“殷直閣”の読み方と例文
読み方割合
いんちょっかく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半弓、吹矢、笛太鼓、蹴毱けまり酒瓢さけふくべなどを持ちかざし、おそろしく派手に飾った化粧馬の鞍上あんじょうには、例の兼軍奉行の義弟、殷直閣いんちょっかくがニタニタと乗っていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、それを追ッかけ追ッかけ続いて二丁斧を振りかざしながら躍り出して来た黒面こくめん阿修羅あしゅらがある。——あッと、これには殷直閣いんちょっかくも仰天して急に、馬首を向けかえた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
例の黒旋風こくせんぷう李逵りきである。——李逵りきなどは無用な相棒、ヘマは仕出来しでかしても、ろくなしにはならぬと退けられたのだが——事件ことの起りは自分が殷直閣いんちょっかくを殺したことにある。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)