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若
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ごと
ふりがな文庫
“
若
(
ごと
)” の例文
況
(
いわん
)
や爾は海外の小邦、高麗の附国、之を中国に比すれば一郡のみ。士馬芻糧万分に過ぎず。螳怒是れ
逞
(
たくまし
)
うし、鵝驕不遜なるが
若
(
ごと
)
きだに及ばず。
岷山の隠士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
天下
(
てんか
)
は
(一一)
重器
(
ちようき
)
・
王者
(
わうしや
)
は
(一二)
大統
(
たいとう
)
・
天下
(
てんか
)
を
傳
(
つた
)
ふる
斯
(
かく
)
の
若
(
ごと
)
きの
難
(
かた
)
きを
示
(
しめ
)
したる
也
(
なり
)
。
而
(
しか
)
るに
(一三)
説
(
と
)
く
者
(
もの
)
曰
(
いは
)
く
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
磐石
(
ばんじやく
)
を曳くより苦く貫一は膝の
疼痛
(
いたみ
)
を
怺
(
こら
)
へ怺へて、とにもかくにも
塀外
(
へいそと
)
に
踽
(
よろぼ
)
ひ出づれば、宮は
未
(
いま
)
だ遠くも行かず、
有明
(
ありあけ
)
の
月冷
(
つきひやや
)
かに夜は水の
若
(
ごと
)
く
白
(
しら
)
みて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
その室を窺えども
睹
(
み
)
ることなし、
蠅営狗苟
(
ようえいくこう
)
、
羊狠狼貪
(
ようこんろうたん
)
、
疾
(
はや
)
きこと
飃風
(
ひょうふう
)
の如く、烈しきこと猛火の
若
(
ごと
)
し。喬家の子生きて猶お悟らず、死すとも何ぞ
恤
(
うれ
)
えん。
牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
恒産なくして恒心あるは、
惟
(
ただ
)
士のみ
能
(
よ
)
くするを
為
(
な
)
す。民の
若
(
ごと
)
きは
則
(
すなわ
)
ち恒産なくんば因って恒心なし。
苟
(
いやし
)
くも恒心なくんば、
放辟
(
ほうへき
)
邪侈
(
じゃし
)
、
為
(
な
)
さざるところなし。
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
▼ もっと見る
「東門に人有り。その
顙
(
ひたい
)
は堯に似、その
項
(
うなじ
)
は皐陶に類し、その肩は子産に類す。しかれども腰より以下は禹に及ばざること三寸。
纍々
(
るいるい
)
として
喪家
(
そうか
)
の
狗
(
いぬ
)
の
若
(
ごと
)
し。」
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
師その言を聞き、いまだかつてあらずと嘆じ、すなわちこれなる
念
(
おも
)
いを
作
(
な
)
す。この人の
若
(
ごと
)
きはこれを聞くもなお難し、いわんや我親しく遇いたり、而してこの術を惜しまんやと。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
諸侯辞するに船なきを以てせば、彼れ必ず曰わん、船は
米利堅
(
メリケン
)
の富む所なり、多寡はその
需
(
もと
)
むる所に任ぜん、その価直の
若
(
ごと
)
きは、五年もしくは十年を待ちて、漸次に償清せよと。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
弟は如何に、父上はと見るに、弟も父上も竿を手にして余念も無げに水の上を見つめたるさま、更に憐む垂綸の叟、静かなること沙上の鷺の
若
(
ごと
)
し、といへる詩の句も想ひ浮めらる。
鼠頭魚釣り
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
琴嚢書簏
(
きんのうしょろく
)
典売シテ
殆
(
ほとんど
)
尽ク。
是
(
ここ
)
ヲ
以
(
も
)
テ
朋友
(
ほうゆう
)
親戚
(
しんせき
)
挙
(
こぞ
)
ッテソノ
為
(
な
)
ス所ヲ
咎
(
とが
)
ム。シカモ九万
傲然
(
ごうぜん
)
トシテ顧ズ。誓フニ酔死ヲ以テ本願トナス。奇人トイフベシ。詩モマタ
豪肆
(
ごうし
)
ソノ為人ノ
若
(
ごと
)
シ。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
然るを加藤小西
若
(
ごと
)
き大将なれば血気の勇のみにて、
仕置
(
しおき
)
一様ならず、朝鮮の人民日本の
下知
(
げち
)
法度を信ぜずして、山林へ逃げかくれ、安堵の思なく、朝鮮の三道荒野となって五穀なし。
碧蹄館の戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
石
(
いし
)
皆
(
みな
)
奇状両岸に羅列す、
或
(
あるい
)
は
峙立
(
じりつ
)
して柱の
若
(
ごと
)
く、或は
折裂
(
せつれつ
)
して門の
如
(
ごと
)
く、或は
渇驥
(
かっき
)
の間に飲むが如く、或は
臥牛
(
がぎゅう
)
の道に横たわる如く、
五色
(
ごしき
)
陸離
(
りくり
)
として
相間
(
あいまじ
)
わり、
皴
(
しゅん
)
率
(
おおむ
)
ね大小の
斧劈
(
ふへき
)
を
作
(
な
)
す
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
基督
(
キリスト
)
が心の清き者は神を見るといい、また嬰児の
若
(
ごと
)
くにして天国に入るといったように、かかる時我々の心は最も神に近づいているのである。純粋経験というも単に知覚的意識をさすのでない。
善の研究
(新字新仮名)
/
西田幾多郎
(著)
曹子建の詩に、「南国に佳人あり、容華桃李の
若
(
ごと
)
し」の句がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
怪
(
あや
)
しと見返れば、更に怪し!
芳芬
(
ほうふん
)
鼻を
撲
(
う
)
ちて、
一朶
(
いちだ
)
の
白百合
(
しろゆり
)
大
(
おほい
)
さ
人面
(
じんめん
)
の
若
(
ごと
)
きが、満開の
葩
(
はなびら
)
を垂れて肩に
懸
(
かか
)
れり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
(七五)
巖穴
(
がんけつ
)
の
士
(
し
)
、
(七六)
趨舍
(
すうしや
)
(七七)
時
(
とき
)
有
(
あ
)
り、
此
(
かく
)
の
若
(
ごと
)
きの
類
(
たぐひ
)
、
名
(
な
)
(七八)
湮滅
(
いんめつ
)
して
稱
(
しよう
)
せられず、
悲
(
かな
)
しい
哉
(
かな
)
。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
否孟子は、恒産なくんば因って恒心なしということを言い出す前に、「民の
若
(
ごと
)
きは
則
(
すなわ
)
ち」と付け加えており、なおその前に「恒産なくして恒心ある者は
惟
(
ただ
)
士のみ
能
(
よ
)
くするを
為
(
な
)
す」
貧乏物語
(新字新仮名)
/
河上肇
(著)
孔子、晩にして易を
喜
(
この
)
み、
彖
(
たん
)
、
繋
(
けい
)
、
象
(
しょう
)
、
説卦
(
せっか
)
、
文言
(
ぶんげん
)
を
序
(
つい
)
ず。易を読み、
韋編
(
いへん
)
三たび絶つ。曰く、我に数年を仮し、かくの
若
(
ごと
)
くせば、われ易に於て則ち
彬彬
(
ひんぴん
)
たらん。(『孔子全集』、一九六五)
孔子
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
明道
(
めいどう
)
の言を
罵
(
ののし
)
って、
豈
(
あに
)
道学の君子の
為
(
わざ
)
ならんやと
云
(
い
)
い、明道の
執見
(
しっけん
)
僻説
(
へきせつ
)
、
委巷
(
いこう
)
の曲士の
若
(
ごと
)
し、誠に
咲
(
わら
)
う可き也、と云い、明道何ぞ
乃
(
すなわ
)
ち自ら
苦
(
くるし
)
むこと
此
(
かく
)
の如くなるや、と云い、
伊川
(
いせん
)
の
言
(
げん
)
を評しては
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
彼は
啖
(
くら
)
ふこと
傍
(
かたはら
)
に人無き
若
(
ごと
)
し。満枝の
面
(
おもて
)
は
薄紅
(
うすくれなゐ
)
になほ
酔
(
ゑひ
)
は有りながら、
酔
(
よ
)
へる
体
(
てい
)
も無くて、唯打案じたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
...
吾
(
わ
)
が
子
(
し
)
に
告
(
つ
)
ぐる
所以
(
ゆゑん
)
は
是
(
かく
)
の
若
(
ごと
)
き
而已
(
のみ
)
』と。
孔子
(
こうし
)
去
(
さ
)
つて
弟子
(
ていし
)
に
謂
(
い
)
つて
曰
(
いは
)
く、『
鳥
(
とり
)
は
吾
(
われ
)
其
(
そ
)
の
能
(
よ
)
く
飛
(
と
)
ぶを
知
(
し
)
り、
魚
(
うを
)
は
吾
(
われ
)
其
(
そ
)
の
能
(
よ
)
く
游
(
およ
)
ぐを
知
(
し
)
り、
獸
(
けもの
)
は
吾
(
われ
)
其
(
そ
)
の
能
(
よ
)
く
走
(
はし
)
るを
知
(
し
)
る。 ...
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
才思
繭糸
(
けんし
)
の
若
(
ごと
)
し。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
(四二)
或
(
あるひ
)
は
曰
(
いは
)
く、
(四三)
天道
(
てんだう
)
は
親
(
しん
)
無
(
な
)
く、
常
(
つね
)
に
善人
(
ぜんにん
)
に
與
(
くみ
)
すと。
伯夷
(
はくい
)
・
叔齊
(
しゆくせい
)
の
若
(
ごと
)
きは、
善人
(
ぜんにん
)
と
謂
(
い
)
ふ
可
(
べ
)
き
者
(
もの
)
か
非
(
ひ
)
か。
仁
(
じん
)
を
積
(
つ
)
み
行
(
おこなひ
)
を
潔
(
いさぎよ
)
うし、
此
(
かく
)
の
如
(
ごと
)
くにして
餓死
(
がし
)
せり。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
夫
(
か
)
の
穰苴
(
じやうしよ
)
の
區區
(
くく
)
として
小國
(
せうこく
)
の
爲
(
た
)
めに
師
(
し
)
を
行
(
や
)
るが
若
(
ごと
)
き、
何
(
なん
)
ぞ
司馬
(
しば
)
の
兵法
(
へいはふ
)
の
(三九)
揖讓
(
いふじやう
)
に
及
(
およ
)
ぶに
暇
(
いとま
)
あらんや。
世
(
よ
)
既
(
すで
)
に
司馬
(
しば
)
の
兵法
(
へいはふ
)
多
(
おほ
)
し、
故
(
ゆゑ
)
を
以
(
もつ
)
て
論
(
ろん
)
ぜず、
穰苴
(
じやうしよ
)
の
列傳
(
れつでん
)
を
著
(
あらは
)
す。
国訳史記列伝:04 司馬穰苴列伝第四
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
吾
(
われ
)
之
(
これ
)
を
聞
(
き
)
く、
良賈
(
りやうこ
)
は
(四)
深
(
ふか
)
く
藏
(
ざう
)
して・
虚
(
きよ
)
なるが
若
(
ごと
)
く、
君子
(
くんし
)
は
盛徳
(
せいとく
)
ありて
容貌
(
ようばう
)
愚
(
ぐ
)
なるが
若
(
ごと
)
しと。
子
(
し
)
の
(五)
驕氣
(
けうき
)
と
多欲
(
たよく
)
と
(六)
態色
(
たいしよく
)
と
(七)
淫志
(
いんし
)
とを
去
(
さ
)
れ。
是
(
こ
)
れ
皆
(
みな
)
子
(
し
)
の
身
(
み
)
に
益
(
えき
)
無
(
な
)
し。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
“若”の意味
《名詞》
(わか)若君の略。代名詞的にも用いられる。
(出典:Wiktionary)
若
常用漢字
小6
部首:⾋
8画
“若”を含む語句
若衆
若干
傍若無人
若人
若者
若僧
若子
自若
杜若
若年
若木
若武士
天若日子
蘭若
老若
老若男女
若輩
若々
幸若
若侍
...