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度目
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どめ
私たちは今年三
度目、イギリス海岸へ行きました。
瀬川の
鉄橋を渡り
牛蒡や
甘藍が青白い
葉の
裏をひるがえす
畑の間の細い道を通りました。
二
度目に
眼が
覺めた
時、
彼は
驚ろいて
飛び
起きた。
縁側へ
出ると、
宜道が
鼠木綿の
着物に
襷を
掛けて、
甲斐々々しく
其所いらを
拭いてゐた。
二
度目のおかみさんには、
女の
子が
生まれました。
初のおかみさんの
子は、
血のように
赤く、
雪のように
白い
男の
子でした。
其の
夜南の
女房は
蒲團を二
枚肩に
掛けて
持つて
來た。
一つには
義理が
濟まぬといふので
卯平の
容子を
見に
來たのである。
其れは二
度目であつた。
私は
一體京都の
者で、
毎度此の
金澤から
越中の
方へ
出懸けるが、一
度ある
事は二
度とやら、
船で(
一人坊主)になつて、
乘合の
衆に
嫌はれるのは
今度がこれで二
度目でござる。
彼は
泳がんと
爲るものゝやうに
兩手を
動かして、
誰やらの
寐臺にやう/\
取縋つた。と
又も
此時振下したニキタの
第二の
鐵拳、
背骨も
歪むかと
悶ゆる
暇もなく
打續て、
又々三
度目の
鐵拳。
女の
節操と
云ふ
事、
肉と
霊と
云ふ
事、
恋と
愛と
云ふ
事、
女は二
度目の
恋を
持得るかと
云ふ
事、
女は
最初の
恋を
忘れ
得るかと
云ふ
事など、
其れから
其れへと
力にも
及ばぬ
問題が
垠なく
私を
苦しめる。
これで三
度目だ。あの化けものの
客部屋からである。
彼女は三
度目の
胎兒を
失つた
時、
夫から
其折の
模樣を
聞いて、
如何にも
自分が
殘酷な
母であるかの
如く
感じた。
二
度目の
酒は
幾らか
腹に
餘計であつた
老人等はもう
卯平を
見遁しては
置かなかつたのである。
其のまゝ、六
疊の
眞中の
卓子臺の
前に、
摚と
坐ると、
早や
目前にちらつく、
濃き
薄き、
染色の
葉に
醉へるが
如く、
額を
壓へて、ぐつたりと
成つて、二
度目に
火鉢を
持つて
來たのを、
誰とも
知らず
彼は
泳がんとするもののように
両手を
動かして、
誰やらの
寐台にようよう
取縋った。とまたもこの
時振下したニキタの
第二の
鉄拳、
背骨も
歪むかと
悶ゆる
暇もなく
打続て、またまた三
度目の
鉄拳。
で
全体を
綜合した
処で、
私の
頭に
残つた
印象と
云ふのは——
初めての
出会は
小川町あたりの
人込のなかであつたらしく、
女の
袖へ
名刺でも
投込んだのが
抑もの
発端で、二
度目に
同じ
通で
会つたとき
すると三
度目の
記憶が
來た。
宗助が
東京に
移つて
始ての
年に、
御米は
又懷姙したのである。
「なあに、
土瓶だつて二
度目のが
少しに
仕ねえで、
先刻のがより
餘計なツ
位注ぎせえすりや
大丈夫なんだが、それさうでねえと
周圍がそれ
焦びつから」と
側から
直ぐに
口が
出た。
三
度目に
出会つたのが、いや
急には
動かず、
然も
胴体の
太さ
と
暫く
経つて二
度目のは
判然と
清しい
声。