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貴君樣
竊に話し
私しにも
昨日一
服遣して
貴君樣の食事に入れて
呉よと
頼み候と彼藥を見せければ
又七
委細を
赤尾の
彦が
息子のやうに
氣ちがひに
成つて
歸つたも
見て
居り候へば、もと/\
利發の
貴君樣に
其氣づかひはあるまじきなれど、
放蕩ものにでもお
成りなされては
取返しがつき申さず
筋のなきわからずやを
仰せいだされ、
足もとから
鳥の
立つやうにお
急きたてなさるには
大閉口に候、
此中より
頻に
貴君樣を
御手もとへお
呼び
寄せなさり
度、一日も
早く
家督相續あそばさせ