にん)” の例文
 寛平法皇の(帝の御父)御心には時平のにんのぞき 菅神御一人に国政をまかせ玉はんとのおぼしめしありしに、延喜元年正月三日
いや串談じようだんではなし札幌さつぽろ病院長びようゐんちやうにんじられて都合次第つがふしだい明日あすにも出立しゆつたつせねばならず、もつと突然だしぬけといふではなくうとは大底たいていしれてりしが
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
怖気おじけは自信力のとぼしい場合に起こることが多い。「自分はとうていこのにんえられぬ」と思えば、手を出すこともこわくなる。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
それにんずるに其人をえらめば黜陟ちつちよくあきらかにして刑罰けいばつあたらざるなくまことに百姓をして鼓腹こふく歡呼くわんこせしむことわざに曰其人を知らんと欲すれば其の使つかふ者を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かねうけたまはる、かれちゝなる濱島武文氏はまじまたけぶみしと、春枝夫人はるえふじんとのこゝろざしかはつて、不肖ふせうながら日出雄少年ひでをせうねん教育きよういくにんをば、これからこの櫻木重雄さくらぎしげを引受ひきうけませう。』
かれこれほど偶然ぐうぜん出來事できごとりて、うしろからことわりなしに足絡あしがらけなければ、たふこと出來できないほどつよいものとは、自分じぶんながらにんじてゐなかつたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
にん藏(東湖に從游尤經濟に志す從四位追贈)にも追々差越候處、是も豪傑疑なく廉潔の人物、其上博識に御座候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
身心を放ちて冥然として天造ににんぜんか、身心を収めて凝然として寂定じやくぢやうに帰せんか、或は猖狂しやうきやう、或は枯寂、猖狂は猖狂の苦味あり、枯寂は枯寂の悲蓼ひれうあり
山庵雑記 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
第一そような迷信は、にんとして、私等が破って棄ててやらなけりゃならんのだろう。そうかッてな、もしやの事があるとすると、何より恐ろしいのはこの風だよ。
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ここおい韓非かんぴ、((韓王ノ))くにをさむるに、その法制はふせい修明しうめいし・(四七)いきほひつてもつその臣下しんかぎよし・くにましへいつようして・もつひともとけんにんずるをつとめず
それに蠻勇ばんゆうもつにんじてるので、一採集さいしふしたものは、いくら途中とちう持重もちおもりがしても、それをてるといふことぬ。かたほねれても、つてかへらねば承知しようちせぬ。
すなわち家婦かふにんにして、昼夜のべつなく糸をつむ木綿もめんを織り、およそ一婦人、世帯せたいかたわらに、十日のろうを以て百五十目の綿を一反の木綿に織上おりあぐれば、三百目の綿に交易こうえきすべし。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
既にして慨然がいぜんとして天下を以て自らにんじ、せつくつして書を讀み、遂に復古ふくこの大げふを成せり。
「それにさ」と道人愛嬌よく、「にんというものがございますよ、さようあらゆる人間にはな。任を忘れてはいけません。さてところであなたの任、いったい何んでございましょうかな?」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
真面目しんめんもくならざる宗教家しふけうかとは、直接ちよくせつ間接かんせつ外国ぐわいこく伝道でんだう会社ぐわいしや補助ほじよあづかり居りながら外国ぐわいこく宣教師せんけうし悪口あくこう批難ひなんするものなり、社界しやかい先導者せんだうしやを以て自らにんじ居りながら社界しやかい引摺ひきづられつゝ行くものなり
時事雑評二三 (新字旧仮名) / 内村鑑三(著)
つま九七にんはてぬ此の春、かりそめのやまひに死し給ひしかば、便なき身とはなり侍る。都の乳母めのとあまになりて、行方ゆくへなき修行しゆぎやうに出でしと聞けば、九八彼方かなたも又しらぬ国とはなりぬるをあはれみ給へ。
第五十五条 国務大臣ハ天皇ヲ輔弼ほひつせきにん
大日本帝国憲法 (旧字旧仮名) / 日本国(著)
われ軍曹のにんにしあれば
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
 寛平法皇の(帝の御父)御心には時平のにんのぞき 菅神御一人に国政をまかせ玉はんとのおぼしめしありしに、延喜元年正月三日
よと故に八代將軍吉宗よしむね公は徳川氏中こうの君とたゝへ奉つる程の賢明けんめいましませば其下皆其にんかなはざるなく今般の巡見使松平縫殿頭ぬひのかみ殿も藤八お節が訴訟うつたへを一もくして其事いつはりならざるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
吾先われさきにとそのにんあたらんときそつたが、大佐たいさおもところあるごと容易ようゐゆるさない。
すでにして鮑叔はうしゆく(四)せい公子こうし小白せうはくつかへ、管仲くわんちう公子こうしきうつかふ。小白せうはくつて桓公くわんこうるにおよんで、公子こうしきうし、管仲くわんちうとらはる。鮑叔はうしゆくつひ管仲くわんちう(五)すすむ。管仲くわんちうすでもちひられてまつりごとせいにんず。
われ軍曹のにんにしあれば
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
にん」を説く薬草道人
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
○さて御若年より数階すかい給ひて後、寛平くわんびやう九年御年五十三権大納言右□将をかねらる。此時時平しへい大納言ににんぜられ左□将を兼、 菅神と並び立て執政しつせいたり。
起さしむるに至らん空前絶後くうぜんぜつごの名奉行なるがゆゑ後に年功に依て三千石より一萬石に加増かぞうし大名の中に加へられたり然ども町奉行にして大名ににんぜられたるも先例せんれいなく大名にして町奉行を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
日本政府につぽんせいふこゝろよ濱島氏はまじましこゝろざしれ、海軍部内かいぐんぶないでは、特別とくべつ詮議せんぎがあつて、たゞちに松島大佐閣下まつしまたいさかくか回航委員長くわいかうゐゐんちやうにんあたこととなり、いま大佐たいさ本艦々長ほんかん/\ちやう資格しかくをもつて日本につぽん廻航中くわいかうちう濱島氏夫妻はまじましふさい
管仲くわんちうすでまつりごとにんぜられせいしやうたり。
○さて御若年より数階すかい給ひて後、寛平くわんびやう九年御年五十三権大納言右□将をかねらる。此時時平しへい大納言ににんぜられ左□将を兼、 菅神と並び立て執政しつせいたり。