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樂
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らく
ふりがな文庫
“
樂
(
らく
)” の例文
新字:
楽
雨風
(
あめかぜ
)
の患のない、人目にかゝる惧のない、一
晩
(
ばん
)
樂
(
らく
)
にねられさうな所があれば、そこでともかくも、
夜
(
よ
)
を
明
(
あ
)
かさうと思つたからである。
羅生門
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
濟まない。どうぞ堪忍してくれ。どうせなほりさうにもない病氣だから、早く死んで少しでも兄きに
樂
(
らく
)
がさせたいと思つたのだ。
高瀬舟
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
それが、これまで起されたり、抱き上げられたりしたことがないほど優しいのだ。私は、頭を枕か腕かにもたせて、
樂
(
らく
)
になつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
汝
(
われ
)
こと
奉公
(
ほうこう
)
にやれば
其
(
そ
)
の
錢
(
ぜね
)
で
俺
(
お
)
ら
借金
(
しやくきん
)
も
無
(
な
)
くなるし、よきことだつて
輕業師
(
かるわざ
)
げでも
出
(
だ
)
しつちめえばそれこそ
樂
(
らく
)
になつちあんだが
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
同
(
おな
)
じ
憂
(
う
)
き
中
(
なか
)
にも
身
(
み
)
の
樂
(
らく
)
なれば、
此樣
(
こん
)
な
事
(
こと
)
して
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
る、
夢
(
ゆめ
)
さら
浮
(
う
)
いた
心
(
こゝろ
)
では
無
(
な
)
けれど
言甲斐
(
いひがひ
)
のないお
袋
(
ふくろ
)
と
彼
(
あ
)
の
子
(
こ
)
は
定
(
さだ
)
めし
爪
(
つま
)
はじきするであらう
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
「
東京
(
とうきやう
)
はまだ
寒
(
さむ
)
いでせう」と
老師
(
らうし
)
が
云
(
い
)
つた。「
少
(
すこ
)
しでも
手掛
(
てがゝ
)
りが
出來
(
でき
)
てからだと、
歸
(
かへ
)
つたあとも
樂
(
らく
)
だけれども。
惜
(
をし
)
い
事
(
こと
)
で」
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
さうすることで少くとも問題の僕に於ける意味は違つて來るんだからね。
樂
(
らく
)
になる、といふと語弊があるが……。
続生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
向う葛西領の
敵手
(
むこう
)
は
北條氏綱
(
ほうじょううじつな
)
氏康
(
うじやす
)
父子が陣を取り、
此方
(
こっち
)
は
里見安房守義弘
(
さとみあわのかみよしひろ
)
、
太田新
(
おおたしん
)
六
郎
(
ろう
)
康資
(
やすもと
)
、
同苗
(
おなじく
)
美濃守資正入道
(
みのゝかみすけまさにゅうどう
)
三
樂
(
らく
)
齋
(
さい
)
など
頗
(
すこぶ
)
る処のものが籠城をして
居
(
お
)
る
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「こいつを
樂
(
らく
)
に
切拔
(
きりぬ
)
けないぢや
東京
(
とうきやう
)
に
住
(
す
)
めないよ。」と、よく
下宿
(
げしゆく
)
の
先輩
(
せんぱい
)
が
然
(
さ
)
う
言
(
い
)
つた。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「そりや然うだとも!………世の苦勞があるから、
偶時
(
たま
)
にア亡くなツた人のことも思はないじやないけども
正直
(
しやうじき
)
家作
(
かさく
)
でも少しあツたら、此うしてゐた方が幾ら氣
樂
(
らく
)
だか知れやしない。」
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
〔譯〕人は須らく
忙裏
(
ばうり
)
に
間
(
かん
)
を
占
(
し
)
め、
苦中
(
くちゆう
)
に
樂
(
らく
)
を存ずる工夫を
著
(
つ
)
くべし。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
變化
(
へんげ
)
して
苦
(
く
)
も
樂
(
らく
)
とならむとやすらむ。
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
持て御出なさる樣子是から先は松原で
寂寞
(
さびしい
)
道だ見れば
未
(
まだ
)
御年も行ぬ御若衆御一人にては不用心
何
(
どう
)
か
駕籠
(
かご
)
に乘て御出なせへと云に半四郎は大に
困
(
こま
)
り夫は/\御前方御深切にさう云て
下
(
くだ
)
さるゝが私しは
何
(
どう
)
も駕籠が
嫌
(
きら
)
ひなり
然
(
さ
)
れども
生質
(
うまれつき
)
仕合に足が達者で日に廿里三十里は
樂
(
らく
)
に
歩行
(
あるき
)
ますから先駕籠は
止
(
よし
)
に仕ませうと
草鞋
(
わらぢ
)
の
紐
(
ひも
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ロチスター氏と外科醫に支へられてゐるメイスンは可なり
樂
(
らく
)
に歩いてゐるらしい。彼等は馬車の中に彼を助け乘せ、カァターがそれにつゞいた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
五
里
(
り
)
も十
里
(
り
)
も
沖
(
おき
)
へ
出
(
で
)
るのに、
大變
(
たいへん
)
樂
(
らく
)
なんですとさ。
所
(
ところ
)
が
貴方
(
あなた
)
、
此
(
この
)
日本全國
(
につぽんぜんこく
)
で
鰹船
(
かつをぶね
)
の
數
(
かず
)
つたら、
夫
(
それ
)
こそ
大
(
たい
)
したものでせう。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
樂
(
らく
)
になつたとお
喜
(
よろこ
)
びなさろうか、
夫
(
そ
)
れとも
折
(
をり
)
ふしは
彼
(
あ
)
の
話
(
はな
)
し
好
(
ず
)
きの
饒舌
(
おしやべり
)
のさわがしい
人
(
ひと
)
が
居
(
ゐ
)
なくなつたで、
少
(
すこ
)
しは
淋
(
さび
)
しい
位
(
くらゐ
)
に
思
(
おも
)
ひ
出
(
だ
)
して
下
(
くだ
)
さろうか
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ともに
身體
(
からだ
)
を
休
(
やす
)
まして
些
(
ち
)
と
樂
(
らく
)
をさせようと
云
(
い
)
ふ、
其
(
それ
)
にも
舅
(
しうと
)
たちの
情
(
なさけ
)
はあつた。しかし
箔
(
はく
)
のついた
次男
(
じなん
)
どのには、
飛
(
とん
)
だ
蝶々
(
てふ/\
)
、
菜種
(
なたね
)
の
花
(
はな
)
を
見通
(
みとほ
)
しの
春心
(
はるごころ
)
、
納戸
(
なんど
)
で
爪
(
つめ
)
を
磨
(
と
)
がずに
居
(
ゐ
)
ようか。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しかしそれは世間で
樂
(
らく
)
をしてゐた人だからでございます。
高瀬舟
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
其
(
その
)
時分
(
じぶん
)
は
父
(
ちゝ
)
も
生
(
い
)
きてゐたし、
家
(
うち
)
の
都合
(
つがふ
)
も
惡
(
わる
)
くはなかつたので、
抱車夫
(
かゝへしやふ
)
を
邸内
(
ていない
)
の
長屋
(
ながや
)
に
住
(
す
)
まはして、
樂
(
らく
)
に
暮
(
くら
)
してゐた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「いや、
盛
(
さかん
)
だな。」と、
缺
(
か
)
け
火鉢
(
ひばち
)
を、
鐵火
(
てつくわ
)
にお
召
(
めし
)
の
股
(
また
)
へ
挾
(
はさ
)
んで、
手
(
て
)
をかざしながら
莞爾
(
につこり
)
して、「
後藤君
(
ごとうくん
)
、お
樂
(
らく
)
に——
皆
(
みな
)
も
飮
(
の
)
みなよ、
俺
(
おれ
)
も
割
(
わり
)
で
一杯
(
いつぱい
)
やらう。」
殿樣
(
とのさま
)
が
中間部屋
(
ちうげんべや
)
の
趣
(
おもむき
)
がある。
春着
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼
(
かれ
)
は
彼
(
かれ
)
此
(
これ
)
は
此
(
これ
)
と
陰
(
かげ
)
になりてのお
指圖
(
さしづ
)
に
古參
(
こさん
)
の
婢女
(
ひと
)
も
侮
(
あな
)
どらず
明日
(
きのふ
)
の
我
(
わ
)
れ
忘
(
わす
)
れし
樣
(
やう
)
な
樂
(
らく
)
な
身
(
み
)
になりたるは
孃
(
じよう
)
さまの
御情
(
おなさけ
)
一
ツ
なり
此御恩
(
このごおん
)
何
(
なん
)
として
送
(
おく
)
るべき
彼
(
か
)
の
君
(
きみ
)
さまに
廻
(
めぐ
)
り
逢
(
あ
)
はゞ
二人共々
(
ふたりとも/″\
)
心
(
こゝろ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
二人は話をはじめましたが、それを聞いてすつかり氣が
樂
(
らく
)
になりました。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それでもあなたは一
家
(
か
)
の
御主人
(
ごしゆじん
)
さまに
成
(
な
)
りて
釆配
(
さいはい
)
をおとりなさらずは
叶
(
かな
)
ふまじ、
今
(
いま
)
までのやうなお
樂
(
らく
)
の
御身分
(
ごみぶん
)
ではいらつしやらぬ
筈
(
はづ
)
と
押
(
おさ
)
へられて、されば
誠
(
まこと
)
に
大難
(
だいなん
)
に
逢
(
あ
)
ひたる
身
(
み
)
と
思
(
おぼ
)
しめせ。
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
と
帶
(
おび
)
も
薄
(
うす
)
くて
樂
(
らく
)
なもの。……
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私
(
わたし
)
は
何
(
ど
)
んな
愁
(
つ
)
らき
事
(
こと
)
ありとも
必
(
かな
)
らず
辛抱
(
しんぼう
)
しとげて一
人前
(
にんまへ
)
の
男
(
をとこ
)
になり、
父
(
とゝ
)
さんをもお
前
(
まへ
)
をも
今
(
いま
)
に
樂
(
らく
)
をばお
爲
(
さ
)
せ
申
(
まをし
)
ます、
何
(
ど
)
うぞ
夫
(
そ
)
れまで
何
(
なん
)
なりと
堅氣
(
かたぎ
)
の
事
(
こと
)
をして
一人
(
ひとり
)
で
世渡
(
よわた
)
りをして
居
(
ゐ
)
て
下
(
くだ
)
され
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
樂
部首:⽊
15画
“樂”を含む語句
歡樂
快樂
享樂
娯樂
音樂
倶樂部
獨樂
神樂坂
樂器
安樂
猿樂町
樂人
慰樂
愉樂
管絃樂
安樂椅子
安樂倚子
神樂
氣樂
樂屋
...