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橄欖
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かんらん
ふりがな文庫
“
橄欖
(
かんらん
)” の例文
貝殻の代りに
橄欖
(
かんらん
)
の葉即ちペタラ(Petala)を用いたので、その名もペタリズムス(Petalismus)といったとか。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
大きな
椰子
(
やし
)
や、
橄欖
(
かんらん
)
や、ゴムの樹の植木鉢の間に、長椅子だのマットだの、クッションだの毛皮だのが
大浪
(
おおなみ
)
のように重なり合っている間を
人間腸詰
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
彼は、精を窮め、微に入り、面に睟れ、背に盎き
白鹿洞
(
はくろくどう
)
の先生に非ず。彼は、宇宙を呑み、幽明を窮むる
橄欖
(
かんらん
)
林の
夫子
(
ふうし
)
に非ず。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
殊にナブルスの谷は、清泉
処々
(
しよ/\
)
に湧きて、
橄欖
(
かんらん
)
、
無花果
(
いちじゆく
)
、
杏
(
あんず
)
、桑、林檎、葡萄、各種野菜など青々と茂り、小川の末には
蛙
(
かはづ
)
の音さへ聞こえぬ。
馬上三日の記:エルサレムよりナザレへ
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
庭の
橄欖
(
かんらん
)
や
月桂
(
げっけい
)
は、ひっそりと夕闇に聳えていた。ただその沈黙が
擾
(
みだ
)
されるのは、寺の
鳩
(
はと
)
が軒へ帰るらしい、
中空
(
なかぞら
)
の
羽音
(
はおと
)
よりほかはなかった。
神神の微笑
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
無限の残忍なる風に
橄欖
(
かんらん
)
の木立ちの震える頃、星をちりばめた大空のうちに、影をしたたらせ暗黒にあふれてる恐るべき
杯
(
さかずき
)
が前に現われた時
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
楊、
橄欖
(
かんらん
)
の林であった。イエスはその中へ入って行った。そこへは月光は射さなかった。禁慾行者の禅定のような、沈黙ばかりが巣食っていた。
銀三十枚
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それも、そのはずで、
南
(
みなみ
)
からくるのは、
橄欖
(
かんらん
)
の
林
(
はやし
)
や、
香
(
かお
)
りの
高
(
たか
)
い、いくつかの
花園
(
はなぞの
)
をくぐったり、
渡
(
わた
)
ったりしてきます。
大きなかしの木
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
段丘に
橄欖
(
かんらん
)
の林、赤い屋根、白い砂ばかりの川。右のメッシナの横にエトナ火山が見える筈だのに雲の中に隠れている。
欧洲紀行
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
朱泥をなすり付けたような赤赭色の岩塊は、少しも滑る憂がないので非常に歩きよい。
斯様
(
かよう
)
な色の岩は今迄見たことがない、
橄欖
(
かんらん
)
岩であるという。
利根川水源地の山々
(新字新仮名)
/
木暮理太郎
(著)
「昔しさる
好事家
(
こうずか
)
がヴィーナスの銅像を掘り出して、
吾
(
わ
)
が庭の
眺
(
なが
)
めにと
橄欖
(
かんらん
)
の
香
(
か
)
の濃く吹くあたりに
据
(
す
)
えたそうです」
野分
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
遥か
橄欖
(
かんらん
)
と糸杉の森の彼方では、侍女のオルフィスやピエラたちが、
蕃紅花
(
サフラン
)
の花を摘んでは銀皿に盛って、この紫のインキを
搾
(
しぼ
)
っていてくれるのです。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
そして青い
橄欖
(
かんらん
)
の森が、見えない天の川の
向
(
む
)
こうにさめざめと光りながらだんだんうしろの方へ行ってしまい、そこから
流
(
なが
)
れて来るあやしい
楽器
(
がっき
)
の音も
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
パレスチナにおいても、
橄欖
(
かんらん
)
の如きはかくしてこれを老衰より少壮によび戻し得るのである。樹には復活あり人には復活なし、これヨブの
悲歎
(
なげき
)
であった。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
これは普通火山で見受ける、
赫
(
あか
)
く焦げた熔岩とは思えないので、道者連は真石と称えているが、平林理学士に従えば、
橄欖
(
かんらん
)
輝石富士岩に属しているそうだ。
高山の雪
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
水色の壁に立てけけた真白な石膏細工の上にパレットが懸って布細工の
橄欖
(
かんらん
)
の葉が挿してある。隅の方で小僧が二人掛け合いで真似事の英語を
饒舌
(
しゃべ
)
っている。
まじょりか皿
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
その右に竪琴と
橄欖
(
かんらん
)
の葉で飾られたI・S・Rという三つの赤い頭文字があり、左に、C・G・T・Uと四つの頭文字が同じ竪琴とローレルに飾られてある。
道標
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
華大媽もまた眼のふちを黒くしていたが、この時にこにこして茶碗と茶の葉を持って来て、茶碗の中に
橄欖
(
かんらん
)
の実を撮み込んだ。老栓はすぐにその中に湯をさした。
薬
(新字新仮名)
/
魯迅
(著)
この主張はいかなる観念を伝えるか? もし穀物や
橄欖
(
かんらん
)
や葡萄酒や羊毛が英国よりもスペインにおいてより低廉な価格にあるならば、それらの貨物で測定すれば
経済学及び課税の諸原理
(新字新仮名)
/
デイヴィッド・リカード
(著)
ヂオゲンは
勿論
(
もちろん
)
書齋
(
しよさい
)
だとか、
暖
(
あたゝか
)
い
住居
(
すまゐ
)
だとかには
頓着
(
とんぢやく
)
しませんでした。
是
(
これ
)
は
彼
(
か
)
の
地
(
ち
)
が
暖
(
あたゝか
)
いからです。
樽
(
たる
)
の
中
(
うち
)
に
寐轉
(
ねころが
)
つて
蜜柑
(
みかん
)
や、
橄欖
(
かんらん
)
を
食
(
た
)
べてゐれば
其
(
そ
)
れで
過
(
すご
)
される。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
アメリカの曠野に立つ
樫
(
かし
)
フランスの街道に並ぶ
白楊樹
(
はくようじゅ
)
地中海の岸辺に見られる
橄欖
(
かんらん
)
の樹が、それぞれの姿によってそれぞれの国土に特種の風景美を与えているように
霊廟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
洋燈
(
らんぷ
)
の
光
(
ひかり
)
は
煌々
(
くわう/\
)
と
輝
(
かゞや
)
いて、
何時
(
いつ
)
の
間
(
ま
)
にか、
武骨
(
ぶこつ
)
なる
水兵等
(
すいへいら
)
が、
優
(
やさ
)
しい
心
(
こゝろ
)
で
飾立
(
かざりた
)
てた
挿花
(
さしばな
)
や、
壁間
(
かべ
)
に『
歡迎
(
ウエルカム
)
』と
巧妙
(
たくみ
)
に
作
(
つく
)
られた
橄欖
(
かんらん
)
の
緑
(
みどり
)
の
葉
(
は
)
などを、
美
(
うつ
)
くしく
照
(
てら
)
して
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
赤煉瓦の古ぼけた教室の近くにある一株の
橄欖
(
かんらん
)
が、小さい真っ赤な実を結んでいる頃であった。
青木の出京
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
橄欖
(
かんらん
)
という
果
(
こ
)
の実、木の皮をしぼって作ったという、
香
(
にお
)
いのよい、味のいい、すばらしい油——富みたるものは、それを
皮膚
(
はだ
)
のくすりとして塗りもすれば、料理にも使って
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
めざましい
焔色
(
ほのおいろ
)
に塗り立てたモンテ・カルロ行きの乗合自動車は、
橄欖
(
かんらん
)
の林と
竜舌蘭
(
りゅうぜつらん
)
と別荘を浮彫りにしてフエラの岬を右に見て、パガナグリア山の
裾
(
すそ
)
に
纒繞
(
てんじょう
)
する
九折
(
つづらおり
)
の道を
ノンシャラン道中記:04 南風吹かば ――モンテ・カルロの巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
夕方、庄亮の主宰する
橄欖
(
かんらん
)
社の小樽支部の人たちや、此処で出している『原始林』の同人たちが五、六人で迎えに来る。私の仕事はそこでひとまず明日の出帆前のことにする。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
こは畫工のえうつさぬところなるべく、また敢て寫さぬものなるべし。あめ色の地に、
橄欖
(
かんらん
)
(オリワ)の如く緑なる色の雲あるをば、樂土の
苑囿
(
ゑんいう
)
に湧き出でたる山かと疑ひぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
默想に心を
足
(
たら
)
はしつゝ、
橄欖
(
かんらん
)
の
液
(
しる
)
の
食物
(
くひもの
)
のみにて、輕く暑さ寒さを過せり 一一五—一一七
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
何という真正直なろうま人の努力!——なんかと感心してる僕の視線を、ほるとがる荒野の石塀とコルクの樹とゆうかりと
橄欖
(
かんらん
)
と禿山と羊飼いとその羊のむれが、瞬間に捉えて離した。
踊る地平線:08 しっぷ・あほうい!
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
橄欖
(
かんらん
)
の
翠
(
みど
)
りしたたるオリムピアがすでに
昔
(
むかし
)
に過ぎ去ってしまった
証拠
(
しょうこ
)
には、みんなの面に、身体に、帰ってからの
遊蕩
(
ゆうとう
)
、不節制のあとが歴々と刻まれ、
曇
(
くも
)
り空、どんより
濁
(
にご
)
った
隅田川
(
すみだがわ
)
を
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
「有りましたよ。いや。仲々沢山に有りましたよ。——先ず、多量の
玻璃
(
はり
)
質に包まれて、アルカリ長石、
雲母
(
うんぼ
)
角閃石、輝石等々の微片、それから極めて少量の石英と、
橄欖
(
かんらん
)
岩に準長石——」
気狂い機関車
(新字新仮名)
/
大阪圭吉
(著)
菫
(
すみれ
)
——おや、あたしたちはみんな
橄欖
(
かんらん
)
章を
貰
(
もら
)
ってるのね。
博物誌
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
二もとの
橄欖
(
かんらん
)
しげる
琅玕
(
らうかん
)
の亭の四方を船かよひけり
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
二十八葉
橄欖
(
かんらん
)
冠で包んである不思議な図案だった。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
ユダ
橄欖
(
かんらん
)
の林を歩める時、悪魔彼に云ひけるは、「イエスを祭司の
長
(
をさ
)
たちに
売
(
わた
)
せ。
然
(
さ
)
すれば三十枚の
銀子
(
ぎんす
)
を得べし。」
LOS CAPRICHOS
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
女が
橄欖
(
かんらん
)
の
樹
(
き
)
の下に
据
(
す
)
えてある大理石の長椅子に腰をかけた時に、男は椅子の横手に立って、上から女を
見下
(
みおろ
)
した。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
こんな
橄欖
(
かんらん
)
の園を建設し終せたことに、どんなにおどろくでしょう、自分たちが、人間に創られたものであったという身の程を、どんなに
犇
(
ひし
)
と感じたことでしょう。
獄中への手紙:12 一九四五年(昭和二十年)
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
ジオゲンは
勿論
(
もちろん
)
書斎
(
しょさい
)
だとか、
暖
(
あたたか
)
い
住居
(
すまい
)
だとかには
頓着
(
とんじゃく
)
しませんでした。これは
彼
(
か
)
の
地
(
ち
)
が
暖
(
あたたか
)
いからです。
樽
(
たる
)
の
中
(
うち
)
に
寐転
(
ねころが
)
って
蜜柑
(
みかん
)
や、
橄欖
(
かんらん
)
を
食
(
た
)
べていればそれで
過
(
すご
)
される。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
右手一面に
橄欖
(
かんらん
)
の林に取り
繞
(
かこ
)
まれた墓地の場面なのでありますが、この辺まで読み進んでまいりました時には、もはや、羅馬という観念は疑いを
挿
(
さしはさ
)
む余地もないまでに
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
其
(
その
)
丘
(
をか
)
の
中腹
(
ちうふく
)
にて、
櫻木大佐等
(
さくらぎたいさら
)
が
手巾
(
ハンカチーフ
)
を
振
(
ふ
)
り、
帽子
(
ぼうし
)
を
動
(
うご
)
かして
居
(
を
)
る
姿
(
すがた
)
も、
頓
(
やが
)
て
椰子
(
やし
)
や
橄欖
(
かんらん
)
の
葉
(
は
)
がくれに
見
(
み
)
えずなると、それから
鐵車
(
てつしや
)
は
全速力
(
ぜんそくりよく
)
に、
野
(
の
)
と
云
(
い
)
はず
山
(
やま
)
と
云
(
い
)
はず
突進
(
つきすゝ
)
む
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
椰子
(
やし
)
、
橄欖
(
かんらん
)
、パプラ、バナナ、いちじくなどの珍らしい木々、
獅子
(
しし
)
だの虎だの
麒麟
(
きりん
)
だのの、見事な動物も住んでおります。妾の領地でございます。経営の手を待っております。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
まだ角も生えねえ
柔弱
(
やわ
)
な奴でしたが、親の恨みは通うものか、朝は早くから野山羊と角押しする、郵便配達を追いかけるワ、
橄欖
(
かんらん
)
畑を蹴散らすワ、一心に修業に心を打ち込む有様というものは
ノンシャラン道中記:06 乱視の奈翁 ――アルル牛角力の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
そして青い
橄欖
(
かんらん
)
の森が見えない天の川の向うにさめざめと光りながらだんだんうしろの方へ行ってしまいそこから流れて来るあやしい楽器の音ももう汽車のひびきや風の音にすり
耗
(
へ
)
らされてずうっとかすかになりました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ゲツセマネの
橄欖
(
かんらん
)
はゴルゴタの十字架よりも悲壮である。クリストは死力を揮ひながら、そこに彼自身とも、——彼自身の中の聖霊とも戦はうとした。
西方の人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
『
島
(
しま
)
がツ。』と
私
(
わたくし
)
も
蹴鞠
(
けまり
)
のやうに
跳起
(
はねお
)
きて
見
(
み
)
ると、
此時
(
このとき
)
天
(
てん
)
全
(
まつた
)
く
明
(
あ
)
けて、
朝霧
(
あさぎり
)
霽
(
は
)
れたる
海
(
うみ
)
の
面
(
おも
)
、
吾
(
わ
)
が
端艇
(
たんてい
)
を
去
(
さ
)
る
事
(
こと
)
三海里
(
さんかいり
)
ばかりの、
南方
(
なんぽう
)
に
當
(
あた
)
つて、
椰子
(
やし
)
、
橄欖
(
かんらん
)
の
葉
(
は
)
は
青〻
(
あほ/\
)
と
茂
(
しげ
)
つて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
陽気な、疲れることなどをまるで知らないニムフの踊りの輪から、ようようぬけた彼は、涼しさを求めて、ズーッと
橄欖
(
かんらん
)
の茂り合った丘を下り、野を越えて、一つの
谿間
(
たにま
)
に入りました。
地は饒なり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
しかも眼を挙げて一歩窓外を眺むれば、そこには真昼の陽光が
燦々
(
さんさん
)
と降り
濺
(
そそ
)
いで彼方の昼なお暗き鬱蒼たる糸杉や、
橄欖
(
かんらん
)
の森を背景に、一面の繚乱眼も
眩
(
くら
)
まんばかり
絢
(
あや
)
な花園であった。
ウニデス潮流の彼方
(新字新仮名)
/
橘外男
(著)
ニサン十三夜の朧月は、
棕樹
(
そうじゅ
)
、
橄欖
(
かんらん
)
、
無花果
(
いちじく
)
の木々を、銀鼠色に燻らせていた。
銀三十枚
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
丘には
橄欖
(
かんらん
)
が深緑りの葉を暖かき日に洗われて、その葉裏には
百
(
もも
)
千鳥
(
ちどり
)
をかくす。
幻影の盾
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
すると、その翌日の日没後、つかつかと部屋に入って来た四人のコルシカ人、驚きあわてる二人の腕を左右からとり、部落まで引きずっていって乏しい
橄欖
(
かんらん
)
畑のそばの一軒の山小屋の中へ押し入れた。
ノンシャラン道中記:05 タラノ音頭 ――コルシカ島の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
“橄欖”の意味
《名詞》
橄欖 (かんらん)
ムクロジ目カンラン科に属する常緑樹。学名:Canarium album。果実は食用となり、種子から油を取る。
(出典:Wiktionary)
橄
漢検1級
部首:⽊
16画
欖
漢検1級
部首:⽊
25画
“橄欖”で始まる語句
橄欖樹
橄欖色
橄欖山
橄欖岩
橄欖島
橄欖林
橄欖冠
橄欖寺
橄欖天鵞絨