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淨
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きよ
ふりがな文庫
“
淨
(
きよ
)” の例文
新字:
浄
さうして
東隣
(
ひがしどなり
)
から
借
(
か
)
りて
來
(
き
)
た
蓙
(
ござ
)
が五六
枚
(
まい
)
敷
(
し
)
かれた。それから
土地
(
とち
)
の
習慣
(
しふくわん
)
で
勘次
(
かんじ
)
は
淨
(
きよ
)
めてやつたお
品
(
しな
)
の
死體
(
したい
)
は一
切
(
さい
)
を
近所
(
きんじよ
)
の
手
(
て
)
に
任
(
まか
)
せた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
林太郎と同じ寶物藏のこれは階下の
唐櫃
(
からびつ
)
の中に入れられてゐたのを救ひ出して身を
淨
(
きよ
)
めさせ、
身扮
(
みなり
)
を改めてこゝへ呼出したのです。
銭形平次捕物控:115 二階の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
私といふものゝ存在をあなたの
周
(
まは
)
りにまとはせ、
淨
(
きよ
)
らかな、力に滿ちた焔の中に輝きながら、あなたと私を一つに
溶
(
とろ
)
かしてしまふのだ。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
ベアトリチエとの
淨
(
きよ
)
き戀、戰爭の間の苦、
逐客
(
ちくかく
)
となりてアルピイ山を
踰
(
こ
)
えし旅の憂さ、異郷の鬼となりし哀さ、皆我詩中のものとなりぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
われ名をクルラード・マラスピーナといへり、かの
老
(
らう
)
にあらずしてその
裔
(
すゑ
)
なり、己が
宗族
(
うから
)
にそゝげるわが愛今こゝに
淨
(
きよ
)
めらる。 一一八—一二〇
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
ロミオ
此
(
この
)
賤
(
いや
)
しい
手
(
て
)
で
尊
(
たふと
)
い
御堂
(
みだう
)
を
汚
(
けが
)
したを
罪
(
つみ
)
とあらば、
面
(
かほ
)
を
赧
(
あか
)
うした
二人
(
ふたり
)
の
巡禮
(
じゅんれい
)
、
此
(
この
)
唇
(
くちびる
)
めの
接觸
(
キッス
)
を
以
(
もっ
)
て、
粗
(
あら
)
い
手
(
て
)
の
穢
(
よご
)
した
痕
(
あと
)
を
滑
(
なめら
)
かに
淨
(
きよ
)
めませう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
政府は極く愼重に調査して漸を以て改められるが宜しい。其の時には國語を
淨
(
きよ
)
めると云ふことを顧慮して、徐々に直されたい。斯う云ふのであります。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
實
(
げ
)
にや縁に從つて一念
頓
(
とみ
)
に
事理
(
じり
)
を悟れども、
曠劫
(
くわうごふ
)
の
習氣
(
しふき
)
は一朝一夕に
淨
(
きよ
)
むるに由なし。
變相殊體
(
へんさうしゆたい
)
に身を苦しめて、
有無流轉
(
うむるてん
)
と
觀
(
くわん
)
じても、猶ほ此世の悲哀に
離
(
はな
)
れ得ざるぞ是非もなき。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
靜
(
しづ
)
かに
足
(
あし
)
を
淨
(
きよ
)
め
了
(
をは
)
りていざとばかりに
誘
(
いざな
)
はれぬ、
流石
(
さすが
)
なり
商賣
(
しやうばい
)
がら
燦
(
さん
)
として
家内
(
かない
)
を
照
(
て
)
らす
電燈
(
でんとう
)
の
光
(
ひか
)
りに
襤褸
(
つゞれ
)
の
針
(
はり
)
の
目
(
め
)
いちじるく
見
(
み
)
えて
時
(
とき
)
は
今
(
いま
)
極寒
(
ごくかん
)
の
夜
(
よ
)
ともいはず
背
(
そびら
)
に
汗
(
あせ
)
の
流
(
なが
)
るぞ
苦
(
くる
)
しき
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
偶
(
たま
)
には
激浪
(
げきらう
)
怒濤
(
どたう
)
もあつて
欲
(
ほ
)
しい、
惡風
(
あくふう
)
暴雨
(
ぼうう
)
もあつて
欲
(
ほ
)
しい、と
云
(
い
)
つて
我輩
(
わがはい
)
は
決
(
けつ
)
して
亂
(
らん
)
を
好
(
この
)
むのではない、
只
(
た
)
だ
空氣
(
くうき
)
が五
日
(
か
)
の
風
(
かぜ
)
に
由
(
よつ
)
て
掃除
(
さうぢ
)
され、十
日
(
か
)
の
雨
(
あめ
)
に
由
(
よつ
)
て
淨
(
きよ
)
められんことを
希
(
こひねが
)
ふのである。
建築の本義
(旧字旧仮名)
/
伊東忠太
(著)
此藥
(
このくすり
)
をのませ給はば、疑なかるべき
也
(
なり
)
。
闇
(
やみ
)
なれども、
燈
(
ひ
)
入
(
い
)
りぬれば
明
(
あきら
)
かなり。
濁水
(
だくすゐ
)
にも
月
(
つき
)
入
(
い
)
りぬればすめり。
明
(
あきら
)
かなる
事
(
こと
)
日月
(
じつげつ
)
にすぎんや。
淨
(
きよ
)
き
事
(
こと
)
蓮華
(
れんげ
)
にまさるべきや。法華經は
日月
(
じつげつ
)
と
蓮華
(
れんげ
)
なり。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
少年
(
せうねん
)
にまで
寢太郎
(
ねたらう
)
と
見
(
み
)
られたかと、
私
(
わたくし
)
は
急
(
いそ
)
ぎ
清水
(
しみづ
)
に
顏
(
かほ
)
を
淨
(
きよ
)
め、
兵曹
(
へいそう
)
の
案内
(
あんない
)
に
從
(
したが
)
つて
用意
(
ようゐ
)
の
一室
(
ひとま
)
へ
來
(
き
)
て
見
(
み
)
ると、
食卓
(
しよくたく
)
の
一端
(
いつたん
)
には、
櫻木大佐
(
さくらぎたいさ
)
は二三の
重立
(
おもだ
)
つた
水兵
(
すいへい
)
を
相手
(
あひて
)
に、
談話
(
はなし
)
に
耽
(
ふけ
)
つて
居
(
を
)
つたが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
綾衣 たとひどのやうに戀ひこがれても、生きて添はれる身ではなし、先月廓をぬけ出してからは、いつ
何時
(
なんどき
)
でも死ぬ覺悟で、毎日行水に身を
淨
(
きよ
)
め、夕化粧の身だしなみを缺かしたことはござんせぬ。
箕輪の心中
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
手
(
て
)
を
淨
(
きよ
)
めようとすると、
白濁
(
しろにご
)
りでぬら/\する。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
淨
(
きよ
)
き水はふり散らすも、祝福の枝をかざすも
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
今ぞ限と見ゆる
汝
(
なんぢ
)
よ、
淨
(
きよ
)
き心に燃ゆる
汝
(
なんぢ
)
よ
エロディヤッド
(旧字旧仮名)
/
ステファヌ・マラルメ
(著)
「おもひで」よ、
淨
(
きよ
)
き油を
汝
(
な
)
が手なる
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
身體
(
からだ
)
は浮上るやうに
淨
(
きよ
)
くかろくなり
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
貧しきは
淨
(
きよ
)
らかに窻ひらきて。
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
『
齋
(
ゆま
)
はる
戀
(
こひ
)
の
淨
(
きよ
)
まり』。』と
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
我々は心の爲めに他の
糧
(
かて
)
を探せばいゝのです、味ひたいと願つた禁制の食物と同じ位に腹ごたへのする——そして多分もつと
淨
(
きよ
)
らかなものを。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
小屋を
淨
(
きよ
)
めなければならないでせうが、人氣者の綺麗なのを一時に二人失つて、太夫元は言ふに及はず、一座の者もすつかり
萎
(
しを
)
れ返つてをります。
銭形平次捕物控:118 吹矢の紅
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
姻戚
(
みより
)
といつてもお
品
(
しな
)
の
爲
(
た
)
めには
待
(
ま
)
たなくては
成
(
な
)
らぬといふものはないので
勘次
(
かんじ
)
はおつぎと
共
(
とも
)
に
筵
(
むしろ
)
を
捲
(
まく
)
つて、
其處
(
そこ
)
へ
盥
(
たらひ
)
を
据
(
す
)
ゑてお
品
(
しな
)
の
死體
(
したい
)
を
淨
(
きよ
)
めて
遣
(
や
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
この世は
束
(
つか
)
の
間
(
ま
)
の夢なり。あの世に到らんには、アヌンチヤタも我も
淨
(
きよ
)
き
魂
(
たま
)
にて、淨き魂は必ず相愛し相憐み、手に手を取りて神のみまへに飛び行かむ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
何處の國でも言語の問題に付いては、國語を
淨
(
きよ
)
めようと云ふことを一の條件にして調査をするのであります。
仮名遣意見
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
彼奴等
(
あいつら
)
は
可憐
(
いと
)
しいヂュリエットの
手
(
て
)
の
白玉
(
はくぎょく
)
を
掴
(
つか
)
むことも
出來
(
でく
)
る、また
姫
(
ひめ
)
の
脣
(
くちびる
)
から……
其
(
その
)
上下
(
うへした
)
の
脣
(
くちびる
)
が、
淨
(
きよ
)
い
温淑
(
しとやか
)
な
處女氣
(
をぼこぎ
)
で、
互
(
たが
)
ひに
密接
(
ひた
)
と
合
(
あ
)
ふのをさへ
惡
(
わる
)
いことゝ
思
(
おも
)
うてか
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
かくてわれ第二の王國をうたはむ、こは人の靈
淨
(
きよ
)
められて天に登るをうるところなり 四—六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
『
淨
(
きよ
)
まる
戀
(
こひ
)
のゆるされ』を。』
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
跣足
(
すあし
)
、
踵
(
くびす
)
、洗ひ
淨
(
きよ
)
むれ。——
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
だが、事實を事實とすれば、僕等の結合は結婚によつて
淨
(
きよ
)
められ固められない限り存在しない。實際上の種々の
障碍
(
しやうがい
)
が、他の計畫にも反對する。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
誰に案内されるともなく入つて見ると、すつかり息の絶えた遠州屋のお内儀お安の死體は、奧の一間に運び込まれて、血汐を拭き
淨
(
きよ
)
められて居ります。
銭形平次捕物控:032 路地の足跡
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
淨
(
きよ
)
まはる
聖
(
ひじり
)
ごころの
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
微
(
かす
)
かに
淨
(
きよ
)
く拂へ
草わかば
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
これに乘る筈だつた娘が、昨夜の血潮も洗ひ
淨
(
きよ
)
めず、逆さ
屏風
(
びやうぶ
)
の裡に冷たく横たはつて居るのです。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お樂は
漸
(
やうや
)
く涙ををさめて、三人を奧へ案内しました。幸ひ
入棺
(
にふくわん
)
したばかり白布を取つて
蓋
(
ふた
)
を拂ふと、早桶の中に、洗ひ
淨
(
きよ
)
められたお菊の死骸が、深々と
踞
(
うづく
)
まつて居ります。
銭形平次捕物控:066 玉の輿の呪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お玉は
覺束
(
おぼつか
)
なく顏をあげるのでした。白粉つ氣も無い顏は、
疑惧
(
ぎぐ
)
と不安にさいなまれながらも、非凡の
淨
(
きよ
)
らかさと、古代の佛體に見るやうな不思議な
媚
(
こび
)
を持つて居るのでした。
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
少し血に汚れてゐるが、洗ひ
淨
(
きよ
)
めて舊主藝州候にお
還
(
かへ
)
し申上げ、せめて亡き父上の
亡執
(
まうしふ
)
を晴し度いと、それは誰
憚
(
はゞか
)
る者もなく持ち歸り、本日はこれから、霞ヶ關御屋敷に參上するところであつた
銭形平次捕物控:101 お秀の父
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
雨戸を一枚、二枚とあけると、中はもうすつかり
淨
(
きよ
)
められてゐて、此處で人殺しがあつたとも思はれませんが、新しく替へた疊の青さ、貼り直した唐紙の白さにも、いやに物々しさがあります。
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
淨
部首:⽔
11画
“淨”を含む語句
清淨
淨土
稱讃淨土經
淨水
淨覺院
淨瑠璃語
淨瑠璃
不淨
不淨門
稱讃淨土佛攝受經
淨玻璃
欣求淨土
頓譽淨岸居士
淨妙華
跡淨
御不淨
清淨音
清淨無垢
清淨潔白
明窓淨几
...