“糾”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ただ52.6%
もつ10.5%
きう5.3%
あざな5.3%
きゅう5.3%
たゞ5.3%
5.3%
5.3%
5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これらは成長されてからも変らず、御家相続ののちでさえ、自分がたれびとであるかを、いちいち左右の者に問いただされるありさまであった。
若き日の摂津守 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
つるもつれて居る工合を見るのも何となく面白かつた。この時どやどやと人の足音がして客が来たらしい。やがてを通じて来たのは孫生、快生の二人であつた。(ツヅク)(八月二十三日)
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
公子こうしきうやぶるるや、召忽せうこつこれし、われ(一〇)幽囚いうしうせられてはづかしめく。鮑叔はうしゆくわれもつはぢしとさず。(一一)小節せうせつぢずして・功名こうめいの・天下てんかあらはれざるをづるをればなり
「さても、お久しいことでござった。今日、こうして無事な姿が見られようとは、まことに、禍福かふくあざなえる縄のごとしとか。人生の不測ふそく、分らないものですな」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
せい桓公かんこうが公子きゅうを殺した時、召忽しょうこつは公子糾に殉じて自殺しましたのに、管仲かんちゅうは生き永らえて却って桓公の政をたすけました。こういう人は仁者とはいえないのではありますまいか。」
現代訳論語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
おさせるに及ず是は其身の中ほねはしにて證印しよういんす事なれば爪印は輕からぬ儀ゆゑ猶一通りたゞされ然るべく存ずる也とあるにぞ理左衞門は是非なく九助に向ひコリヤ九助其方儀此程爪印の節てのひら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
不圖、旅人は面白い事を考出して、そつと口元に笑を含んだ。紙屑を袂から出して、紙捻こよりを一本ふと、それで紙屑を犬の尾にゆはへつけた。
散文詩 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
そうしてそれがだんだんに大きい輪を作って、さながら踊りだしたようにれたりもつれたりして狂った。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
博士の此迄出された脚本を読んだ記憶を呼び返して見ると、不思議に、一事件の発展に、二人の主人公の行為が、ひまぜになつて居ます。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)