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知
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しら
ふりがな文庫
“
知
(
しら
)” の例文
正
(
たゞ
)
して申けるは是名主甚兵衞其外の百姓共
能
(
よく
)
承
(
うけ
)
たまはれ將軍の上意なれば
輕
(
かる
)
からざる事なり
然
(
しか
)
るに當村中一同に申合せ
知
(
しら
)
ぬ/\と
強情
(
がうじやう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
茲まで考え来るときは倉子に
密夫
(
みっぷ
)
あるぞとは
何人
(
なんびと
)
にも
知
(
しら
)
るゝならん、密夫にあらで誰が又倉子が身に我
所天
(
おっと
)
よりも大切ならんや
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
同便
(
どうびん
)
で来た手紙はがきの中に、思いがけない報知が一つあった。二十二日にとめやのきぬやが
面疔
(
めんちょう
)
で死んだ、と云う
知
(
しら
)
せである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
その詩を
知
(
しら
)
なかつた前は決して空想さへ許されなかつた程、珍らしい新しい世界を、艶子は想ふことが出来たのであります。
駒鳥の胸
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
其夜の夢に
逢瀬
(
おうせ
)
平常
(
いつも
)
より嬉しく、胸あり
丈
(
た
)
ケの
口説
(
くぜつ
)
濃
(
こまやか
)
に、恋
知
(
しら
)
ざりし珠運を
煩悩
(
ぼんのう
)
の
深水
(
ふかみ
)
へ導きし
笑窪
(
えくぼ
)
憎しと云えば、
可愛
(
かわゆ
)
がられて喜ぶは浅し
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
泥坊もこわいけれども、毒殺はまた一層こわいではございませんか、あまり奇妙なことゆえ御
知
(
しら
)
せ申すというてよこした
蓮月焼
(新字新仮名)
/
服部之総
(著)
どうぞ一刻も早く重三の行方の知れるようにお願い申そうと思って、私が娘を連れて大師さまへお参りをし、お
籤
(
みくじ
)
を戴きながら来て、お前に
知
(
しら
)
せる訳なんだよ
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「二郎や、僕もそれと同じい夢を見た。母さんは初め遇うた時に
知
(
しら
)
なかったが、なんでもよく似ている人だと思って、
取縋
(
とりすが
)
って見ると母さんであったのだろう……。」
迷い路
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
人
(
ひと
)
の
不幸
(
ふこう
)
は
生
(
うま
)
れながらに
後家
(
ごけ
)
さまの
親
(
おや
)
を
持
(
も
)
ちて、すがる
乳房
(
ちぶさ
)
の
甘
(
あま
)
へながらも
父
(
ちヽ
)
といふ
味夢
(
あぢゆめ
)
にも
知
(
しら
)
ず、
物
(
もの
)
ごヽろ
知
(
し
)
るにつけて
親
(
おや
)
といへば
二人
(
ふたり
)
ある
他人
(
ひと
)
のさまの
羨
(
うら
)
やましさに
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
修禅寺の鐘は一日に四、五回
撞
(
つ
)
く。時刻をしらせるのではない、寺の
勤行
(
ごんぎょう
)
の
知
(
しら
)
せらしい。ほかの時はわたしも一々記憶していないが、夕方の五時だけは確かにおぼえている。
春の修善寺
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
斯
(
か
)
ういふ
風
(
ふう
)
で一
時間
(
じかん
)
たち二
時間
(
じかん
)
經
(
た
)
つた。
氣
(
き
)
の
毒
(
どく
)
千萬
(
せんばん
)
なのは
親父
(
おやぢ
)
さんで、
退屈
(
たいくつ
)
で/\
堪
(
たま
)
らない。しかしこれも
我兒
(
わがこ
)
ゆゑと
感念
(
かんねん
)
したか
如何
(
どう
)
だか
知
(
しら
)
んが辛棒して
其
(
その
)
まゝ
坐
(
すわ
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
怠惰屋の弟子入り
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
釋尊、八幡のうまれ替りとや申さん。日蓮は凡夫なれば
能
(
よく
)
は
知
(
しら
)
ず。
是
(
これ
)
併
(
しかし
)
、日蓮が
符
(
ふ
)
を
進
(
まゐ
)
らせし
故
(
ゆゑ
)
也
(
なり
)
。さこそ
父母
(
ふぼ
)
も
悦
(
よろこ
)
び
給覽
(
たまふらん
)
。誠に御祝として、餅、酒、
鳥目
(
てうもく
)
一
貫文
(
くわんもん
)
送給候畢
(
おくりたまひさふらひぬ
)
。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
当家
(
こちら
)
のお弟子さんが危篤ゆえ
知
(
しら
)
せると
云
(
いわ
)
れ、妻女は
偖
(
さて
)
はそれ
故
(
ゆえ
)
姿を
現
(
あらわ
)
したかと
一層
(
いっそう
)
不便
(
ふびん
)
に思い、その
使
(
つかい
)
と
倶
(
とも
)
に病院へ車を
飛
(
とば
)
したが
最
(
も
)
う間に
合
(
あわ
)
ず、彼は死んで
横倒
(
よこたわ
)
っていたのである
枯尾花
(新字新仮名)
/
関根黙庵
(著)
黄金丸はややありて、「かかる義理ある中なりとは、今日まで露
知
(
しら
)
ず、
真
(
まこと
)
の
父君
(
ちちぎみ
)
母君と思ひて、
我儘
(
わがまま
)
気儘に
過
(
すご
)
したる、無礼の罪は
幾重
(
いくえ
)
にも、許したまへ」ト、
数度
(
あまたたび
)
養育の恩を謝し。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
そうとは
知
(
しら
)
ぬ小歌はふいと立て廊下へ出たが、その時広間からも
芸妓
(
げいしゃ
)
が出て来て、一人かえと云たのは明かに聞えたが、えと
振返
(
ふりかえ
)
った小歌が眉を寄たのは障子が隔てゝ見えなかった。
油地獄
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
物のわけをも
知
(
しら
)
ぬ者ども、
小肘
(
こひぢ
)
つかんで
引立
(
ひつたて
)
、車一両に二三人づゝ引のせ奉るさへに、若君姫君の御事さま、
扨
(
さて
)
も/\と
云
(
いは
)
ぬ者なく、其身の事は不
レ
及
レ
申、見物の貴賤も
噇
(
どつ
)
と
鳴
(
なき
)
出
聞書抄:第二盲目物語
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
神
(
しん
)
動き気躍るは至当の理なり、然れども景勝の地に
僅
(
わづか
)
に造化が包裡する粋美の一端なる事を
知
(
しら
)
ば、景勝其自身に対する観念は甚だ
大
(
おほい
)
ならずして、景勝を通じ風光を貫いて造化の秘蔵に進み
松島に於て芭蕉翁を読む
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
かくて事の
漸
(
ようや
)
く進むや
外国奉行
(
がいこくぶぎょう
)
等は
近海巡視
(
きんかいじゅんし
)
など称し幕府の小軍艦に
乗
(
じょう
)
じて
頻々
(
ひんぴん
)
公使の
許
(
もと
)
に
往復
(
おうふく
)
し、他の外国人の
知
(
しら
)
ぬ間に
約束
(
やくそく
)
成立
(
せいりつ
)
して
発表
(
はっぴょう
)
したるは、すなわち
横須賀造船所
(
よこすかぞうせんじょ
)
の設立にして
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
しかれどもこの快楽を得る能わずとて落胆失望に沈むは汝のいまだ事業に優る快楽あるを
知
(
しら
)
ざればなり、基督教は他の宗教に勝りて事業を奨励するといえども基督教の目的は事業にあらざるなり
基督信徒のなぐさめ
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
潤すに止まらず人をして
知
(
しら
)
ず/\の間に
善
(
よき
)
に導き逢ふ所觸るゝところ皆な徳に
潤
(
うるほ
)
はざるなし學問もまた斯の如し
今日
(
こんにち
)
一事を知り
明日
(
みやうにち
)
また一事を知る集りて大知識大學者とはなるなり現に今ま此の水を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
が、
开
(
そ
)
んな女が果してあったかドウかは
知
(
しら
)
ない。
二葉亭余談
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
踏みたるは釈迦とは
知
(
しら
)
ず蟻の死よ
鶴彬全川柳
(新字旧仮名)
/
鶴彬
(著)
願ひ候といふに常樂院は兩人の
言葉
(
ことば
)
を聞て
打笑乍
(
うちゑみなが
)
ら申けるは成程
仔細
(
しさい
)
を
知
(
しら
)
ねば
驚
(
おどろ
)
くも無理ならず
然
(
され
)
ども
御表札
(
ごへうさつ
)
と
御紋付
(
ごもんつき
)
の幕を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
附けると云う
取附
(
とっつき
)
だけは
知
(
しら
)
せて呉れねば僕だッて困るじゃ無いか(谷)其取附と云うのが銘々の腹に有る事で君の
能
(
よ
)
く云う機密とやらだ互いに深く隠して
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
仕方なしに重三郎を佐賀町河岸へ置いたなりに
宅
(
うち
)
へ
知
(
しら
)
せに来たと云うから、政七も驚いて駈けて往くと、其処に重三郎は居なくって、怪しい侍が頭巾を冠って刀を抜いて立って居たから
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
吾
(
われ
)
当世の道理は
知
(
しら
)
ねど
此様
(
このよう
)
な気に入らぬ金受取る事
大嫌
(
だいきらい
)
なり、珠運様への百両は
慥
(
たしか
)
に返したれど
其人
(
そのひと
)
に礼もせぬ子爵から
此
(
この
)
親爺
(
おやじ
)
が
大枚
(
たいまい
)
の礼
貰
(
もらう
)
は
煎豆
(
いりまめ
)
をまばらの歯で
喰
(
く
)
えと云わるゝより有難迷惑
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「柔道を教へてやるんだよ。女だつて柔道を
知
(
しら
)
なければ駄目だぞ。」
眠い一日
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
これ
限
(
ぎ
)
りの話だよ、
誰
(
たれ
)
にも
知
(
しら
)
してはなりませんよ。私が
未
(
ま
)
だ若い時分、お里の
父上
(
おとうさま
)
に
縁
(
えんづ
)
かない前に
或
(
ある
)
男に言い寄られて
執着
(
しゅうねく
)
追い
廻
(
まわ
)
されたのだよ。けれども私は
如何
(
どう
)
しても其男の心に従わなかったの。
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
貯へは
實
(
げ
)
に色も香も
最
(
いと
)
深
(
ふか
)
き山吹色とぞ
知
(
しら
)
れたり娘は
初
(
はじめ
)
て
見
(
み
)
たる金今日まで
明
(
あか
)
しも
爲
(
なし
)
給はで貯へ置て下さるも此身の上を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
併
(
しか
)
し己の方は若しも証拠
隠匿
(
いんとく
)
の罪に落ては成らぬと一本残して置たのに
彼奴
(
きゃつ
)
其一本を取れば後に残りが無いから
取
(
とり
)
も直さず犯罪の証拠を隠したに当る夫を
知
(
しら
)
ないでヘンなにを
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
若し君ならば一本の髪の毛を何うして証拠にする天きり証拠にする
術
(
すべ
)
さえ知らぬ癖に(大)
知
(
しら
)
なくても先へ取れば後で君に問うのサ何うすれば証拠に成るだろうと、エー君
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
見て是こそは大事の客と思い益々世辞沢山に持掛けながら
知
(
しら
)
ず
識
(
しら
)
ず目科の巧みなる言葉に載せられ藻西夫婦の平生の行いに付き己れの知れる事柄だけは惜気も無く話したり
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
殊に又美人の操ほど
当
(
あて
)
に成らぬ者は無く厳重なる貴族社会に於てすらも幾百人の目を
偸
(
ぬす
)
みて不義の快楽に
耽
(
ふけ
)
りながら生涯人に
知
(
しら
)
れずして操堅固と
褒
(
ほめ
)
らるゝ貴婦人も少なからず
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
知
常用漢字
小2
部首:⽮
8画
“知”を含む語句
承知
知人
知己
不知
報知
知合
知悉
下知
知行
見知
知音
御承知
行方知
情知
知識
見知越
御存知
窺知
知慧
知恩院
...