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貴樣達
「
貴樣達はあの
時の
中根の
行爲を
笑つたかも
知れん。
然し、
中根は
正しく
軍人の、
歩兵の
本分を
守つたものだ。
豪い、
豪い‥‥」
...
貴樣達も
知つとる
通り
中根はあの
行軍の
途中過つて
川へ
落ちた‥‥」と、
軍曹はジロりと
中根を
見た。「クスつ‥‥」と、
誰かが
同時に
吹き
出した。
今日貴樣達を
此處へ
集めたのは
外でもない。この
間N
原へ
行く
途中に
起つた
一つの
出來事に
對する
己の
所感を
話して
聞かせたいのだ。それは
其處にゐる
中根二
等卒のことだ。