こた
醫者
(
いしや
)
さ
連
(
つ
)
れてく
錢
(
ぜに
)
持
(
も
)
つてけつかつて、
此處
(
ここ
)
さは一
度
(
ど
)
でも
來
(
き
)
やがんねえ
畜生
(
ちきしやう
)
だから、
見
(
み
)
ろう。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「俺は暫らく
此處
(
ここ
)
を動きたくねえ。お幾と二人の内弟子が何處へ行つたか知らねえが、それに逢つて
訊
(
き
)
きたいことがある」
銭形平次捕物控:310 闇に飛ぶ箭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
『
何處
(
どこ
)
までゝも——けれど、それがもしあなたの
御迷惑
(
ごめいわく
)
になるとでも
仰有
(
おつしや
)
るなら、
私
(
わたし
)
は
此處
(
ここ
)
でお
訣
(
わか
)
れします。でも、
家
(
うち
)
へはもう
歸
(
かへ
)
らない
覺悟
(
かくご
)
です。』
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
追
(
お
)
ひかけて
逢
(
あ
)
ふが
宜
(
い
)
い、
何
(
なん
)
なら
此處
(
ここ
)
へでも
呼
(
よ
)
び給へ、
片隅
(
かたすみ
)
へ
寄
(
よ
)
つて
話
(
はな
)
しの
邪魔
(
じやま
)
はすまいからといふに
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今日
(
けふ
)
貴樣達
(
きさまたち
)
を
此處
(
ここ
)
へ
集
(
あつ
)
めたのは
外
(
ほか
)
でもない。この
間
(
あひだ
)
N
原
(
はら
)
へ
行
(
ゆ
)
く
途中
(
とちう
)
に
起
(
おこ
)
つた
一
(
ひと
)
つの
出來事
(
できごと
)
に
對
(
たい
)
する
己
(
おれ
)
の
所感
(
しよかん
)
を
話
(
はな
)
して
聞
(
き
)
かせたいのだ。それは
其處
(
そこ
)
にゐる
中根
(
なかね
)
二
等卒
(
とうそつ
)
のことだ。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「おや、おや、變な處へ來たぜ。
此處
(
ここ
)
は
何處
(
どこ
)
だらう、何處へ來ちやツたんだらう。」
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「今日は
此處
(
ここ
)
に留まりて、まづ大臣の位を賜ひて、明日上りまさむ」とのりたまひて、その山口に留まりて、すなはち
假
(
かり
)
宮を造りて、俄に豐の
樂
(
あかり
)
して、その隼人に大臣の位を賜ひて
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
も
算
(
かぞ
)
へつゝ
巧
(
たく
)
みも深き御
堀端
(
ほりばた
)
此處
(
ここ
)
ぞと
猶豫
(
ためらふ
)
一番町たやすく人は殺せぬ物と
田安
(
たやす
)
御門も
何時
(
いつ
)
か過ぎ心も
暗
(
くら
)
き
牛
(
うし
)
ヶ
淵
(
ふち
)
を右に
望
(
のぞ
)
みて
星明
(
ほしあか
)
り九段坂をも下り來て飯田町なる
堀留
(
ほりどめ
)
より過るも早き
小川町
(
をがはまち
)
水道橋
(
すゐだうばし
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
『
見
(
み
)
えたから、
此處
(
ここ
)
に
居
(
を
)
りまする。』
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「
蜀黍粒
(
もろこしつぶ
)
落
(
おつこ
)
つてあんすぞ、さうすつと
此處
(
ここ
)
へ
引
(
ひ
)
つ
懸
(
か
)
けたの
又
(
また
)
何處
(
どこ
)
へか
持
(
も
)
つてつちやつたな」
被害者
(
ひがいしや
)
はいつた。
巡査
(
じゆんさ
)
は
首肯
(
うなづ
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それもどうも
望
(
のぞ
)
みはないらしいですがね、それよりも
金
(
かね
)
の
事
(
こと
)
ですよ。
先刻
(
さつき
)
、
僕
(
ぼく
)
が
此處
(
ここ
)
へ
入
(
はひ
)
らうとすると、
例
(
れい
)
のあの
牧師
(
ぼくし
)
上
(
あが
)
りの
會計
(
くわいけい
)
の
老爺
(
おやぢ
)
が
呼
(
よ
)
び
止
(
と
)
めるのです。
彼女こゝに眠る
(旧字旧仮名)
/
若杉鳥子
(著)
「久留馬登之助は
何處
(
どこ
)
かへ廻つたのでせう。いづれ
此處
(
ここ
)
へ來るに違ひありません。入つて待つて居ませう」
銭形平次捕物控:082 お局お六
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
と思はず知らず叫んで、びツくりしたといふよりは、
呆
(
あき
)
れ
返
(
かへ
)
ツて見てゐると無量幾千萬の螢が、
鞠
(
まり
)
のやうにかたまツて飛違ツてゐる。それに
此處
(
ここ
)
の螢は普通の螢の二倍の大きさがある。
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
そうしてスガの
處
(
ところ
)
においでになつて仰せられるには、「わたしは
此處
(
ここ
)
に來て心もちが
清々
(
すがすが
)
しい」と仰せになつて、
其處
(
そこ
)
に宮殿をお造りになりました。それで其處をば今でもスガというのです。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
致せし
覺
(
おぼ
)
え更に是なしと云に家主はコレサ
此處
(
ここ
)
にて何を云とも
役
(
やく
)
には立ず覺えなければ早く
來
(
き
)
たり御奉行樣の前にて
辯解
(
いひわけ
)
致
(
いた
)
されよと家主は吉五郎を
促
(
うな
)
がして名主の玄關へ同道なせしに
正面
(
しやうめん
)
には大岡殿を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さあ、みんな
聞
(
き
)
け、
此處
(
ここ
)
だ‥‥
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「
此處
(
ここ
)
に皆んな揃つてゐることに氣が付かないんだね。
生垣
(
いけがき
)
の外に立つて、まだいちや付いてやがる」
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「和助とお舟は、
昨夜
(
ゆうべ
)
別々に
此處
(
ここ
)
を出て、お曾與を殺すつもりで行つたんだらう」
銭形平次捕物控:097 許婚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「へエ——、私も師匠も、
此處
(
ここ
)
から外へ一と足も出ませんよ」
銭形平次捕物控:097 許婚の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
此處
(
ここ
)
で降りて歩かなきアなりません。駕籠で行つては
拙
(
まづ
)
い」
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「すると、
此處
(
ここ
)
から——」
銭形平次捕物控:300 系図の刺青
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
此處
(
ここ
)
に居りました」
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
此
漢検準1級
部首:⽌
6画
處
部首:⾌
11画
“此處”で始まる語句
此處彼處
此處等
此處邊