トップ
>
眼下
>
がんか
ふりがな文庫
“
眼下
(
がんか
)” の例文
下
(
した
)
を
見
(
み
)
ると
驚
(
おどろ
)
く
程
(
ほど
)
首
(
くび
)
が
長
(
なが
)
くなつて
居
(
ゐ
)
て、
宛
(
まる
)
でそれは、
遙
(
はる
)
か
眼下
(
がんか
)
に
横
(
よこ
)
たはれる
深緑
(
しんりよく
)
の
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
の
海
(
うみ
)
から
抽
(
ぬ
)
き
出
(
で
)
て
居
(
ゐ
)
る
莖
(
くき
)
のやうに
見
(
み
)
えました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
しかるに今吾輩が
眼下
(
がんか
)
に
見下
(
みおろ
)
した人間の一団体は、この脱ぐべからざる猿股も羽織も
乃至
(
ないし
)
袴
(
はかま
)
もことごとく棚の上に上げて
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
智力思想の活溌高尚なることは王侯
貴人
(
きにん
)
も
眼下
(
がんか
)
に
見下
(
みくだ
)
すと云う
気位
(
きぐらい
)
で、
唯
(
ただ
)
六かしければ面白い、
苦中有楽
(
くちゅううらく
)
、
苦即楽
(
くそくらく
)
と
云
(
い
)
う境遇であったと思われる。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
越し
方
(
かた
)
を
顧
(
かえり
)
みれば、
眼下
(
がんか
)
に展開する十勝の
大平野
(
だいへいや
)
は、
蒼茫
(
そうぼう
)
として唯
雲
(
くも
)
の如くまた海の如く、
却
(
かえっ
)
て北東の方を望めば、
黛色
(
たいしょく
)
の
連山
(
れんざん
)
波濤
(
はとう
)
の如く起伏して居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
殊更
(
ことさら
)
今
(
いま
)
より
可愛
(
かわゆ
)
き
物
(
もの
)
さへ
出來
(
いでこ
)
んに
二人
(
ふたり
)
が
中
(
なか
)
は
萬々歳
(
ばん/\ざい
)
、
天
(
あま
)
の
原
(
はら
)
ふみとゞろかし
鳴神
(
なるがみ
)
かと
高々
(
たか/″\
)
と
止
(
とゞ
)
まれば、
母
(
はゝ
)
を
眼下
(
がんか
)
に
視下
(
みおろ
)
して、
放
(
はな
)
れぬ
物
(
もの
)
に
我
(
わ
)
れ
一人
(
ひとり
)
さだめぬ。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
ドーレ。と
木綿
(
もめん
)
の
袴
(
はかま
)
を
着
(
つ
)
けた
御家来
(
ごけらい
)
が出て
来
(
き
)
ましたが
当今
(
たゞいま
)
とは
違
(
ちが
)
つて
其頃
(
そのころ
)
はまだお
武家
(
ぶけ
)
に
豪
(
えら
)
い
権
(
けん
)
があつて
町人抔
(
ちやうにんなど
)
は
眼下
(
がんか
)
に
見下
(
みおろ
)
したもので「アヽ
何所
(
どこ
)
から
来
(
き
)
たい。 ...
士族の商法
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼女は
多摩川
(
たまがわ
)
を
眼下
(
がんか
)
に見下ろす、某病院の
隔離病室
(
かくりびょうしつ
)
のベッドの上で、院長の手厚い
介抱
(
かいほう
)
をうけていた。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
好接異客
(
このんでいかくにせつす
)
、は
可
(
い
)
いが、お
追從連
(
つゐしようれん
)
を
眼下
(
がんか
)
に
並
(
なら
)
べて、
自分
(
じぶん
)
は
上段
(
じやうだん
)
、
床
(
とこ
)
の
前
(
まへ
)
に
無手
(
むず
)
と
直
(
なほ
)
り、
金屏風
(
きんびやうぶ
)
に
御威光
(
ごゐくわう
)
を
輝
(
かゞや
)
かして、
二十人前
(
にじふにんまへ
)
の
塗
(
ぬり
)
ばかり
見事
(
みごと
)
な
膳
(
ぜん
)
、
青芋莄
(
あをずゐき
)
の
酢和
(
すあへ
)
で、どぶろくで
画の裡
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
鞍馬
(
くらま
)
の
道士
(
どうし
)
果心居士、竹童をひっかかえて
岩頭
(
がんとう
)
にたち、
鞺鞳
(
とうとう
)
たる
雷神
(
らいじん
)
の滝を
眼下
(
がんか
)
にみた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼
(
かれ
)
は、
屋根
(
やね
)
を
蹴
(
け
)
ると、
眼下
(
がんか
)
の
大木
(
たいぼく
)
を
目
(
め
)
がけて、それにしがみつこうとして
飛
(
と
)
んだ。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
さて
眺望
(
みわたせ
)
ば越後はさら也、
浅間
(
あさま
)
の
烟
(
けふり
)
をはじめ、信濃の連山みな
眼下
(
がんか
)
に
波濤
(
はたう
)
す。
千隈
(
ちくま
)
川は白き糸をひき、佐渡は青き
盆石
(
ぼんせき
)
をおく。能登の
洲崎
(
すさき
)
は
蛾眉
(
がび
)
をなし、越前の遠山は
青黛
(
せいたい
)
をのこせり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
眺望
(
てうぼう
)
すると、
北
(
きた
)
の
一方
(
いつぽう
)
は
吾等
(
われら
)
が
渡
(
わた
)
つて
來
(
き
)
た
大洋
(
たいやう
)
で、
水天髣髴
(
すいてんほうふつ
)
として
其
(
その
)
盡
(
つく
)
る
所
(
ところ
)
を
知
(
し
)
らず、
眼下
(
がんか
)
に
瞰
(
み
)
おろす
海岸
(
かいがん
)
には、
今
(
いま
)
乘捨
(
のりす
)
てゝ
來
(
き
)
た
端艇
(
たんてい
)
がゆらり/\と
波
(
なみ
)
に
揉
(
も
)
まれて、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
に
集
(
あつま
)
つて
來
(
き
)
たか
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
暑
(
しよ
)
を山上に
避
(
さ
)
けながら
眼下
(
がんか
)
に
群住
(
ぐんぢう
)
する
憐
(
あは
)
れなる数万の
異教徒
(
ゐけうと
)
の
為
(
た
)
めに
祈願
(
きぐわん
)
を
込
(
こ
)
めるも
無益
(
むえき
)
なり、
教会
(
けうくわい
)
復興
(
ふくこう
)
の
方策
(
はうさく
)
とは
教導師
(
けうだうし
)
先
(
ま
)
づ
躬
(
みづ
)
から
身
(
み
)
を
捐
(
す
)
つるにあり、
彼
(
か
)
の
家族
(
かぞく
)
の
安楽
(
あんらく
)
を
犠牲
(
ぎせい
)
に
供
(
きやう
)
するにあり
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
眼下
(
がんか
)
に
茫々
(
ばう/\
)
たる大湖ありと、衆忽ち
拍手
(
はくしゆ
)
して帰途の
方針
(
ほうしん
)
を
定
(
さだ
)
むるを得たるを
喜
(
よろこ
)
び、帰郷の
近
(
ちか
)
きを
祝
(
しゆく
)
す、
日
(
ひ
)
既
(
すで
)
に中して
腹中
(
ふくちう
)
頻
(
しき
)
りに飢を
訴
(
うつた
)
ふ、されども一
滴
(
てき
)
の水を得る能はず、
况
(
いわ
)
んや飯を
炊
(
かし
)
くに
於
(
おい
)
てをや
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
三沢は、そうじゃない、大阪の看護婦は気位が高いから、芸者などを
眼下
(
がんか
)
に見て、始めから相手にならないんだ、それが冷淡の原因に違ないと主張した。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
直ぐ
眼下
(
がんか
)
は第七師団である。黒んだ大きな
木造
(
もくぞう
)
の建物、細長い建物、一尺の馬が走ったり、二寸の兵が
歩
(
ある
)
いたり、赤い旗が立ったり、
喇叭
(
らっぱ
)
が鳴ったりして居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
さて
眺望
(
みわたせ
)
ば越後はさら也、
浅間
(
あさま
)
の
烟
(
けふり
)
をはじめ、信濃の連山みな
眼下
(
がんか
)
に
波濤
(
はたう
)
す。
千隈
(
ちくま
)
川は白き糸をひき、佐渡は青き
盆石
(
ぼんせき
)
をおく。能登の
洲崎
(
すさき
)
は
蛾眉
(
がび
)
をなし、越前の遠山は
青黛
(
せいたい
)
をのこせり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
新聞
(
しんぶん
)
や
雜誌等
(
ざつしなど
)
を
繰廣
(
くりひろ
)
げて
見
(
み
)
たが
何
(
なに
)
も
手
(
て
)
に
着
(
つ
)
かない、
寧
(
いつ
)
そ
晝寢
(
ひるね
)
せんか、
市街
(
まち
)
でも
散歩
(
さんぽ
)
せんかと、
思案
(
しあん
)
とり/″\
窓
(
まど
)
に
倚
(
よ
)
つて
眺
(
なが
)
めると、
眼下
(
がんか
)
に
瞰
(
み
)
おろす子ープルス
灣
(
わん
)
、
鏡
(
かゞみ
)
のやうな
海面
(
かいめん
)
に
泛
(
うか
)
んで、
出
(
で
)
る
船
(
ふね
)
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
と、はじめて、まっくらになった、とおい
眼下
(
がんか
)
に気がついた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれども時々は、つい年長者の
傲
(
おご
)
る心から、親しみの強い彼を
眼下
(
がんか
)
に
見下
(
みくだ
)
して、浅薄と
心付
(
こころづき
)
ながら、その場限りの無意味にもったいをつけた訓戒などを与える折も無いではなかった。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
恰
(
あだか
)
も
列國
(
れつこく
)
を
眼下
(
がんか
)
に
瞰
(
み
)
おろすが
如
(
ごと
)
く、
勢
(
いきほひ
)
よく
飜
(
ひるがへ
)
つて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
“眼下”の意味
《名詞》
眼 下(がんか)
見下ろした所。
(出典:Wiktionary)
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“眼”で始まる語句
眼
眼鏡
眼前
眼瞼
眼差
眼窩
眼球
眼眸
眼色
眼力