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井戸端
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ゐどばた
ふりがな文庫
“
井戸端
(
ゐどばた
)” の例文
鍬
(
くは
)
を
擔
(
かつ
)
いで
遺跡
(
ゐせき
)
さぐりに
歩
(
ある
)
き、
貝塚
(
かひづか
)
を
泥
(
どろ
)
だらけに
成
(
な
)
つて
掘
(
ほ
)
り、
其
(
その
)
掘出
(
ほりだ
)
したる
土器
(
どき
)
の
破片
(
はへん
)
を
背負
(
せお
)
ひ、
然
(
さ
)
うして
家
(
いへ
)
に
歸
(
かへ
)
つて
井戸端
(
ゐどばた
)
で
洗
(
あら
)
ふ。
探検実記 地中の秘密:01 蛮勇の力
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
井戸端
(
ゐどばた
)
にぼつさりと
茂
(
しげ
)
りながら
日中
(
につちう
)
の
暑
(
あつ
)
さにぐつたりと
葉
(
は
)
が
萎
(
しを
)
れて
居
(
ゐ
)
る
鳳仙花
(
ほうせんくわ
)
の、やつと
縋
(
すが
)
つて
居
(
ゐ
)
る
花
(
はな
)
が
手拭
(
てぬぐひ
)
の
端
(
はし
)
に
觸
(
ふ
)
れてぼろつと
落
(
お
)
ちた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
西日
(
にしび
)
に
乾
(
かわ
)
く
井戸端
(
ゐどばた
)
の
目笊
(
めざる
)
に、
殘
(
のこ
)
ンの
寒
(
さむ
)
さよ。
鐘
(
かね
)
いまだ
氷
(
こほ
)
る
夜
(
よ
)
の、
北
(
きた
)
の
辻
(
つじ
)
の
鍋燒
(
なべやき
)
饂飩
(
うどん
)
、
幽
(
かすか
)
に
池
(
いけ
)
の
石
(
いし
)
に
響
(
ひゞ
)
きて、
南
(
みなみ
)
の
枝
(
えだ
)
に
月
(
つき
)
凄
(
すご
)
し。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
女房
(
にようぼ
)
曰
(
いわ
)
く、
御大層
(
ごたいそう
)
な事をお言ひでないうちのお米が
井戸端
(
ゐどばた
)
へ持つて出られるかえ
其儘
(
そのまゝ
)
鳴
(
な
)
りの
鎮
(
しづま
)
つたのは、
辛辣
(
しんらつ
)
な後者の
勝
(
かち
)
に帰したのだらう(十八日)
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
少し行くと、柳屋の
灯
(
ひ
)
が射して、お琴の顏位は見得るのですが、あの中には、顏を見られたくない人が居るとやらで、娘は
井戸端
(
ゐどばた
)
を離れようともしません。
銭形平次捕物控:294 井戸端の逢引
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
罪
(
つみ
)
は
産婆
(
さんば
)
にもあつた。けれども
半
(
なかば
)
以上
(
いじやう
)
は
御米
(
およね
)
の
落度
(
おちど
)
に
違
(
ちがひ
)
なかつた。
臍帶纏絡
(
さいたいてんらく
)
の
變状
(
へんじやう
)
は、
御米
(
およね
)
が
井戸端
(
ゐどばた
)
で
滑
(
すべ
)
つて
痛
(
いた
)
く
尻餠
(
しりもち
)
を
搗
(
つ
)
いた五ヶ
月
(
げつ
)
前
(
まへ
)
既
(
すで
)
に
自
(
みづか
)
ら
釀
(
かも
)
したものと
知
(
し
)
れた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
三言
(
みこと
)
とは
呼
(
よ
)
ばれもせず
帶
(
おび
)
より
先
(
さき
)
に
襻
(
たすき
)
がけの
甲斐
(
かひ
)
/\しく、
井戸端
(
ゐどばた
)
に
出
(
いづ
)
れば
月
(
つき
)
かげ
流
(
なが
)
しに
殘
(
のこ
)
りて、
肌
(
はだへ
)
を
刺
(
さ
)
すやうな
風
(
かぜ
)
の
寒
(
さむ
)
さに
夢
(
ゆめ
)
を
忘
(
わす
)
れぬ、
風呂
(
ふろ
)
は
据
(
すゑ
)
風呂
(
ふろ
)
にて
大
(
おほ
)
きからねど
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
おや、山に十の字の
焼印
(
やきいん
)
があるね、
是
(
これ
)
は
己
(
おれ
)
ン
所
(
とこ
)
の
沢庵樽
(
たくあんだる
)
ぢやアないか。金「
何
(
なん
)
だか知れませぬが
井戸端
(
ゐどばた
)
に水が
盛
(
は
)
つてあつたのを
覆
(
こぼ
)
して
持
(
もつ
)
て
来
(
き
)
ましたが、ナニ
直
(
ぢき
)
に明けてお返し
申
(
まうし
)
ます。 ...
黄金餅
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
先
(
さき
)
やつてくろえ」
卯平
(
うへい
)
はさういつて
暫
(
しばら
)
く
經
(
た
)
つてから
蒲團
(
ふとん
)
を
出
(
で
)
て
井戸端
(
ゐどばた
)
へ
行
(
い
)
つた。
卯平
(
うへい
)
は
幾年目
(
いくねんめ
)
かで
冷
(
つめ
)
たい
水
(
みづ
)
で
顏
(
かほ
)
を
洗
(
あら
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
彼
(
かれ
)
はこそ/\
勝手口
(
かつてぐち
)
から
井戸端
(
ゐどばた
)
の
方
(
はう
)
へ
出
(
で
)
た。さうして
冷
(
つめ
)
たい
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んで
出來
(
でき
)
る
丈
(
だけ
)
早
(
はや
)
く
顏
(
かほ
)
を
洗
(
あら
)
つた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いつまで
饒舌
(
しやべ
)
つて
居
(
い
)
やがるのだ、
井戸端
(
ゐどばた
)
は米を
磨
(
と
)
ぐ所で、油を売る所ぢやねえぞと。
もゝはがき
(新字旧仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
菖蒲
(
あやめ
)
、
杜若
(
かきつばた
)
は
此處
(
こゝ
)
ばかりではない、
前日
(
ぜんじつ
)
——
前々日
(
ぜん/\じつ
)
一見
(
いつけん
)
した、
平泉
(
ひらいづみ
)
にも、
松島
(
まつしま
)
にも、
村里
(
むらざと
)
の
小川
(
をがは
)
、
家々
(
いへ/\
)
の、
背戸
(
せど
)
、
井戸端
(
ゐどばた
)
、
野中
(
のなか
)
の
池
(
いけ
)
、
水
(
みづ
)
ある
處
(
ところ
)
には、
大方
(
おほかた
)
此
(
こ
)
のゆかりの
姿
(
すがた
)
のないのはなかつた。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
おやお
帰
(
かへ
)
りかい、
帰
(
かへ
)
つたばかりで
疲
(
つか
)
れて
居
(
ゐ
)
やうが、
後生
(
ごしやう
)
お
願
(
ねがひ
)
だから、
井戸端
(
ゐどばた
)
へ
行
(
い
)
つて水を
汲
(
く
)
んで
来
(
き
)
てお
呉
(
く
)
れな、
夫
(
それ
)
から
序
(
ついで
)
にお気の毒だけれど、お
隣
(
となり
)
で二
杯
(
はい
)
借
(
かり
)
たんだから
手桶
(
てをけ
)
に二
杯
(
はい
)
返
(
かへ
)
してお
呉
(
く
)
れな。
八百屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
井戸端
(
ゐどばた
)
の
桶
(
をけ
)
には
芋
(
いも
)
が
少
(
すこ
)
しばかり
水
(
みづ
)
に
浸
(
ひた
)
してあつて、
其
(
その
)
水
(
みづ
)
には
氷
(
こほり
)
がガラス
板
(
いた
)
位
(
ぐらゐ
)
に
閉
(
と
)
ぢて
居
(
ゐ
)
る。おつぎは
鍋
(
なべ
)
をいつも
磨
(
みが
)
いて
居
(
ゐ
)
る
砥石
(
といし
)
の
破片
(
かけ
)
で
氷
(
こほり
)
を
叩
(
たゝ
)
いて
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
所
(
ところ
)
が
丁度
(
ちやうど
)
五月目
(
いつつきめ
)
になつて、
御米
(
およね
)
は
又
(
また
)
意外
(
いぐわい
)
の
失敗
(
しくじり
)
を
遣
(
や
)
つた。
其頃
(
そのころ
)
はまだ
水道
(
すゐだう
)
も
引
(
ひ
)
いてなかつたから、
朝晩
(
あさばん
)
下女
(
げぢよ
)
が
井戸端
(
ゐどばた
)
へ
出
(
で
)
て
水
(
みづ
)
を
汲
(
く
)
んだり、
洗濯
(
せんたく
)
をしなければならなかつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
此
(
これ
)
はさすがに、
井戸端
(
ゐどばた
)
で、
名
(
な
)
のり
懸
(
か
)
けるわけには
行
(
い
)
かない、さりとて
用人
(
ようにん
)
の
若御新造
(
わかごしんぞ
)
、さして
深窓
(
しんさう
)
のと
云
(
い
)
ふではないから、
隨分
(
ずゐぶん
)
臺所
(
だいどころ
)
に、
庭前
(
ていぜん
)
では
朝
(
あさ
)
に、
夕
(
ゆふ
)
に、
其
(
そ
)
の
下
(
した
)
がひの
褄
(
つま
)
の
媚
(
なまめ
)
かしいのさへ
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
三日目
(
みつかめ
)
に、
井戸端
(
ゐどばた
)
で、
例
(
れい
)
の
身體
(
からだ
)
を
洗
(
あら
)
つて
居
(
ゐ
)
る
處
(
ところ
)
へ、ニヤーと
出
(
で
)
て
來
(
き
)
た。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
が、
此
(
これ
)
はさすがに、
井戸端
(
ゐどばた
)
で
名
(
な
)
のり
懸
(
か
)
けるわけには
行
(
ゆ
)
かない。
片しぐれ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“井戸端(井戸端会議)”の解説
井戸端会議(いどばたかいぎ)は、かつて長屋の女たちが共同井戸に集まり、水くみや洗濯などをしながら世間話や噂話に興じたさま。主婦同士などによる世間話のこと。
(出典:Wikipedia)
井
常用漢字
小4
部首:⼆
4画
戸
常用漢字
小2
部首:⼾
4画
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
“井戸”で始まる語句
井戸
井戸側
井戸辺
井戸傍
井戸掘
井戸川
井戸新
井戸水
井戸流
井戸底