“けまり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蹴鞠78.6%
蹴毬7.1%
毛毬7.1%
毛鞠2.4%
蹴毱2.4%
蹴球2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
太政大臣は私の相手で勝負をよく争われたものだが、蹴鞠けまりの技術だけはとうてい自分が敵することのできぬ巧さがおありになった。
源氏物語:34 若菜(上) (新字新仮名) / 紫式部(著)
煙草たばこの煙りを口へ吸って、それを口から吐き出して、やなぎ蹴毬けまりとか、仮名かな文字とか、輪廓だけの龍虎りゅうことかそういうものを空へかいて、見物へ見せる芸なのである。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
金銀の瓔珞ようらく、七宝の胸かい、けしの花のような軽い輿。輿を乗せた小さい白象は虹でかがられた毛毬けまりのように輝いて居た。輿は象の歩るくびにうつらうつらと揺れた。
百喩経 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
染めたのは灰色な自分の頭ではなくて、白い毛鞠けまりのやうな皇后の愛犬だつた。犬は黒い雫をぽたぽたらしながら、皇后の居間に飛び込んで往つた。皇后はびつくりして悲鳴をあげた。
半弓、吹矢、笛太鼓、蹴毱けまり酒瓢さけふくべなどを持ちかざし、おそろしく派手に飾った化粧馬の鞍上あんじょうには、例の兼軍奉行の義弟、殷直閣いんちょっかくがニタニタと乗っていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蹴球けまりだの双六だのというようなものは、どうやらお前には向かないそうな」
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)