“てばや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手早68.2%
手疾9.1%
手速9.1%
手快4.5%
快手4.5%
手迅4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は、出てしまふ決心をしました時にたゞ二つのこときり考へませんでした。手早てばやく、そして、誰にも知れないようにといふことでございます。
と才槌をひっさげて、よろめく足をみしめ、棚の側へ摺寄って行灯あんどうの蔭になるや否や、コツン/\と手疾てばや二槌ふたつちばかり当てると、忽ち釘締くぎじめの留は放れて、遠州透はばら/″\になって四辺あたりへ飛散りました。
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
さては手速てばやにうしろより
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
打ち返し見てほゝ笑み、開き見んとするさまなりしが、忽ち又首打ちりて、手快てばや抽箱ひきだしの中に投じたり。そのさま密事みそかごとして父母などに見られしに驚く小兒に似たりき。
われは猶首をもたげて、翁が手快てばやくララを彼帆船に抱き上げ、わが摘みし花束をも移し載せて、自らこれに乘りうつり、小舟をともに結び付けて、帆を揚げて去るを見たり。
姫今は精進せじみの時なれば何もあらねど、夕餉ゆふげ參らすべければ來まさずやと案内したるに、おうな快手てばやくおのれが座の向ひなるこしかけに外套、肩掛などあるを片付け、こゝに場所あり、いざ乘り給へと
また機巧あり、ベルトがた尾長猴はいかにこんがらがった鎖をも手迅てばやく解き戻し、あるいは旨く鞦韆ぶらんこを御して遠い物を手に取り、また己れを愛撫するに乗じてその持ち物をった。