“喪家”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうか83.3%
さうか16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
原住民のほかに、喪家そうかいぬもいる、わが家の灯一つを見て、近所の犬が、朝晩台所へクンクン飢えた鼻をならして来る。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
つまり良家の飼犬でなくして、喪家そうかの野良犬であったからです。二つの野良犬が餓えて食を求めに来ました。生きている者は本能的に生存権を要求する。
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
兎角する内に夕方も近づいて來る、その間、私は飢ゑさらばふ喪家さうかの犬のやうに彷徨さまよひ歩いてゐた。畑を横ぎらうとして、ふと前方に會堂の尖塔を見た。私はその方に急いだ。
宗助そうすけ喪家さうかいぬごと室中しつちゆう退しりぞいた。のちれいおとはげしくひゞいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)