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手早
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てばや
ふりがな文庫
“
手早
(
てばや
)” の例文
壁にかけてある制服を下ろすと、
手早
(
てばや
)
く
之
(
これ
)
に着換えました。それから
一散
(
いっさん
)
に家を飛び出して更けた真夜中の街路に走り出でました。
壊れたバリコン
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
私は、出てしまふ決心をしました時にたゞ二つのこときり考へませんでした。
手早
(
てばや
)
く、そして、誰にも知れないようにといふことでございます。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
おまけに
先刻
(
さつき
)
の
手早
(
てばや
)
き
藝當
(
げいたう
)
が
其
(
その
)
效果
(
きゝめ
)
を
現
(
あら
)
はして
來
(
き
)
たので、
自分
(
じぶん
)
は
自分
(
じぶん
)
と
腹
(
はら
)
が
定
(
き
)
まり、
車窓
(
しやさう
)
から
雲霧
(
うんむ
)
に
埋
(
うも
)
れた
山々
(
やま/\
)
を
眺
(
なが
)
め
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
其
(
そ
)
の
間
(
あひだ
)
に、
風呂敷
(
ふろしき
)
は、
手早
(
てばや
)
く
疊
(
たゝ
)
んで
袂
(
たもと
)
へ
入
(
い
)
れて、
婦
(
をんな
)
は
背後
(
うしろ
)
のものを
遮
(
さへぎ
)
るやうに、
洋傘
(
かうもり
)
をすつと
翳
(
かざ
)
す。と
此
(
こ
)
の
影
(
かげ
)
が、
又
(
また
)
籠
(
かご
)
の
花
(
はな
)
に
薄
(
うつす
)
り
色
(
いろ
)
を
添
(
そ
)
へつつ
映
(
うつ
)
る。
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
陪審人
(
ばいしんにん
)
の
一
(
ひと
)
つが
鉛筆
(
えんぴつ
)
を
軋
(
きし
)
らせました。
立
(
た
)
つことを
許
(
ゆる
)
されないにも
拘
(
かゝは
)
らず
愛
(
あい
)
ちやんは、
法廷
(
ほふてい
)
を
廻
(
まは
)
つて
其
(
そ
)
の
背後
(
うしろ
)
へ
行
(
ゆ
)
き、
隙
(
すき
)
を
狙
(
ねら
)
つて
手早
(
てばや
)
くそれを
取
(
と
)
り
去
(
さ
)
りました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
▼ もっと見る
手に持っているむしろが、
消
(
き
)
えないうちに、
手早
(
てばや
)
く自分は、
床
(
ゆか
)
のむしろをひろい上げた。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
運
(
はこ
)
び片付るゆゑ文右衞門が宅番する者一人もなし因てお政は是ぞ天の助けと大いに
悦
(
よろこ
)
び
此暇
(
このひま
)
に
逃出
(
にげいだ
)
して御奉行大岡越前守樣の番所へ
駈込訴訟
(
かけこみそしよう
)
をなさんと
手早
(
てばや
)
く支度にこそは及びけれ
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
彼は
手早
(
てばや
)
く浴衣をぬいで真裸になり、
突
(
つ
)
と走り出て、芝生の真中に棒立ちに立った。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
母
(
はは
)
の
方
(
ほう
)
へは
行
(
い
)
かずに、四
畳半
(
じょうはん
)
のおのが
居間
(
いま
)
へ
這入
(
はい
)
ったおせんは、
直
(
す
)
ぐさま
鏡
(
かがみ
)
の
蓋
(
ふた
)
を
外
(
はず
)
して、
薄暮
(
はくぼ
)
の
中
(
なか
)
にじっとそのまま
見入
(
みい
)
ったが、二
筋
(
すじ
)
三
筋
(
すじ
)
襟
(
えり
)
に
乱
(
みだ
)
れた
鬢
(
びん
)
の
毛
(
け
)
を、
手早
(
てばや
)
く
掻
(
か
)
き
揚
(
あ
)
げてしまうと
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
と
叫
(
さけ
)
んで、
手早
(
てばや
)
く二の
矢
(
や
)
をつがえて、いっそう
強
(
つよ
)
く
引
(
ひ
)
きしぼって
放
(
はな
)
しましたが、これもはねかえって
来
(
き
)
ました。もうあとに
矢
(
や
)
は一
本
(
ぽん
)
しか
残
(
のこ
)
ってはおりません。むかではずんずん
近寄
(
ちかよ
)
って
来
(
き
)
ました。
田原藤太
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
手早
(
てばや
)
く
取
(
と
)
りてお
忘
(
わす
)
れ
遊
(
あそ
)
ばしたかと
取
(
とり
)
すがりて
啼
(
な
)
く
音
(
ね
)
に
知
(
し
)
るゝ
燒野
(
やけの
)
の
雉子
(
きゞす
)
我子
(
わがこ
)
ならねど
繋
(
つな
)
がる
縁
(
えん
)
とて
母
(
はゝ
)
は
女
(
をんな
)
の
心
(
こゝろ
)
も
弱
(
よわ
)
くオヽお
高
(
たか
)
か
否
(
いな
)
お
高
(
たか
)
どのか
何
(
なん
)
として
此樣
(
このやう
)
な
處
(
ところ
)
へ
何
(
ど
)
う
尋
(
たづ
)
ねて
知
(
し
)
れましたとおろ/\
涙
(
なみだ
)
の
聲
(
こゑ
)
きゝ
附
(
つ
)
けてや
膝行出
(
いざりい
)
づる
儀右衞門
(
ぎゑもん
)
はくぼみし
眼
(
め
)
にキツと
睨
(
にら
)
みてコレ
何
(
なに
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
白痴
(
あはう
)
が
泣出
(
なきだ
)
しさうにすると、
然
(
さ
)
も
怨
(
うら
)
めしげに
流盻
(
ながしめ
)
に
見
(
み
)
ながら、こはれ/\になつた
戸棚
(
とだな
)
の
中
(
なか
)
から、
鉢
(
はち
)
に
入
(
はい
)
つたのを
取出
(
とりだ
)
して
手早
(
てばや
)
く
白痴
(
あはう
)
の
膳
(
ぜん
)
につけた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
『
萬望
(
どうぞ
)
、お
宥
(
ゆる
)
しを
願
(
ねが
)
ひます』と
愛
(
あい
)
ちやんは
消魂
(
けたゝま
)
しい
聲
(
こゑ
)
で
叫
(
さけ
)
んで、
再
(
ふたゝ
)
び
手早
(
てばや
)
く
彼等
(
かれら
)
を
拾
(
ひろ
)
ひ
上
(
あ
)
げました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
と
手早
(
てばや
)
く
笹
(
ささ
)
の葉を
解
(
ほど
)
くと、
硬
(
こわ
)
いのがしやつちこばる、
包
(
つつみ
)
の端を
圧
(
おさ
)
へて、
草臥
(
くたび
)
れた両手をつき、
畏
(
かしこま
)
つて
熟
(
じっ
)
と見て
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私
(
わし
)
も
手早
(
てばや
)
く
草鞋
(
わらじ
)
を
解
(
と
)
いたから、
早速
(
さツそく
)
古下駄
(
ふるげた
)
を
頂戴
(
ちやうだい
)
して、
椽
(
えん
)
から
立
(
た
)
つ
時
(
とき
)
一寸
(
ちよいと
)
見
(
み
)
ると、それ
例
(
れい
)
の
白痴殿
(
ばかどの
)
ぢや。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(
否
(
いえ
)
、
何
(
なん
)
の
貴僧
(
あなた
)
。お
前
(
まい
)
さん
後程
(
のちほど
)
に
私
(
わたし
)
と
一所
(
いつしよ
)
にお
食
(
た
)
べなされば
可
(
いゝ
)
のに。
困
(
こま
)
つた
人
(
ひと
)
でございますよ。)とそらさぬ
愛想
(
あいさう
)
、
手早
(
てばや
)
く
同一
(
おなじ
)
やうな
膳
(
ぜん
)
を
拵
(
こしら
)
えてならべて
出
(
だ
)
した。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
池
(
いけ
)
はひつくりかへつても
居
(
を
)
らず、
羽目板
(
はめいた
)
も
落
(
お
)
ちず、
壁
(
かべ
)
の
破
(
やぶれ
)
も
平時
(
いつも
)
のまゝで、
月
(
つき
)
は
形
(
かたち
)
は
見
(
み
)
えないが
光
(
ひかり
)
は
眞白
(
まつしろ
)
にさして
居
(
ゐ
)
る。とばかりで、
何事
(
なにごと
)
も
無
(
な
)
く、
手早
(
てばや
)
く
又
(
また
)
障子
(
しやうじ
)
を
閉
(
し
)
めた。
音
(
おと
)
はかはらず
聞
(
きこ
)
えて
留
(
や
)
まぬ。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
坊主
(
ばうず
)
は
手早
(
てばや
)
く
拾
(
ひろ
)
ひ
取
(
と
)
る。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
手
常用漢字
小1
部首:⼿
4画
早
常用漢字
小1
部首:⽇
6画
“手”で始まる語句
手
手拭
手前
手巾
手繰
手許
手向
手綱
手際
手燭