出発しゅっぱつ)” の例文
旧字:出發
そのうちに、ツェッペリンは、出発しゅっぱつしたのでした。そして、その、その記事きじが、はやくも無線電信むせんでんしんで、新聞しんぶん報告ほうこくせられました。
おばあさんとツェッペリン (新字新仮名) / 小川未明(著)
かげ名誉めいよたすかった。もう出発しゅっぱつしましょう。こんな不徳義ふとくぎきわまところに一ぷんだってとどまっていられるものか。掏摸すりども墺探おうたんども
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
わたくし自身じしん持参じさんしたのはただはは形見かたみ守刀まもりがたなだけで、いざ出発しゅっぱつきまった瞬間しゅんかんに、いままでんで小屋こやも、器具類きぐるいもすうっと
ほしがすっかりきえました。ひがしそらしろくもえているようです。がにわかにざわざわしました。もう出発しゅっぱつもないのです。
いちょうの実 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それからまもなく、カラスたちは出発しゅっぱつしました。いままでのところでは、スモーランドは話に聞いているほど、みすぼらしい土地のようではありませんでした。
いよいよごんごろがね出発しゅっぱつした。老人達ろうじんたちは、またほとけ御名みなとなえながら、かねにむかって合掌がっしょうした。
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
やがて曲馬団きょくばだんの一行を乗せた汽車は出発しゅっぱつしてしまいました。一人あとにのこされた新吉はがっかりしてその場につっ立っていました。まもなく曲馬の荷物にもつ倉庫そうこの方へ引かれて行きました。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
使節しせっの一こうは、イギリスの軍艦ぐんかんオージンごうにのりこみ、品川しながわから出発しゅっぱつしました。
おとうとは、すぐに出発しゅっぱつしました。あには、れるのをって、そとしたこしをかけました。そして、よくれわたったよるそらあおぎました。
星と柱を数えたら (新字新仮名) / 小川未明(著)
じぶんは二のカラスにさらわれたんだ。白いガチョウは、まだ岸べで待っているにちがいない。きょうみんなは、エステルイエートランドにむかって出発しゅっぱつするはずだ。
ともはわざわざ休暇きゅうかって、かく自分じぶんとも出発しゅっぱつしたのではいか。ふか友情ゆうじょうによってではいか、親切しんせつなのではいか。しかしじつにこれほど有難迷惑ありがためいわくのことがまたとあろうか。降参こうさんだ、真平まっぴらだ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
かれは、くさ種子たねをもらって、出発しゅっぱつしたのであります。そしてあるがたかれは、ようやくなつかしいかえったのであります。
白すみれとしいの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ニールスには、ははあ、あの若い灰色ガンのそばをはなれたくないんだな、と、そのわけがよくわかりました。けれども、アッカはガチョウのことばには耳をもかさずに、出発しゅっぱつしました。
しかし、こんなに、みんながこの深林しんりん見捨みすてて、出発しゅっぱつしたあとにも、二十や、三十のは、みんなといっしょにゆかずにあとにとどまりました。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
二、三にちのち晩方ばんがたでした。先日せんじつはなしをしたつばめが、たちのいるところへきて、明日あす自分じぶんたちは、しまかって出発しゅっぱつすることをらせました。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ちょうど、このとき、一はやくかのじょ出発しゅっぱつをすすめるように、どこかのえきらす汽車きしゃ汽笛きてきおとが、あおざめた夜空よぞらに、とおくひびいたのでした。
だまされた娘とちょうの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、一都合つごうでは、どうすることもできません。いよいよ真吉しんきち出発しゅっぱつがやってきました。おかあさんは、がおせてはいけないとおもって
真吉とお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるのこと、みみとおむすめは、みんなにむらのはずれまで見送みおくられて、いよいよみやこかって出発しゅっぱつしたのであります。
日がさとちょう (新字新仮名) / 小川未明(著)
はるかなえき出発しゅっぱつするらしい汽車きしゃの、ふえおとがしました。さびしくなって、うちへはいると、おかあさんは、ひとり燈火ともしびしたで、お仕事しごとをしていられました。
夢のような昼と晩 (新字新仮名) / 小川未明(著)
曲馬師きょくばしは、両親りょうしんからむすめをあずかりました。むすめは、そのひとたちの一こうくわわって、故郷こきょう出発しゅっぱつしたのであります。
笑わない娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
元気げんき恢復かいふくすると、かれらは、いよいよやまほうかって、はたらきにゆくために出発しゅっぱつしたのです。かれらは、やまへいって、いわくだいたり、つちったりしてはたらきました。
砂漠の町とサフラン酒 (新字新仮名) / 小川未明(著)
出征しゅっせいさいは、○○えきから、徳蔵とくぞうさんは、出発しゅっぱつしたのです。兵隊へいたいさんをせた汽車きしゃとおると、国防婦人こくぼうふじん制服せいふくおんなたちは、線路せんろのそばにならんで、はたりました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
いっしょに出発しゅっぱつしながら、ながあいだには、おくれたり、また災難さいなんにかかってんだりした仲間なかまもありました。しかし、これから、うみわたることが困難こんなんだとおもっています。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
きみ出発しゅっぱつするまえに、平常ふだんからしたしくしていた、たつさんと三にんで、あすこのいしうえで、なつみかんや、ゆでたまごべて、かたちばかりの送別会そうべつかいをやった、そのとき、ちょうど
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして、よるになるとかれらの一ぐんは、しばらく名残なごりしむように、ひくみずうみうえんでいたが、やがて、ケーがんを先頭せんとうきたをさして、目的もくてき到達とうたつすべく出発しゅっぱつしたのであります。
がん (新字新仮名) / 小川未明(著)
徐州じょしゅう進軍しんぐんのときは、大雨おおあめあとだったので、たぶんぼくたちのまえ出発しゅっぱつしたうまだろう。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そうおもうと、しきりにかえりたくなるのであります。けれど、出発しゅっぱつのさいに
風雨の晩の小僧さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
わしは、おどろいて、『えっ、今夜こんやだけ。』とたずねると、『ぼくは飛行兵ひこうへい志願しがんしたので、あす南方なんぽう出発しゅっぱつするのです。』といったが、たぶん、あの学生がくせいさんはかえってこまいとおもったのさ。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たいていは、つきのいいばんはからって、出発しゅっぱつしました。
赤い船とつばめ (新字新仮名) / 小川未明(著)
出発しゅっぱつには、おくるからね。」
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)