“蹴鞠”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けまり89.2%
しゅうきく10.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まあるい蹴鞠けまりの音を、彼方の空へ反響させる広場が、心持の悪くないほどの薄さで周囲の空気を濁らせながら、その一端を見せている。
地は饒なり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
太政大臣は私の相手で勝負をよく争われたものだが、蹴鞠けまりの技術だけはとうてい自分が敵することのできぬ巧さがおありになった。
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
蹴鞠しゅうきくは、それがしも、好む道でございますが、よそながらでも、御所のおん鞠場の景を、拝見できぬものでしょうか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奕棋えきき、営造、音律、何にもにも通暁して、茶も此人から蔡嚢さいじょうへかけて進歩したのであり、蹴鞠しゅうきくにまで通じていたか、其詩が温公詩話と詩話総亀とに見えている。
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)