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汝
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われ
ふりがな文庫
“
汝
(
われ
)” の例文
「おつぎみんなでも
嘗
(
な
)
めさせろ、さうして
汝
(
われ
)
も
嘗
(
な
)
めつちめえ、おとつゝあ
稼
(
かせ
)
えで
來
(
き
)
たから
汝等
(
わつら
)
も
此
(
こ
)
れからよかんべえ」
卯平
(
うへい
)
はいつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
圓次どんが見兼て引いてくれたら青が歩くから、
己
(
おれ
)
馬を引いてやんべいから、
汝
(
われ
)
荷担いで
帰
(
けえ
)
れと云って、圓次どんは先へ
帰
(
けえ
)
りやしたよ
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「こんな所で、立話はできぬ。……だが、七内殿も意地悪な。何のためかも知らず、うろついていたりしたら、
汝
(
われ
)
の
生命
(
いのち
)
も危ない」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そうれまんだ
肝
(
きも
)
べ焼けるか。こう
可愛
(
めんこ
)
がられても肝べ焼けるか。
可愛
(
めんこ
)
い
獣物
(
けだもの
)
ぞい
汝
(
われ
)
は。見ずに。
今
(
いんま
)
にな
俺
(
お
)
ら汝に絹の衣装べ着せてこすぞ。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「ぬかしてよ。
汝
(
われ
)
や汝で、何ぜ俺とこを母屋やなんてたれるのや。どこで聞いて来た。
他家
(
ひと
)
んとこへ来るなら来るで、ちゃんとして来い。」
南北
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
▼ もっと見る
勤
(
つと
)
め
居
(
をり
)
ますと
云
(
いへ
)
ば越前守殿夫れは知れたこと又
汝
(
われ
)
は文右衞門が宅へ
何時
(
いつ
)
行
(
ゆき
)
たるやと尋ねらるゝに久兵衞私しは文右衞門が
拔身
(
ぬきみ
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「まあ、いい。
手前
(
てめえ
)
の口を出すことじゃねえのだ。
汝
(
われ
)
あただ、言われたとおり、こっそりこの裏ぐちから
忍
(
しの
)
び出てナ、自身番へ駈けつけて——」
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
おまけに
奈良茂
(
ならも
)
がその
後
(
あと
)
から、「かうなると
汝
(
われ
)
と
己
(
おれ
)
とは
仇
(
かたき
)
同志や。今が今でも命のやりとりしてこまそ」つて、笑つたと云ふんだから
機会
(
きつかけ
)
が悪い。
南瓜
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「まあだ解らんけえ。おいアノヨの吉公。チョットここへ来て呼んでやらんけえ。
汝
(
われ
)
が
家
(
うち
)
だぞオオオ……イヨオオオイ……イイ……という風にナ……」
斜坑
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
汝
(
われ
)
は、いつかこの
町
(
まち
)
へきた
乞食
(
こじき
)
の
子供
(
こども
)
じゃないか、
太
(
ふと
)
いやつだ。どこからそんな
品物
(
しなもの
)
を
盗
(
ぬす
)
んできた。さあ
白状
(
はくじょう
)
してしまえ。みなその
品物
(
しなもの
)
をここへおいてゆけ。
黒い旗物語
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
汝
(
わり
)
ゃ、天王寺境内に太鼓たたいていて、ちょこんと猿
負背
(
おんぶ
)
で、小屋へ帰りがけに、太夫どのに餅買うて、
汝
(
われ
)
も食いおった、行帰りから、その娘は
馴染
(
なじみ
)
じゃげな。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「手白、
汝
(
われ
)
ぁ困りもんのことをしてくれたなあ、いまにお
父
(
とっ
)
さんが帰って
来
(
こ
)
らば、どんないによまアれる(叱られる)か知れんから、さアちゃっと山へ逃げろ」
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
もっとも、二三人は、一緒に行って貰いてえとも思うのだが、今日が日まで、同じ辛苦をしたお前達みんなの中から、
汝
(
われ
)
は行け汝は来るなと云う区別は付けたくねえのだ。
入れ札
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
「
汝
(
われ
)
、いいようにすべし。
汝
(
われ
)
仕でかしたこたア、
汝
(
われ
)
の手で仕末すべし。だが金アびた一文でも出すことはなんねえから——間抜けた
面
(
つら
)
アいつまでもつん出していたとてラチはあくめえぞ。」
鰊漁場
(新字新仮名)
/
島木健作
(著)
「また寝そべつたか、困るだなア、
汝
(
われ
)
、余り
劇
(
ひど
)
く
虐使
(
こきつか
)
ふでねえか」
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
「まあ待ってくれ、富士甚内!
汝
(
われ
)
アおれを殺す気だな!」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
蚕豆が
汝
(
われ
)
か、さういふ俺ちが蚕豆か
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「うう、
汝
(
われ
)
の知ったことかい」
地上:地に潜むもの
(新字新仮名)
/
島田清次郎
(著)
そこで
汝
(
われ
)
あみごもつたんだ
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
含
(
ふく
)
む
姿
(
すがた
)
に
高下
(
かうげ
)
なく
心
(
こゝろ
)
に
隔
(
へだ
)
てなく
墻
(
かき
)
にせめぐ
同胞
(
はらから
)
はづかしきまで
思
(
おも
)
へば
思
(
おも
)
はるゝ
水
(
みづ
)
と
魚
(
うを
)
の
君
(
きみ
)
さま
無
(
な
)
くは
我
(
わ
)
れ
何
(
なん
)
とせんイヤ
汝
(
われ
)
こそは
大事
(
だいじ
)
なれと
頼
(
たの
)
みにしつ
頼
(
たの
)
まれつ
松
(
まつ
)
の
梢
(
こずゑ
)
の
藤
(
ふぢ
)
の
花房
(
はなぶさ
)
かゝる
主從
(
しゆうじう
)
の
中
(
なか
)
またと
有
(
あ
)
りや
梨本
(
なしもと
)
何某
(
なにがし
)
といふ
富家
(
ふうか
)
の
娘
(
むすめ
)
に
優子
(
いうこ
)
と
呼
(
よ
)
ばるゝ
容貌
(
きりやう
)
よし
色白
(
いろじろ
)
の
細
(
ほそ
)
おもてにして
眉
(
まゆ
)
は
※
(
かすみ
)
の
遠山
(
とほやま
)
がた
花
(
はな
)
といはゞと
比喩
(
たとへ
)
を
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
母「アヽ痛い、あゝあのお医者様から貰ったお薬は小さえ手包の中へ入れて置いたが、
彼処
(
あすけ
)
え上げて置いたが、あれ
汝
(
われ
)
持って来たか」
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「どじめ。
寝呆
(
ねぼ
)
けたような返辞をして何処をまごついていたのだ。
汝
(
われ
)
一名が見えぬため、皆で心配していたところじゃねえか」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
何
(
な
)
んでえ
汝
(
われ
)
がまた、
牡馬
(
をんま
)
と
牝馬
(
めんま
)
だけの
血統證
(
けつとうしよう
)
だんべ、そんなもの
何
(
なん
)
に
成
(
な
)
るもんぢやねえ、
俺
(
お
)
れ
知
(
し
)
らねえと
思
(
おも
)
つて、
俺
(
お
)
ら
白河
(
しらかは
)
の
市
(
いち
)
で
聞
(
き
)
いてらあ
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「
汝
(
わり
)
ゃ
乞食
(
ほいと
)
か
盗賊
(
ぬすっと
)
か畜生か。よくも
汝
(
われ
)
が餓鬼どもさ
教唆
(
しか
)
けて
他人
(
ひと
)
の畑こと踏み荒したな。
殴
(
う
)
ちのめしてくれずに。
来
(
こ
)
」
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
つけまわすか知らなかったが、してみると
汝
(
われ
)
も、柳生の埋宝をねらう一人か。細民にほどこしをいたすなどと、口はばったいことを看板に……イヤ、壺を
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
偖又雲助共は再び一所に
集合
(
あつまり
)
己れは
脛
(
すね
)
を拂はれ
汝
(
われ
)
は腰を打れたりと皆々
疵所
(
きずしよ
)
を
摩
(
さす
)
り又は
手拭
(
てぬぐひ
)
など
裂
(
さい
)
て卷くもあり是では渡世が六ヶ敷と
詢言々々
(
つぶやき/\
)
八九人の雲助共怪我を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
一県二三ヶ国を代表して大博覧会へ出品をしようという、
俺
(
おれ
)
の作に向って、
汝
(
われ
)
の銘を入れる法があるか。
退
(
しさ
)
れ、推参な、無礼千万。これ、悪く取れば仕事を盗む、
盗賊
(
どろぼう
)
も同然だぞ。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「知るも知らんもあるものか。
汝
(
われ
)
大きゅうなったやないか。」
南北
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
「なに正気? むうそうか。それじゃ
汝
(
われ
)
アあの獲物を……」
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
汝
(
われ
)
、やかましいそげなもの
吹
(
ふ
)
くなよ。
管笛
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やれ、
汝
(
われ
)
も尻拭け、お
時婆
(
ときばば
)
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
さあこれからは
汝
(
われ
)
の番だ
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
此の色目で男を
悩
(
なやま
)
したかとお村をズタ/\に斬り、
汝
(
われ
)
は此の口で文治郎に悪口を
吐
(
つ
)
いたかと
嬲殺
(
なぶりごろ
)
しにして、其の儘脇差を
投
(
ほう
)
り出し
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
俺
(
お
)
ら
今朝
(
けさ
)
はたべたかねえかんな、
汝
(
われ
)
構
(
かま
)
あねえで
出來
(
でき
)
たらたべた
方
(
はう
)
がえゝぞ」お
品
(
しな
)
はいつた。
又
(
また
)
氷
(
こほ
)
つた
飯
(
めし
)
で
雜炊
(
ざふすゐ
)
が
煮
(
に
)
られた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
汝
(
われ
)
の主人信長は、この蜂須賀村も、領土の内と心得ておるかしらぬが、蜂須賀村はおろか、海東郡のあらましは、小六正勝の手で治まっているのだ。
新書太閤記:03 第三分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
汝
(
われ
)
先ず親方にべなって見べし。ここのがよりも欲にかかるべえに。……芸もねえ
事
(
こん
)
に
可愛
(
めんこ
)
くもねえ
面
(
つら
)
つんだすなてば
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
して來りしぞ尋常に云て仕舞へ
何
(
どう
)
で
汝
(
われ
)
が
命
(
いのち
)
は
無者
(
なきもの
)
だ
幾
(
いく
)
ら隱しても
遁
(
のが
)
れる
譯
(
わけ
)
には
行
(
ゆか
)
ないぞコリヤ町役人油屋五兵衞を呼出すべしと云ければ
畏
(
かしこ
)
まり候と町役人走り行き油屋の
表
(
おもて
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
「やいっ、
汝
(
われ
)
アもう死んでるんだぞ。
手前
(
てめえ
)
の斬られたのを知らなけれア世話アねえや」
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
(もし、御寮人様、)と
熟
(
じっ
)
と顔を見て、(どうしましたら
宜
(
よろ
)
しいのでございましょう、)と
縋
(
すが
)
るようにして言ったか言わぬに、(
猿曳
(
さるひき
)
め、
汝
(
われ
)
ゃ、
婦
(
おんな
)
に、……畜生、)と
喚
(
わめ
)
くが
疾
(
はや
)
いか、
伸掛
(
のしかか
)
って
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「よう云うな!
汝
(
われ
)
や自分の棟の下で飯が食っていけるのは、誰のお蔭やと思うてる。此のしぶったれの伯母が有ってこそやぞ。それも知りさらさんとからに、渋ったれ渋ったれって一寸は人の恩も考えてから云いや!」
南北
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
汝
(
われ
)
がに
只
(
たっ
)
だ一言
臨終
(
いまわ
)
に言い残す事があるから
此処
(
こけ
)
え呼んだんだが、おかめも
此処
(
こけ
)
え
来
(
こ
)
う、多助も
此処
(
こけ
)
え
来
(
こ
)
う、おえいも五八も皆呼んでくれ
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「よし。手下にしてやってもいい。——だが、それは
汝
(
われ
)
が
証
(
あかし
)
を立ててからだぞ。さあ、前に云ったことの
理
(
わけ
)
をいえ」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
汝
(
われ
)
あ何か、湯島妻恋坂上のお旗下、饗庭亮三郎様のお屋敷てえのを知っているか」
つづれ烏羽玉
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
見ろやい、取っても着けねえ処に、銀の鱗さ、ぴかぴかと月に光るちッて、
汝
(
われ
)
がを、(と鯉をじろじろ)ばけものか蛇体と想うて、手を出さずば、うまい酒にもありつけぬ処だったちゅうものだ。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
家は
取毀
(
とりこわ
)
して仕舞ったのだ、すると
己
(
おら
)
ア友達が羽生村に居て、
此方
(
こっち
)
へ来たときに貰っただアが、
汝
(
われ
)
使って見ねえか
宜
(
よ
)
く切れるだが
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「そうじゃ、わしの
旅舎
(
やど
)
はすぐそこの三年坂の下、いつも京都に来ればそこに
定
(
き
)
めてある。
汝
(
われ
)
には、用もないから、何処へなと、帰るなら帰るがええ」
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「何をッ!
汝
(
われ
)
が好きなことなら、人の迷惑になってもかまわねえと言うのかッ」
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
汝
(
われ
)
というものは、
老夫
(
おやじ
)
、大それた、これ、ものも積って程に見ろ。
ピストルの使い方:――(前題――楊弓)
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
永「
此奴
(
こいつ
)
此間
(
こないだ
)
三両貸せてえから貸したが返さぬで、袈裟文庫、
何
(
なん
)
じゃえ、出家の身の上で十両などと、
汝
(
われ
)
が身に何で金が
入
(
い
)
る」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「やい、どいつか、おれの肩をすこし
揉
(
も
)
んでくれ。
蜘蛛六
(
くもろく
)
、
汝
(
われ
)
でもいい。うんと力を入れて……そうだその辺を」
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
汝
漢検準1級
部首:⽔
6画
“汝”を含む語句
汝等
汝達
大汝
汝兄
汝曹
汝命
汝水
汝屋船
汝輩
汝南
爾汝
丁汝昌
汝陽
汝南圃史
汝所堅之美豆能小佩
汝寧
除汝
汝海
諾児汝
汝爾
...