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がくせい
學生も
平日よりは
數が
不足であつた。
不審な
事には、
自分より
三四つ
日前に
歸つてゐるべき
筈の
安井の
顏さへ
何處にも
見えなかつた。
上京して、はじめの
歸省で、それが
病氣のためであつた。
其頃、
學生の
肺病は
娘に
持てた。
書生の
脚氣は
年増にも
向かない。
加之妙にねち/\した
小意地の惡い點があツて、
些と
傲慢な點もあらうといふものだから、
何時も空を向いて歩いてゐる
學生等には嫌はれる筈だ。
斯樣にすれば
自分の
發明心を
養成し、
事物に
向つて
注意力を
熾んにするやうになりませう。
即ち
學生の
自營心を
養ひ
獨立心を
養ふ
所以でありませう。
然し
其頃はもうさういふ
事で
他人を
批難するのは
馬鹿々々しいといふ
意見を
持つてゐる
學生の
方が
多かつた。
國曾議員の
椅子にならべて
生涯の
希望の
一つに
數へいるゝ
學生もありけり
その
學生の
頃から、
閣下は
學問も
腹も
出來て
居て、
私のやうに
卑怯でないから、
泳ぎに
達しては
居ないけれども、
北海の
荒浪の
百噸以下を
恐れない。
或る一
學生は
横濱まで
行きましたが、
晩に
成つても
歸りませんから、
心配して
電報もて
其の
消息を
問ひ
合せました。
已を
得ず
外へ
出た。さうして
友達の
宅をぐる/\
回つて
歩いた。
友達も
始のうちは、
平生の
小六に
對する
樣に、
若い
學生のしたがる
面白い
話を
幾何でもした。
おなじむきに
連立つた
學生の
方が、
大方居まはりで
見知越であつたらう。
言ふより
早く
引擔いで
下すつた。
それでも
學生の
中の
何人かは
矢張り
筆跡が
證據になつて
退學處分を
受けたんださうだが。
私の
考では
今日學生に
物を
教ゆるにしても、一
度教へて
忘れた
處があれば、
再度教へる、
又忘れた
所があれば
又教へるといふやうな
教授法では
中々其の
成効が
覺束ないと
思ひます。
根を
拔いてストンと
貴女、
靴の
裏を
飜して
遁げた、
遁げると
成ると
疾い
事!……
卷狩へ
出る
猪ですな、
踏留まつた
學生を
突退けて、
眞暗三寶に
眞先へ
素飛びました。
A フーン、そいつア
面白い
話だね。
學生としては
少し
不穩な
行動かも
知れないが、
多數の
葉書を
受取る
人の
心理を
研究するには
好い
材料だね。
君は
實際、
葉書研究の
專門家だよ。
その
頃階下に
居た
學生さんが、みし/\と
二階へ
來ると、
寢床だつた
私の
枕もとで
大息をついて
其處で、
暑中休暇の
學生たちは、むしろ
飛騨越で
松本へ
嶮を
冒したり、
白山を
裏づたひに、
夜叉ヶ
池の
奧を
美濃路へ
渡つたり、
中には
佐々成政のさら/\
越を
尋ねた
偉いのさへある。