諸國しよこく)” の例文
新字:諸国
それでヨーロッパの諸國しよこく支那しなのように青銅器せいどうき時代じだいといふものを區別くべつするほどのあひだもなく、すぐに鐵器てつき時代じだいうつつてしまつたのです。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
たづね出さんと又々諸國しよこくへ手をまはされけれ共靱負の在家ありか少しも知ず其中そのうち西國へ差出さしいだされたる探索たんさくの者より靱負は泉州せんしうさかひにて入水じゆすゐせしと云事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それもひとつだが、當時たうじは、いま大錢たいせんあつかひのかたはよく御存ごぞんじ、諸國しよこく小貨こまかいのがもつてのほか拂底ふつていで、かひものに難澁なんじふ一方ひとかたならず。
九九九会小記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
づ、わたくし世界せかい漫遊まんゆう目的もくてきで、横濱よこはまみなと出港ふなでしたことから、はじめ米國ベイこくわたり、それより歐羅巴エウロツパ諸國しよこく遍歴へんれきした次第しだい
木曾馬きそうまちひさいが、足腰あしこし丈夫ぢやうぶで、よくはたらくとつて、それをひに博勞ばくらう毎年まいねん諸國しよこくからあつまります。博勞ばくらうとはうま賣買うりかひ商賣しやうばいにするひとのことです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
巫女くちよせしばらあはせてくちなかなにねんじてたが風呂敷包ふろしきづゝみまゝはこ兩肘りやうひぢいて段々だん/\諸國しよこく神々かみ/″\んで、一あつめるといふ意味いみ熟練じゆくれんしたいひかた調子てうしをとつていつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ちひさなときからちゝともをして、諸國しよこくあるいて攝津せつつくにときに、酒飮さけのみの父親ちゝおやは、つきとらへるのだといつて、うたともだちなどがめるのもきかずに、いけなかへをどりんでにました。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
とう諸國しよこくから轉訛てんくわしたもの、およ梵語系ぼんごけいそののものも多少たせうある。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
そのほか諸國しよこく牧々まき/\
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
すなは震天動地しんてんどうち軍事上ぐんじじやう大發明だいはつめいをなして、その發明はつめい軍機上ぐんきじやう大秘密だいひみつとして、我國わがくににのみひとりにあり、他邦たほうには到底とうているべからず、歐米をうべい諸國しよこくこれあるかぎりは
どし/\各地かくち植民しよくみんをしだしたとともに、いままですでにもちひてゐたところの金屬きんぞくどう青銅せいどうつくつた器物きぶつ使用しよう東亞とうあ諸國しよこくひろめられることになりました。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
小石川こいしかは傳通院でんづうゐんには、(かぬかへる)の傳説でんせつがある。おなじかへる不思議ふしぎは、たし諸國しよこく言傳いひつたへらるゝと記憶きおくする。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
木曾きそ山地さんちそだつた眼付めつき可愛かあいらしい動物どうぶつがその博勞ばくらうかれながら、諸國しよこくはたらきにるのです。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ふりわれ成人せいじんせがれは有れども貴殿おまへも知ての通り五年以前出家しゆつけして諸國しよこく行脚あんぎやに出たれば我が子でも我子にあらすゑの役には立難し夫につけ一ツの相談さうだんあり今兩人のつま同月のさんなればうまれし子が男女なんによならば夫婦ふうふにすべし又男子なんしばかりか女子ばかりならば兄弟きやうだいとして成人せいじんの後まで一家となすは
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
くわふるに橄欖島かんらんたう附近ふきんには、始終しじう有名いうめいなる海賊船かいぞくせん横行わうかうし、また屡々しば/\歐洲をうしう諸國しよこく軍艦ぐんかん巡航じゆんかうしてますから、其邊そのへん海底戰鬪艇かいていせんとうてい機關きくわん活動くわつどううしなつて
きたヨーロッパ諸國しよこくにはいし時代じだい青銅せいどう時代じだいが、地方ちほうよりながくつゞいてゐたゝめに、そのころ遺物いぶつおほそんしてゐたといふのが、その理由りゆうひとつであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
にはいけこひを、大小だいせうはかつてねらひにくるが、かけさへすれば、すぐにかゝる。また、同國どうこくで、特産とくさんとして諸國しよこくくわする、鮎釣あゆつりの、あの蚊針かばりは、すごいほど彩色さいしきたくみ昆蟲こんちうしてつくる。
木菟俗見 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)