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乱暴
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らんぼう
ふりがな文庫
“
乱暴
(
らんぼう
)” の例文
旧字:
亂暴
とその中の
頭分
(
かしらぶん
)
らしい
侍
(
さむらい
)
がいいました。それから
二言
(
ふたこと
)
三言
(
みこと
)
いい
合
(
あ
)
ったと
思
(
おも
)
うと、
乱暴
(
らんぼう
)
な
侍共
(
さむらいども
)
はいきなり
刀
(
かたな
)
を
抜
(
ぬ
)
いて
切
(
き
)
ってかかりました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
中島も木島も
時々
(
ときどき
)
来る。矢野もときどきふたりのところへゆく。ふたりはずいぶん
乱暴
(
らんぼう
)
にさわぎもするけれど、よく勉強もする。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
子供
(
こども
)
たちが、その
声
(
こえ
)
を
聞
(
き
)
きつけて、どこからかたくさん
集
(
あつ
)
まってきます。その
子供
(
こども
)
たちは、なんとなく
乱暴
(
らんぼう
)
そうに
見
(
み
)
えました。
金魚売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あすこの野中に大きな
沼
(
ぬま
)
がございます。その沼の中に住んでおります神が、まことに
乱暴
(
らんぼう
)
なやつで、みんな
困
(
こま
)
っております」
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
と、そのとき、入口の戸をガラガラと
乱暴
(
らんぼう
)
にあけて、茶色のジャケツをきた少年が手さげかばんを持ってはいってきました。
いぼ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
▼ もっと見る
なるほどときどきはわたしがいやなほど、ひどく
乱暴
(
らんぼう
)
に耳を
引
(
ひ
)
っ
張
(
ぱ
)
ることもあったけれど、わたしに
過失
(
かしつ
)
があれば、それもしかたがなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
ふうん、村人をなぐりたおしてあばれまわったというのか……なんて
乱暴
(
らんぼう
)
なことをするのだ。えっ、なに、
巡査
(
じゅんさ
)
はなぐられて
気
(
き
)
ぜつしたっていうのか。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
「そこのその
突起
(
とっき
)
をこわさないように、スコップを使いたまえ、スコップを。おっと、も少し遠くから
掘
(
ほ
)
って。いけない、いけない、なぜそんな
乱暴
(
らんぼう
)
をするんだ」
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
兵隊上
(
へいたいあが
)
りの
小使
(
こづかい
)
のニキタは
乱暴
(
らんぼう
)
にも、
隠
(
かくし
)
を
一々
(
いちいち
)
転覆
(
ひっくりか
)
えして、すっかり
取返
(
とりか
)
えしてしまうのであった。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
しかし、いまではニールスは、すっかりよい子どもになっていたのです。ガチョウのはねをひきぬくようなこともしませんし、
乱暴
(
らんぼう
)
な返事ひとつしたことがありません。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
同時に、次郎の体は、
乱暴
(
らんぼう
)
に宙につり上げられた。手首と肩のつけ根とが無性に痛い。
次郎物語:01 第一部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
顔丸の丸彦は、知恵はあまりありませんでしたが、体がまるまるとふとって、たいそう力があり、むじゃきな
乱暴
(
らんぼう
)
者で、野原や山を駆け廻ったり、剣や弓のけいこをしたりしていました。
長彦と丸彦
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
「ぼくは
卑怯者
(
ひきょうもの
)
を卑怯だといったのに富士男は
乱暴
(
らんぼう
)
をした」
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
とても
乱暴
(
らんぼう
)
な
真似
(
まね
)
をいたします。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
不幸
(
ふこう
)
な
湯沸
(
ゆわ
)
かしは、あまり
体
(
からだ
)
を
乱暴
(
らんぼう
)
に
取
(
と
)
り
扱
(
あつか
)
われすぎたせいもあって、ついに
底
(
そこ
)
の
方
(
ほう
)
に、
小
(
ちい
)
さな
穴
(
あな
)
があいたのでありました。
人間と湯沸かし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
保名
(
やすな
)
も
家来
(
けらい
)
たちもみんな
強
(
つよ
)
い
侍
(
さむらい
)
でしたから、
負
(
ま
)
けずに
防
(
ふせ
)
ぎ
戦
(
たたか
)
って、とうとう
乱暴
(
らんぼう
)
な
侍共
(
さむらいども
)
を
残
(
のこ
)
らず
追
(
お
)
い
払
(
はら
)
ってしまいました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
でも一度そうなれば、それはりっぱな紳士になりきって、どんな向こう見ずな、どんな
乱暴
(
らんぼう
)
な人間でも、その
威勢
(
いせい
)
におされてしまうのであった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
ただ、ベッドの上のふとんが
乱暴
(
らんぼう
)
にめくられ、血でよごされ、そのうえ、シーツがびりびりにひきさかれていた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
しかしそんな
乱暴
(
らんぼう
)
な生み方をなすっても、お子さまは、ちゃんとご無事に三人もお生まれになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
我々
(
われわれ
)
の
地方
(
ちほう
)
の
不作
(
ふさく
)
なのはピン
沼
(
ぬま
)
などを
枯
(
から
)
してしまったからだ、
非常
(
ひじょう
)
な
乱暴
(
らんぼう
)
をしたものだとか、などと
云
(
い
)
って、
殆
(
ほとん
)
ど
他
(
ひと
)
には
口
(
くち
)
も
開
(
き
)
かせぬ、そうしてその
相間
(
あいま
)
には
高笑
(
たかわらい
)
と、
仰山
(
ぎょうさん
)
な
身振
(
みぶり
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「酒を飲むんだって、そんな
乱暴
(
らんぼう
)
に飲んでどうする」
告げ人
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
アネモネは、もしこの
子供
(
こども
)
らに
買
(
か
)
っていかれたら、どんな
乱暴
(
らんぼう
)
のめにあうかもしれないと、びくびくしていました。
花と人の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「まあ、そんな
乱暴
(
らんぼう
)
なまねをしないで
下
(
くだ
)
さい。つい
雲
(
くも
)
を
踏
(
ふ
)
みはずして
落
(
お
)
ちてきただけで、
何
(
なに
)
もあだをするのではありませんから、どうぞ
勘弁
(
かんべん
)
して
下
(
くだ
)
さい。」
雷のさずけもの
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
すると、力の強い、大男の
命
(
みこと
)
ですから、力いっぱいずしんずしんと
乱暴
(
らんぼう
)
にお歩きになると、山も川もめりめりとゆるぎだし、世界じゅうがみしみしと
震
(
ふる
)
い動きました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「そうだ」と、わたしの親方は
乱暴
(
らんぼう
)
な
相手
(
あいて
)
の
気勢
(
きせい
)
にはちっともひるまないで答えた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
ぼくは追いつめられて、心ならずも
乱暴
(
らんぼう
)
をはたらいたというわけなんだ。おやじは物もいわずに、その場にたおれたので、手もとにあった
古着
(
ふるぎ
)
でぐるぐるまきにしばりあげ、さるぐつわをかませた。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
その
乱暴
(
らんぼう
)
そうな
子供
(
こども
)
たちは、もう
金魚
(
きんぎょ
)
のことなんか
忘
(
わす
)
れてしまって、
棒
(
ぼう
)
を
持
(
も
)
って、
戦争
(
せんそう
)
ごっこをはじめたのです。
金魚売り
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「あなたはだれです。
断
(
ことわ
)
りもなく、
出
(
だ
)
し
抜
(
ぬ
)
けに人の
幕
(
まく
)
の中に
入
(
はい
)
って
来
(
く
)
るのは、
乱暴
(
らんぼう
)
ではありませんか。」
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
しかし、いつのまにか、また
乱暴
(
らんぼう
)
にまりを
取
(
と
)
り
扱
(
あつか
)
ったのであります。なんとされてもまりは、だまっていました。
あるまりの一生
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そこでそっと
都
(
みやこ
)
に
使
(
つか
)
いを
立
(
た
)
てて、
為朝
(
ためとも
)
が
九州
(
きゅうしゅう
)
に
来
(
き
)
てさんざん
乱暴
(
らんぼう
)
を
働
(
はたら
)
いたこと、
天子
(
てんし
)
さまのお
許
(
ゆる
)
しも
受
(
う
)
けないで、
自分勝手
(
じぶんかって
)
に
九州
(
きゅうしゅう
)
の
総追捕使
(
そうついほし
)
になったことなどをくわしく
手紙
(
てがみ
)
に
書
(
か
)
き
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
このとき、百
姓
(
しょう
)
は、
後悔
(
こうかい
)
しました。これが
前
(
まえ
)
の
年
(
とし
)
とった
牛
(
うし
)
であったら、こんな
乱暴
(
らんぼう
)
はしなかろう。そして、
自分
(
じぶん
)
がこんなに
心配
(
しんぱい
)
することはなかったろう。
百姓の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ますますはげしく
射
(
い
)
かけましたから、さすがに
乱暴
(
らんぼう
)
な
荒
(
あら
)
えびすも
総崩
(
そうくず
)
れになって、かなしい
声
(
こえ
)
をあげながら
逃
(
に
)
げ
出
(
だ
)
しました。
味方
(
みかた
)
はその
図
(
ず
)
をはずさず、どこまでも
追
(
お
)
っかけて行きました。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
フットボールは、あまり
坊
(
ぼっ
)
ちゃんや、お
嬢
(
じょう
)
さんたちが、
乱暴
(
らんぼう
)
に
取
(
と
)
り
扱
(
あつか
)
いなさるので、
弱
(
よわ
)
りきっていました。
あるまりの一生
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
がんこな人たちがどうしても
太子
(
たいし
)
のお
諭
(
さと
)
しに
従
(
したが
)
おうとしないで、お
寺
(
てら
)
を
焼
(
や
)
いたり、
仏像
(
ぶつぞう
)
をこわしたり、
坊
(
ぼう
)
さんや
尼
(
あま
)
さんをぶちたたいてひどいめにあわせたり、いろいろな
乱暴
(
らんぼう
)
をはたらきました。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「お
父
(
とう
)
さん、このからすを
殺
(
ころ
)
してしまいましょうか?」と、
坊
(
ぼっ
)
ちゃんは、
乱暴
(
らんぼう
)
なことをいいました。
からすの唄うたい
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
かれ
)
は
乱暴
(
らんぼう
)
なかわりに、またあるときは、
優
(
やさ
)
しく、
涙
(
なみだ
)
もろかったのであります。だから、この
性質
(
せいしつ
)
をよく
知
(
し
)
っている
年
(
とし
)
をとった
人々
(
ひとびと
)
には、またかわいがる
人
(
ひと
)
もあったのであります。
海へ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
甲
(
こう
)
さん、なんでそんな
乱暴
(
らんぼう
)
なことをするんですか。」と、
乙
(
おつ
)
はびっくりしていいます。
一本の釣りざお
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
先祖代々
(
せんぞだいだい
)
から、まだそんな
乱暴
(
らんぼう
)
なことをしたものを
聞
(
き
)
かない。」と、
牛
(
うし
)
は
答
(
こた
)
えました。
馬を殺したからす
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もずは、これまで
自分
(
じぶん
)
をいやな
鳥
(
とり
)
だとか、
乱暴
(
らんぼう
)
な
鳥
(
とり
)
だとか、いううわさをきいていましたが、いま、このかわいらしい
女
(
おんな
)
の
子
(
こ
)
に、
好
(
す
)
きといわれたので、たいそう
機嫌
(
きげん
)
をよくしました。
もずとすぎの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この
有
(
あ
)
り
様
(
さま
)
を
見
(
み
)
ると、
雷
(
かみなり
)
は、ここでは、
遠慮
(
えんりょ
)
をしなくてもいいだろう、という
気
(
き
)
が
起
(
お
)
こりました。しかし、
雷
(
かみなり
)
は、どこへでも
落
(
お
)
ちていいというような、
乱暴
(
らんぼう
)
な
考
(
かんが
)
えはもちませんでした。
ぴかぴかする夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「まあ、かわいそうに、なんて
誠
(
まこと
)
さんは、
乱暴
(
らんぼう
)
なことをするのでしょう。いま
私
(
わたし
)
がもちを
取
(
と
)
ってあげてよ。」と、いって、
奥
(
おく
)
から
揮発油
(
きはつゆ
)
を
綿
(
わた
)
にしませてきて、
丁寧
(
ていねい
)
に
羽
(
はね
)
をふいてやりました。
玉虫のおばさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「そんなことをしてはいけません。おまえが、
乱暴
(
らんぼう
)
だから、みんなが、こんなときに
笑
(
わら
)
うのです。どちらが
正
(
ただ
)
しいかわかるときがありますから、けっして、そんな
乱暴
(
らんぼう
)
をしてはいけません。」
笑わなかった少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
光治
(
こうじ
)
の
級
(
きゅう
)
にも、やはり
木島
(
きじま
)
とか
梅沢
(
うめざわ
)
とか
小山
(
こやま
)
とかいう
乱暴
(
らんぼう
)
のいじ
悪者
(
わるもの
)
がいて、いつも
彼
(
かれ
)
らはいっしょになって、
自分
(
じぶん
)
らのいうことに
従
(
したが
)
わないものをいじめたり、
泣
(
な
)
かせたりするのでありました。
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
学生
(
がくせい
)
は、
乱暴
(
らんぼう
)
にも、まだ
冷
(
ひ
)
えきらない、
暖
(
あたた
)
かなお
湯
(
ゆ
)
を
花
(
はな
)
にかけながら
花と人の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「
乱暴
(
らんぼう
)
をして、
目
(
め
)
の
中
(
なか
)
へ
土
(
つち
)
を
入
(
い
)
れたりしてわるいじゃないか。」
二百十日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
若者
(
わかもの
)
は、
彼
(
かれ
)
らの
乱暴
(
らんぼう
)
を
止
(
と
)
めようとしていいました。
あほう鳥の鳴く日
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
乱
常用漢字
小6
部首:⼄
7画
暴
常用漢字
小5
部首:⽇
15画
“乱暴”で始まる語句
乱暴者
乱暴狼藉
乱暴漢
乱暴狼籍
乱暴人
乱暴勝
乱暴食