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捜
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さが
ふりがな文庫
“
捜
(
さが
)” の例文
旧字:
搜
仕方がないから、のそのそ出てきて実はこれこれだと清に話したところが、清は早速竹の棒を
捜
(
さが
)
して来て、取って上げますと云った。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
お
母
(
かあ
)
さんが、くず
屋
(
や
)
さんのお
家
(
うち
)
をきいておいてくださったので、きよは、お
礼
(
れい
)
にいくのに、そう
捜
(
さが
)
して
歩
(
ある
)
かなくともよかったのです。
雪の降った日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それから床の上に
腹這
(
はらば
)
いになり、両手を寝台の下につっこんで
櫂
(
かじ
)
のように動かす。ないことがわかっている壺を
捜
(
さが
)
してみるのである。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
「中島君、安い月給取りの口は別として、金持の未亡人でも
捜
(
さが
)
したら、どうだ。君は女に好かれる
性質
(
たち
)
だから、きっと成功するぜ。」
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
恐ろしさのあまり、わたしはナイフを草むらに落してしまったが、それを
捜
(
さが
)
すどころではなかった。
恥
(
は
)
ずかしくてならなかったのだ。
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
▼ もっと見る
「二人をこんな目に会わせて、故郷を立退かせるようにしたのもそいつの
仕業
(
しわざ
)
なんだ、早く
捜
(
さが
)
し出して
明
(
あか
)
りを立ててみてえものだ」
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
十番首を自邸で上げられて以来、源助町は
躍起
(
やっき
)
にならざるを得なかった。剣士達は毎日毎夜、隊を組んで喬之助を
捜
(
さが
)
し歩いている。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
丹後の人此国の
堺
(
さかひ
)
をいづれば風雨たちまちやむゆゑに、丹後の人や居ると
捜
(
さが
)
すなりといへりと。
南𧮾子
(
なんけいし
)
此事に
遇
(
あひ
)
たりとて記せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
我々の是から資料を
捜
(
さが
)
し求めて、由来を明らかにしてみたいと思うことの一つは、鹿島の
事触
(
ことふれ
)
と呼ばれた下級神人の巡歴である。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
その
御同情
(
ごどうじょう
)
の
深
(
ふか
)
いこと、
又
(
また
)
その
御気性
(
ごきしょう
)
の
素直
(
すなお
)
なことは、どこの
世界
(
せかい
)
を
捜
(
さが
)
しても、あれ
以上
(
いじょう
)
の
御方
(
おかた
)
が
又
(
また
)
とあろうとは
思
(
おも
)
われませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
気
(
き
)
が
気
(
き
)
では
無
(
な
)
い。
一所
(
いつしよ
)
に
捜
(
さが
)
しに
出
(
で
)
かけやうと
言
(
い
)
ふと、いや/\
山坂
(
やまさか
)
不案内
(
ふあんない
)
な
客人
(
きやくじん
)
が、
暗
(
やみ
)
の
夜路
(
よみち
)
ぢや、
崖
(
がけ
)
だ、
谷
(
たに
)
だで、
却
(
かへ
)
つて
足手絡
(
あしてまと
)
ひに
成
(
な
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
兄の家来が
一人
(
ひとり
)
あるその家来に、只の枕をして見たいから
持
(
もっ
)
て来いと
云
(
いっ
)
たが、枕がない、どんなに
捜
(
さが
)
してもないと云うので、
不図
(
ふと
)
思付
(
おもいつ
)
いた。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
王子
(
おうじ
)
は
上
(
うえ
)
へ
昇
(
のぼ
)
って
見
(
み
)
たいと
思
(
おも
)
って、
塔
(
とう
)
の
入口
(
いりぐち
)
を
捜
(
さが
)
したが、いくら
捜
(
さが
)
しても、
見
(
み
)
つからないので、そのまま
帰
(
かえ
)
って
行
(
ゆ
)
きました。
ラプンツェル
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
それでは
塩原
(
しほばら
)
のことを
委
(
くは
)
しく知つてゐる人がありませうかと
云
(
い
)
つて聞いたところが、
無
(
な
)
いといふ。
何処
(
どこ
)
を
捜
(
さが
)
しても
分
(
わか
)
らない。
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
夕食の席で、民やが
斯様
(
こん
)
な話をした。
今日
(
きょう
)
午後猫を
捜
(
さが
)
して居ると、八幡下で
鴫田
(
しぎた
)
の婆さんと辰さん
家
(
とこ
)
の婆さんと話して居た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
絵を描く場所を
捜
(
さが
)
しながらそんな見知らぬ小径をさまよっているらしい彼女のことを、何となく気づかわしく思っていた。
美しい村
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
「あたしスペインのマンテラが欲しいんですけれど、いまパリー中のどこを
捜
(
さが
)
してもないんですって。つまんないわ。」
戦雲を駆る女怪
(新字新仮名)
/
牧逸馬
(著)
何でやいうたら、異性の相手
捜
(
さが
)
そ思たら僕以外にもなんぼでもあるけど、同性の相手やったらお姉さんの代りになる人外にちょっとあれしません。
卍
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その辺を余程捜して見ましたけれども何分雪の中の道のない所で落したものですからどこへ
捜
(
さが
)
しに行って見ようもない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「おい、もう一
度
(
ど
)
家を
捜
(
さが
)
さう。
疲
(
つか
)
れついでだ。今日
中
(
ぢゆう
)
に
捜
(
さが
)
してしまつて、それからゆつくり落ちつかうぢやないか。」
美しい家
(新字旧仮名)
/
横光利一
(著)
ランプのありかを求め
捜
(
さが
)
す為めであつた。けれども何処に置かれて居るのやら、それはどうしても見つからなかつた。
田園の憂欝:或は病める薔薇
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
たえ子はその晩、
漸
(
やつ
)
と/\
電車
(
でんしや
)
に間に合つた。勿論どこを
捜
(
さが
)
しても話をするやうな家はなかつた。何処でも戸をしめてゐたり、火を落してゐたりした。
復讐
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
『それがお手数とあれば、われわれが勝手に引っ捕えます故、
暫時
(
ざんじ
)
、お住居の中を
捜
(
さが
)
す事、御用捨にあずかりたい』
夕顔の門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『承知しました。多分瀬川君の
許
(
ところ
)
に有ませうから、行つて話して見ませう——もし無ければ、
何処
(
どこ
)
か
捜
(
さが
)
して見て、是非一冊贈らせることにしませう。』
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
先
(
ま
)
ず、河堀を
捜
(
さが
)
しに行くとスモオキング・ルウムで、これも丸坊主になりたての頭で、
煙草
(
たばこ
)
を
吹
(
ふ
)
かしていました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
このあいだ
紙入
(
かみいれ
)
を落したとき十二文の
見料
(
けんりょう
)
を出して訊くと、水に縁があり、木に縁があるところを
捜
(
さが
)
せというから、一生懸命ドブを引っ掻き廻していると
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
面白
(
おもしろ
)
げなる
顔色
(
がんしよく
)
の
千番
(
せんばん
)
に一番
捜
(
さが
)
すにも
兼合
(
かねあひ
)
と
申
(
もう
)
すやらの
始末
(
しまつ
)
なりしに
候
(
そろ
)
度々
(
たび/″\
)
の
実験
(
じつけん
)
なれば
理窟
(
りくつ
)
は
申
(
まう
)
さず、今も
然
(
しか
)
なるべくと
存候
(
ぞんじそろ
)
愈々
(
いよ/\
)
益々
(
ます/\
)
然
(
しか
)
なるべくと
存候
(
ぞんじそろ
)
。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
おそらく世界じゅうのどこを
捜
(
さが
)
しても、あんな心持ちの悪いふた晩を過ごしたのち、なおたった一人であの部屋に寝ようという人がたくさんあるはずはない。
世界怪談名作集:13 上床
(新字新仮名)
/
フランシス・マリオン・クラウフォード
(著)
さういふ時にこれまで学んだ自然科学のあらゆる事実やあらゆる推理を繰り返して見て、どこかに慰藉になるやうな物はないかと
捜
(
さが
)
す。併しこれも徒労であつた。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
みんなは
捜
(
さが
)
しあぐんで、だんだんと土間に突っ立ったり、
竈
(
かまど
)
の前に
蹲
(
しゃが
)
んだりしはじめた。大して心配なことはあるまい、という気持が、大抵の人の顔に現れていた。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
くまなく
捜
(
さが
)
しましたが、火星人は、まるで消えてしまったように、どこにも姿が見えないのでした。
電人M
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
しかし凡ての仏教辞典にも、あらゆる人名
辞彙
(
じい
)
にも上人の名はありませんでした。私は甲州の郷土史にも名を
捜
(
さが
)
したのです。しかし一行一字の収穫もありませんでした。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
そこで右衛門督朝忠に勅して、検非違使をして
捜
(
さが
)
し求めしめ、又延光をして
満仲
(
みつなか
)
、義忠、
春実
(
はるざね
)
等をして同じく
伺
(
うかが
)
ひ求めしむといふことが、扶桑略記の巻二十六に出てゐる。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
「
折角
(
せつかく
)
の
御越
(
おこし
)
やさかい、
山中
(
やまぢう
)
捜
(
さが
)
しましたが
唯
(
たつた
)
一
本
(
ぽん
)
ほか
見附
(
みつか
)
りまへなんので、
甚
(
えら
)
い
鈍
(
どん
)
な
事
(
こと
)
とす」
茸の香
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
彼は内心
冷
(
ひや
)
ひやしながら、
捜
(
さが
)
すように捜さないようにあたりの人々を見まわしていた。
お時儀
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
此
(
この
)
菊塢
(
きくう
)
の
狂歌
(
きやうか
)
二
首
(
しゆ
)
発句
(
ほつく
)
一
句
(
く
)
あり、(手紙と
其書
(
そのしよ
)
も
移転
(
ひつこし
)
まぎれに
捜
(
さが
)
しても知れぬは
残念
(
ざんねん
)
)
兎
(
と
)
にも
角
(
かく
)
にも
一個
(
いつこ
)
の
豪傑
(
がうけつ
)
「
山師
(
やまし
)
来
(
き
)
て
何
(
なに
)
やら
植
(
う
)
ゑし
隅田川
(
すみだがは
)
」と
白猿
(
はくゑん
)
が、
芭蕉
(
ばせう
)
の句をもじりて笑ひしは
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
臓品のありかを
捜
(
さが
)
したいから証拠人になつて来て貰ひたいと云はれて、一儀もなく自分で出て来たときの心持では、どこの隅隅からでも引つ張り出さずにおくものかと云ふ気組で居たのであつたが
夜烏
(新字旧仮名)
/
平出修
(著)
池上
(
いけがみ
)
本門寺の下寺の庭、馬込
界隈
(
かいわい
)
の
百姓家
(
ひゃくしょうや
)
の庭、大森は
比較的
(
ひかくてき
)
暖かいので芭蕉を植えるのに、育ちも悪くはないから、こくめいに
捜
(
さが
)
し歩いてあそこで一本、ここで二本というふうに
頒
(
わ
)
けてもらったり
生涯の垣根
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
制作は、苦しみの中に強く楽しみを
捜
(
さが
)
しています。
苦楽:ある人の問いに答えて――絵を作る時の作家の心境について私はこう考えています。
(新字新仮名)
/
上村松園
(著)
「川地課長、やうやく
捜
(
さが
)
し出しましたよ」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
こういって、自分のを
捜
(
さが
)
しにかかった。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
泳ぎ子の潮たれながら物
捜
(
さが
)
す
五百五十句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
長いこと
捜
(
さが
)
したナイフの
悲しき玩具
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「淋しかろうが、そなたは一人で、暫らくここに留守している気で待っていてくれるように。拙者はこれから清吉を
捜
(
さが
)
して参る」
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
先生は二分も三分も「ウォーズウォース」を敲いている。そうしてせっかく
捜
(
さが
)
して貰った「ウォーズウォース」をついに開けずにしまう。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
山城の
相楽
(
さがらき
)
郡は後にはサガラカと呼んでいたが、是も当て字を見れば同一の音だったらしい。緩やかに
捜
(
さが
)
してゆけば同じ例は増加し得る。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
丹後の人此国の
堺
(
さかひ
)
をいづれば風雨たちまちやむゆゑに、丹後の人や居ると
捜
(
さが
)
すなりといへりと。
南𧮾子
(
なんけいし
)
此事に
遇
(
あひ
)
たりとて記せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「いやなものはしかたがない。さあ
家
(
うち
)
へお
上
(
あ
)
がり。
先方
(
せんぽう
)
は
私
(
わたし
)
からよくいっておく。また
私
(
わたし
)
がよいところを
捜
(
さが
)
してあげるから。」
海へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「しかしそういつまで人の家に働いていたって仕様がないじゃないか。まだそう悲観する年でもないし、
捜
(
さが
)
せばいくらでもあるものだよ。」
ひかげの花
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
長与は
如何
(
どう
)
したろうかと心配したものゝ、
迚
(
とて
)
も
捜
(
さが
)
す
訳
(
わ
)
けに行かぬ。間もなく日が暮れて夜になった。もう夜になっては長与の事は
仕方
(
しかた
)
がない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
捜
常用漢字
中学
部首:⼿
10画
“捜”を含む語句
捜索
捜査
手捜
家捜
捜出
捜神記
爪捜
捜索方
捜索方針
探捜
捜討
捜索隊
大捜索
嫁捜
捜究
大捜査
掻捜
捜索願
捜羅
捜査隊
...