“白濁”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
はくだく50.0%
しろにご25.0%
しろにごり25.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小初がひたすら進み入ろうとするその世界は、果てしも知らぬ白濁はくだくの波の彼方かなたの渾沌未分の世界である。
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
それより数日を過ぎすでに春琴も床を離れ起きているようになりいつ繃帯をけても差支さしつかえない状態にまで治癒ちゆした時分ある朝早く佐助は女中部屋から下女の使う鏡台と縫針ぬいばりとをひそかに持って来て寝床の上に端座たんざし鏡を見ながら我が眼の中へ針をした針を刺したら眼が見えぬようになると云う智識があった訳ではないなるべく苦痛の少い手軽な方法で盲目になろうと思い試みに針をもって左の黒眼を突いてみた黒眼をねらって突き入れるのはむずかしいようだけれども白眼の所はかたくて針が這入はいらないが黒眼は柔かい二三度突くとうま工合ぐあいにずぶと二分ほど這入ったと思ったらたちまち眼球が一面に白濁はくだくし視力が失せて行くのが分った出血も発熱もなかった痛みもほとんど感じなかったこれは水晶体すいしょうたいの組織を破ったので外傷性の白内障を起したものと察せられる佐助は次に同じ方法を右の眼に施し瞬時しゅんじにして両眼をつぶしたもっとも直後はまだぼんやりと物の形など見えていたのが十日ほどの間に完全に見えなくなったと云う。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
きよめようとすると、白濁しろにごりでぬら/\する。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その白濁しろにごりがまだしも、と他の者はそれを用いる、がこの少年は、さきに猫の死骸の流れたのを見たために、飲まずしてこの井戸のを仰ぐ。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)