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しんぞう
ふりがな文庫
“
心臓
(
しんぞう
)” の例文
旧字:
心臟
高まる
心臓
(
しんぞう
)
の
鼓動
(
こどう
)
をおさえつけながら、ジェンナーはついに、
搾乳婦
(
さくにゅうふ
)
から取ってきたうみを、ジェームス少年にうえたのであります。
ジェンナー伝
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
「ああ、その
声
(
こえ
)
にきき
覚
(
おぼ
)
えがあります。
忘
(
わす
)
れていた
昔
(
むかし
)
のことがすっかり
見
(
み
)
えるようです。ああ、
私
(
わたし
)
のこの
小
(
ちい
)
さな
心臓
(
しんぞう
)
がふるえる……。」
ふるさとの林の歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
だいいち、じまんではねえが、力はないし、そのうえ、
心臓
(
しんぞう
)
もよわいんです。せいぜい、さっきぐらいのことしかやれねえですよ。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
乃公
(
わし
)
の打診は何処をたゝいても患者の
心臓
(
しんぞう
)
にピーンと響く、と云うのが翁の自慢である。やがて翁は箱の様なものを
抱
(
かか
)
えて来た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
人の
心臓
(
しんぞう
)
であったら出血のために動かなくなってしまうほどたくさん
針
(
はり
)
が布をさし通して、一縫いごとに糸をしめてゆきます——不思議な。
真夏の夢
(新字新仮名)
/
アウグスト・ストリンドベリ
(著)
▼ もっと見る
「正吉や。お母さんは一度
心臓
(
しんぞう
)
病で死にかけたんだけれど、
人工
(
じんこう
)
心臓をつけていただいてこのとおり丈夫になったんですよ」
三十年後の東京
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
道徳、
趣味
(
しゅみ
)
、人生観、——何と名づけても
差支
(
さしつか
)
えない。とにかく教科書や黒板よりも教師自身の
心臓
(
しんぞう
)
に近い何ものかを教えたがるものである。
保吉の手帳から
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
それを知っていたって、王さまにいやあ、その男は
心臓
(
しんぞう
)
からひざこぞうまで、からだの
半分
(
はんぶん
)
が石になっちまうんだからな。
忠義者のヨハネス
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そして空から
瞳
(
ひとみ
)
を高原に
転
(
てん
)
じました。
全
(
まった
)
く
砂
(
すな
)
はもうまっ白に見えていました。
湖
(
みずうみ
)
は
緑青
(
ろくしょう
)
よりももっと古びその青さは私の
心臓
(
しんぞう
)
まで
冷
(
つめ
)
たくしました。
インドラの網
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
こういわれて、人魚のひいさまは、王子の手にくちびるをあてましたが、
心臓
(
しんぞう
)
はいまにもやぶれるかとおもいました。
人魚のひいさま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
と、それからそれへと
話
(
はなし
)
を
続
(
つづ
)
けて
息
(
いき
)
の
継
(
つ
)
ぐ
暇
(
ひま
)
も
無
(
な
)
い、ドクトルは
耳
(
みみ
)
をガンとして、
心臓
(
しんぞう
)
の
鼓動
(
こどう
)
さえ
烈
(
はげ
)
しくなって
来
(
く
)
る。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
いや
静
(
しず
)
かに。——ただ
今
(
いま
)
、
脈
(
みゃく
)
に
力
(
ちから
)
が
出
(
で
)
たようじゃと
申上
(
もうしあ
)
げたが、
実
(
じつ
)
は
他
(
た
)
の
方々
(
かたがた
)
の
手前
(
てまえ
)
をかねたまでのこと。
心臓
(
しんぞう
)
も、
微
(
かす
)
かに
温
(
ぬく
)
みを
保
(
たも
)
っているだけのことじゃ
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
心臓
(
しんぞう
)
の
動悸
(
どうき
)
が息のつまるほどはげしく、自分で自分の身がささえていられないようになった。糟谷は
老獣医
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
わたしの
心臓
(
しんぞう
)
がまたはげしく打ち始めた。わたしはちっとも
老人
(
ろうじん
)
から目をはなすことができなかった。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
かれは、まったく死んだようになって、
心臓
(
しんぞう
)
の
鼓動
(
こどう
)
までも止めるようにしていた。もっとも、そんな時にはかえって心臓はドキドキとはげしく
打
(
う
)
ったことだろうが……。
くまと車掌
(新字新仮名)
/
木内高音
(著)
すると、
心臓
(
しんぞう
)
がまだうっているのが分かったので、ちかくの泉から、
清水
(
しみず
)
をくんで来て、その顔にふっかけました。すると、怪獣はかすかに目をあいて、虫の息でいいました。
ラ・ベルとラ・ベート(美し姫と怪獣)
(新字新仮名)
/
ガブリエル=シュザンヌ・バルボ・ド・ヴィルヌーヴ
(著)
ウエーバーと云ふ生理学者は自分の
心臓
(
しんぞう
)
の鼓動を、増したり、
減
(
へら
)
したり、随意に変化さしたと書いてあつたので、平生から鼓動を試験する
癖
(
くせ
)
のある代助は、ためしに
遣
(
や
)
つて見たくなつて
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
久助君は
心臓
(
しんぞう
)
がどきつくのをおぼえた。中には、なにもはいっていなかった。
川
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
かれの
心臓
(
しんぞう
)
は、ドキッとしめつけられたようなあえぎをうつ。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
心臓
(
しんぞう
)
の
鼓動
(
こどう
)
の
尋常
(
じんじょう
)
でなかったことをも思い出した。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
牛
(
うし
)
の
心臓
(
しんぞう
)
冬 第二百九十 見世物の種
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
この
有
(
あ
)
り
様
(
さま
)
を
知
(
し
)
ると
花
(
はな
)
は、
急
(
きゅう
)
に
小
(
ちい
)
さな
心臓
(
しんぞう
)
がとどろきました。しかし、ちょうは、ちっともそのことを
知
(
し
)
りませんでした。
くもと草
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
銃猟は面白いものであろう。然しあの
遽
(
あわただ
)
しい羽音と、小さな
心臓
(
しんぞう
)
も
破裂
(
はれつ
)
せんばかり驚きおびえた悲鳴を聞いては……
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
と、イノシシはやみくもにそれにつっかかり、ぐさりとつきささって、
心臓
(
しんぞう
)
がまっぷたつになってしまいました。
歌をうたう骨
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
それがもしかちがって、王子がほかの女と結婚するようなことになると、もうそのあくる朝、お前さんの
心臓
(
しんぞう
)
はやぶれて、おまえさんはあわになって海の上にうくのだよ。
人魚のひいさま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
かれはそばへ
寄
(
よ
)
ってわたしのうでにさわった。それから頭を
心臓
(
しんぞう
)
にすりつけた。今度は
背中
(
せなか
)
と
胸
(
むね
)
にさわって、大きく息をしろと言った。かれはまたせきをしろとも言った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「あの若者がとびこんだところから、あなたもとびこみなさい。」
娘
(
むすめ
)
は
躊躇
(
ちゅうちょ
)
しなかった。
彼女
(
かのじょ
)
は小さな
心臓
(
しんぞう
)
を、
両掌
(
りょうて
)
ににぎられた小鳥のように、ときめかせながら岩のところに下りていった。
おしどり
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
ついにこの
城塞
(
じょうさい
)
の
心臓
(
しんぞう
)
を
突
(
つ
)
きとめてきたのである。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この
電燈
(
でんとう
)
の
光
(
ひかり
)
は、
生物
(
せいぶつ
)
の
体内
(
たいない
)
にある
心臓
(
しんぞう
)
のようなものです。
点
(
とも
)
りはじめたときがあって、また
終
(
お
)
わりがあるのです。
老工夫と電灯:――大人の童話――
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
先程から引つゞいて、大きな
心臓
(
しんぞう
)
の鼓動の如く、
正
(
ただ
)
しい時を
隔
(
へだ
)
てゝ弔砲が
響
(
ひび
)
いて居る。——あゝ鐘が鳴って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
仕立屋さんの
心臓
(
しんぞう
)
は、うれしすぎて、まるで小ヒツジのしっぽみたいに、ぴくぴくうごいていました。
いさましい ちびの仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
ヴィタリスはもう死んでいた。わたしも死ぬところであったのを、カピが
胸
(
むね
)
の所へはいって来て、わたしの
心臓
(
しんぞう
)
を
温
(
あたたか
)
かにしていてくれたために、かすかな
気息
(
きそく
)
が
残
(
のこ
)
っていた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
もうおそろしくて、
心臓
(
しんぞう
)
がどきどき波をうって、なんべんもそこから引きかえそうとおもいました。でもまた王子のことと、人間のたましいのことをおもうと、勇気がでました。
人魚のひいさま
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
はっと
心臓
(
しんぞう
)
を
刺
(
さ
)
されたようにびっくりしたときは、
非常
(
ひじょう
)
な
爆音
(
ばくおん
)
とともに、もう
火
(
ひ
)
は
彼
(
かれ
)
を
包
(
つつ
)
んでいました。
火を点ず
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、このできごとを見ると、子どもののどから小刀を抜き取るが早いか、腹たちまぎれに、それを、豚のつぶしてであったもうひとりの子の
心臓
(
しんぞう
)
へ突きたてたものです。
子どもたちが屠殺ごっこをした話
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
大きな
炉
(
ろ
)
の明かりに
照
(
て
)
らされた
窓
(
まど
)
を見ることもできた。だんだんとそばに近づくに
従
(
したが
)
って、赤みを持った光が、わたしたちの通り道に投げられた。わたしの
心臓
(
しんぞう
)
はとっとっと打った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そして、やさしいおじいさんの詩人の
心臓
(
しんぞう
)
をねらって、ピューッと、射ました。
いたずらっ子
(新字新仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そうでしたら
私
(
わたし
)
は、どんなに
幸福
(
こうふく
)
でありましょう。
私
(
わたし
)
は、いつまでもあなたの
胸
(
むね
)
の
中
(
なか
)
に
生
(
い
)
きています。
私
(
わたし
)
の
小
(
ちい
)
さな
赤
(
あか
)
い
心臓
(
しんぞう
)
は、あなたの
心
(
こころ
)
に
宿
(
やど
)
って
呼吸
(
こきゅう
)
しています。
ふるさとの林の歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしの
心臓
(
しんぞう
)
は、まるでそこになにか
危険
(
きけん
)
がせまったようにどきついた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
マリアが女の子の
胸
(
むね
)
に手をあててみますと、
心臓
(
しんぞう
)
がどきどきうっています。それで、マリアには、女の子がいいつけをやぶって、
扉
(
とびら
)
をあけたことが、わかりました。そこでもういちど、マリアは
マリアの子ども
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
先生
(
せんせい
)
は、
後
(
おく
)
れてきた
二人
(
ふたり
)
を、じっとごらんになりましたが、
黙
(
だま
)
っていらっしゃいました。
敏
(
とし
)
ちゃんは、お
座
(
ざ
)
についたけれど、しばらく
心臓
(
しんぞう
)
がどきどきとしていました。
白い雲
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしの
心臓
(
しんぞう
)
は
後悔
(
こうかい
)
で
痛
(
いた
)
んだ。どれほどひどく
罰
(
ばっ
)
せられたことだろう。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
A
(
エー
)
の
心臓
(
しんぞう
)
は、
氷
(
こおり
)
の
手
(
て
)
で、ぐっと
握
(
にぎ
)
られたように、ぞっとして、ものがいえなく、ふるえていました。
死と話した人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど、
心臓
(
しんぞう
)
は
正
(
ただ
)
しく
打
(
う
)
っており、
肺
(
はい
)
は
強
(
つよ
)
く
呼吸
(
こきゅう
)
をし、どこひとつとして
狂
(
くる
)
っているところはないばかりか、すこしも
精神病者
(
せいしんびょうしゃ
)
らしいところも
見
(
み
)
うけなかったのです。
笑わない娘
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、この
人
(
ひと
)
の
心臓
(
しんぞう
)
に
染
(
そ
)
まるような
花
(
はな
)
の
香気
(
こうき
)
は、またなんともいえぬ
悲
(
かな
)
しみを
含
(
ふく
)
んでいるのです。
三月の空の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
冷
(
つめ
)
たい
風
(
かぜ
)
は、おびやかすように、
電燈
(
でんとう
)
の
面
(
おもて
)
をなでていきました。
心臓
(
しんぞう
)
が
規則正
(
きそくただ
)
しく、
生物
(
せいぶつ
)
の
胸
(
むね
)
で
打
(
う
)
っている
間
(
あいだ
)
に、いろいろな
怖
(
おそ
)
ろしい
脅迫
(
きょうはく
)
が
肉体
(
にくたい
)
を
襲
(
おそ
)
うようなものです。
老工夫と電灯:――大人の童話――
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けれど
畢竟
(
ひっきょう
)
自分
(
じぶん
)
を
慰
(
なぐさ
)
め、
苦痛
(
くつう
)
を
忘
(
わす
)
れさせるものには
酒以外
(
さけいがい
)
ないことを
知
(
し
)
ったが、
生
(
う
)
まれた
日
(
ひ
)
から、
今日
(
きょう
)
まで、
瞬時
(
しゅんじ
)
も
休
(
やす
)
まず
鼓動
(
こどう
)
をつづける
心臓
(
しんぞう
)
に
触
(
ふ
)
れて、
愕然
(
がくぜん
)
として、
彼
(
かれ
)
は
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
どきどきする
心臓
(
しんぞう
)
を、こらえるようにして、
目
(
め
)
をじっと
下
(
した
)
に
向
(
む
)
けていると、
列
(
れつ
)
の
終
(
お
)
わりに、こんどはロイド
眼鏡
(
めがね
)
をかけて
髪
(
かみ
)
を
長
(
なが
)
くした、
若
(
わか
)
い
先生
(
せんせい
)
が、
後
(
おく
)
れながらついていかれます。
丘の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
いままで、
雲
(
くも
)
にさえぎられて、
自分
(
じぶん
)
はどこを
飛
(
と
)
んでいるのか
見当
(
けんとう
)
すらもつかなかったのですけれど、この
有
(
あ
)
り
様
(
さま
)
を
見
(
み
)
て、
小
(
ちい
)
さな
鳥
(
とり
)
の
心臓
(
しんぞう
)
は
恐
(
おそ
)
ろしさのために
冷
(
つめ
)
たくなってしまいました。
小さな金色の翼
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
佐吉
(
さきち
)
の
小
(
ちい
)
さな
心臓
(
しんぞう
)
はふるえました。
耳
(
みみ
)
たぶがほてって
夢
(
ゆめ
)
ではないかと
思
(
おも
)
いました。
酔っぱらい星
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“心臓”の解説
心臓(しんぞう)とは、血液循環の原動力となる器官のこと。血液循環系の中枢器官のこと。
(出典:Wikipedia)
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
臓
常用漢字
小6
部首:⾁
19画
“心臓”で始まる語句
心臓麻痺
心臓病
心臓痲痺
心臓形
心臓部