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時々
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ときどき
ふりがな文庫
“
時々
(
ときどき
)” の例文
『あんな
名僧
(
めいそう
)
知識
(
ちしき
)
と
謳
(
うた
)
われた
方
(
かた
)
がまだこんな
薄暗
(
うすぐら
)
い
境涯
(
ところ
)
に
居
(
い
)
るのかしら……。』
時々
(
ときどき
)
意外
(
いがい
)
に
感
(
かん
)
ずるような
場合
(
ばあい
)
もあるのでございます。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それがこのごろになって、この
湖
(
みずうみ
)
を
時々
(
ときどき
)
荒
(
あ
)
らしにまいりまして、そのたんびにわたくしどもの
子供
(
こども
)
を
一人
(
ひとり
)
ずつさらって行くのです。
田原藤太
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
中島も木島も
時々
(
ときどき
)
来る。矢野もときどきふたりのところへゆく。ふたりはずいぶん
乱暴
(
らんぼう
)
にさわぎもするけれど、よく勉強もする。
廃める
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
また
医員
(
いいん
)
のハバトフも
時々
(
ときどき
)
来
(
き
)
ては、
何故
(
なにゆえ
)
かアルコール
分子
(
ぶんし
)
の
入
(
はい
)
っている
飲物
(
のみもの
)
を
止
(
よ
)
せ。ブローミウム
加里
(
かり
)
を
服
(
の
)
めと
勧
(
すす
)
めて
行
(
ゆ
)
くので。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
土地
(
とち
)
のものが、
其方
(
そなた
)
の
空
(
そら
)
ぞと
視
(
なが
)
め
遣
(
や
)
る、
谷
(
たに
)
の
上
(
うへ
)
には、
白雲
(
はくうん
)
行交
(
ゆきか
)
ひ、
紫緑
(
むらさきみどり
)
の
日影
(
ひかげ
)
が
添
(
そ
)
ひ、
月明
(
つきあかり
)
には、
黄
(
き
)
なる、
又
(
また
)
桃色
(
もゝいろ
)
なる、
霧
(
きり
)
の
騰
(
のぼ
)
るを
時々
(
ときどき
)
望
(
のぞ
)
む。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
くるり棒の調子を合わして、ドウ、ドウ、バッタ、バタ、
時々
(
ときどき
)
群
(
むれ
)
の一人が「ヨウ」と
勇
(
いさ
)
みを入れて、大地も
挫
(
ひし
)
げと打下ろす。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
おつぎはそれから
水際
(
みづぎは
)
へおりようとすると
水
(
みづ
)
を
渡
(
わた
)
つて
靜
(
しづ
)
かに
然
(
しか
)
も
近
(
ちか
)
く
人
(
ひと
)
の
聲
(
こゑ
)
がして、
時々
(
ときどき
)
しやぶつといふ
響
(
ひゞき
)
が
水
(
みづ
)
に
起
(
おこ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
河野
(
かうの
)
も
私
(
わたし
)
もそのまま
口
(
くち
)
を
噤
(
つぐ
)
んだ。そして、
時々
(
ときどき
)
よろけて
肩
(
かた
)
と
肩
(
かた
)
をぶつけ
合
(
あ
)
つたりしながら
歩
(
ある
)
いてゐた。
私
(
わたし
)
はもう
氣
(
き
)
になる
中根
(
なかね
)
の
事
(
こと
)
なんかを
考
(
かんが
)
へる
隙
(
すき
)
はなかつた。
一兵卒と銃
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
となり
同士
(
どうし
)
だから、
時々
(
ときどき
)
口
(
くち
)
をきき
合
(
あ
)
う
仲
(
なか
)
で、ことに
一昨日
(
おととい
)
は、
私
(
わたし
)
が
丹精
(
たんせい
)
したぼたんの
花
(
はな
)
が
咲
(
さ
)
いたものですから、それを
一鉢
(
ひとはち
)
わけて
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つてやり、
庭
(
にわ
)
でちよつとのうち、
立話
(
たちばなし
)
をしたくらいです。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
神様
(
かみさま
)
のお
道
(
みち
)
を
教
(
おし
)
えたり、
又
(
また
)
時々
(
ときどき
)
はあちこち
見学
(
けんがく
)
にも
連
(
つ
)
れ
出
(
だ
)
して
見
(
み
)
たり、
心
(
こころ
)
から
好
(
す
)
きでなければとても
小供
(
こども
)
の
世話
(
せわ
)
は
勤
(
つと
)
まる
仕事
(
しごと
)
ではござらぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
院長
(
いんちょう
)
は
片手
(
かたて
)
で
頬杖
(
ほおづえ
)
を
突
(
つ
)
きながら
考込
(
かんがえこ
)
んで、ただ
機械的
(
きかいてき
)
に
質問
(
しつもん
)
を
掛
(
か
)
けるのみである。
代診
(
だいしん
)
のセルゲイ、セルゲイチが
時々
(
ときどき
)
手
(
て
)
を
擦
(
こす
)
り
擦
(
こす
)
り
口
(
くち
)
を
入
(
い
)
れる。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「そうさ、さっきいた
松
(
まつ
)
の木の
枝
(
えだ
)
に
引
(
ひ
)
っかけて
干
(
ほ
)
してあるのさ。
何
(
なに
)
しろ
生
(
い
)
き
肝
(
ぎも
)
というやつは
時々
(
ときどき
)
出
(
だ
)
して、
洗濯
(
せんたく
)
しないと、よごれるものだからね。」
くらげのお使い
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
田圃
(
たんぼ
)
の
鴫
(
しぎ
)
が
何
(
なに
)
に
驚
(
おどろ
)
いたかきゝと
鳴
(
な
)
いて、
刈株
(
かりかぶ
)
を
掠
(
かす
)
めるやうにして
慌
(
あわ
)
てゝ
飛
(
とん
)
で
行
(
いつ
)
た。さうして
後
(
のち
)
は
白
(
しろ
)
く
閉
(
とざ
)
した
氷
(
こほり
)
が
時々
(
ときどき
)
ぴり/\と
鳴
(
なつ
)
てしやり/\と
壞
(
こは
)
れるのみで
只
(
たゞ
)
靜
(
しづ
)
かであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
時々
(
ときどき
)
老人
(
ろうじん
)
が、
縁側
(
えんがわ
)
へ
出
(
で
)
て
一人
(
ひとり
)
きりで、
楽
(
たの
)
しそうにチビチビとやつているのを
見
(
み
)
ていましたから、ぼたんの
鉢
(
はち
)
を
持
(
も
)
つて
行
(
い
)
つた
時
(
とき
)
、わざと
半分
(
はんぶん
)
飲
(
の
)
みかけのやつを、とくべつに
味
(
あじ
)
がいいのだからといつて
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
周辺
(
あたり
)
の
話
(
はなし
)
には
稀
(
まれ
)
に
立入
(
たちい
)
るのみで、
質問
(
しつもん
)
をされたら
决
(
けっ
)
して
返答
(
へんとう
)
をしたことの
無
(
な
)
い、
食
(
く
)
う
物
(
もの
)
も、
飲
(
の
)
む
物
(
もの
)
も、
与
(
あた
)
えらるるままに、
時々
(
ときどき
)
苦
(
くる
)
しそうな
咳
(
せき
)
をする。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
私
(
わたくし
)
も
時々
(
ときどき
)
こちらの
世界
(
せかい
)
で、
現世生活中
(
げんせせいかつちゅう
)
に
大
(
たい
)
へん
名高
(
なだか
)
かった
方々
(
かたがた
)
にお
逢
(
あ
)
いすることがございますが、そうきれいに
魂
(
みたま
)
が
磨
(
みが
)
かれた
方
(
かた
)
ばかりも
見当
(
みあた
)
りませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
そのうち
雪
(
ゆき
)
がそろそろ
解
(
と
)
けはじめて、
時々
(
ときどき
)
は
森
(
もり
)
の中に
小鳥
(
ことり
)
の
声
(
こえ
)
が
聞
(
き
)
こえるようになって、
春
(
はる
)
が
近
(
ちか
)
づいてきました。
葛の葉狐
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
天井
(
てんじやう
)
もない
屋根裏
(
やねうら
)
から
煤
(
すゝ
)
が
微
(
かす
)
かにさら/\と
散
(
ち
)
つて、
時々
(
ときどき
)
ぽつりと
凝集
(
こゞ
)
つた
儘
(
まゝ
)
に
落
(
お
)
ちた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
三
人
(
にん
)
ともに、
老人
(
ろうじん
)
の
家
(
うち
)
へ
時々
(
ときどき
)
出入
(
でい
)
りしているという
事実
(
じじつ
)
がある。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
でも
鉢
(
はち
)
かつぎは、
時々
(
ときどき
)
別
(
わか
)
れたおとうさんのことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
して、このかわいらしい
孫
(
まご
)
たちを、どうかして、おとうさんに
見
(
み
)
せて
上
(
あ
)
げたいと
思
(
おも
)
っていました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
こうしておとうさんはだんだん、
先
(
せん
)
の
奥方
(
おくがた
)
を
忘
(
わす
)
れるようになりました。でも
鉢
(
はち
)
かつぎはいつまでもおかあさんのことが
忘
(
わす
)
れられないで、
時々
(
ときどき
)
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
しては、
寂
(
さび
)
しそうな
顔
(
かお
)
をしていました。
鉢かつぎ
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
それでも
娘
(
むすめ
)
はやはり
時々
(
ときどき
)
、
先
(
せん
)
のおかあさんがこいしくなりました。そういう
時
(
とき
)
、いつもそっと
一間
(
ひとま
)
に
入
(
はい
)
って、れいの
鏡
(
かがみ
)
を
出
(
だ
)
してのぞきますと、
鏡
(
かがみ
)
の中にはそのたんびにおかあさんが
現
(
あらわ
)
れて
松山鏡
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
だんだん
仲
(
なか
)
がよくなるうち、
何
(
なん
)
といっても
二人
(
ふたり
)
とも
子供
(
こども
)
だものですから、いつかお
友達
(
ともだち
)
のようになって、
時々
(
ときどき
)
はけんかをしたり、いたずらをし
合
(
あ
)
って、
泣
(
な
)
いたり
笑
(
わら
)
ったりすることもありました。
一寸法師
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
こんどのおかあさんは、
時々
(
ときどき
)
娘
(
むすめ
)
が
悲
(
かな
)
しそうな
顔
(
かお
)
をしているのを
見
(
み
)
つけて
心配
(
しんぱい
)
しました。そしてそういう
時
(
とき
)
、いつも
一間
(
ひとま
)
に
入
(
はい
)
り
込
(
こ
)
んで、いつまでも出てこないのを
知
(
し
)
って、よけい
心配
(
しんぱい
)
になりました。
松山鏡
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
時
常用漢字
小2
部首:⽇
10画
々
3画
“時々”で始まる語句
時々刻々
時々拭
時々鼾
時々寝汗
時々鳥兜
時々彼方此方