“しんぞう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
心臓55.6%
新造25.0%
心臟4.2%
新蔵2.8%
新藏2.8%
寝像1.4%
慎三1.4%
新艘1.4%
新造船1.4%
晋三1.4%
神像1.4%
親蔵1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ああ、そのこえにききおぼえがあります。わすれていたむかしのことがすっかりえるようです。ああ、わたしのこのちいさな心臓しんぞうがふるえる……。」
ふるさとの林の歌 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その次に訪ねたのは、小唄の師匠のお舟、何とかいう名取りですが、昔から知っている平次には、ただの新造しんぞうのお舟のような気がしてなりません。
第一だいいちに、青々あを/\した、といふものは、植物しよくぶつにとつては一番いちばん大切たいせつで、ちょうどわれ/\の心臟しんぞうちようのような、生活上せいかつじよう必要ひつよう器官きかんです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
手紙には新蔵しんぞう蜂蜜はちみつをくれたから、焼酎しょうちゅうを混ぜて、毎晩杯に一杯ずつ飲んでいるとある。新蔵は家の小作人で、毎年冬になると年貢米ねんぐまいを二十俵ずつ持ってくる。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
盗まねえものが此所こゝに有るものか、おらまんまア喰って魂消たまげめて居たそばに置いた荷物がえ、何より中の品物が証拠だ、麦藁細工の香箱が七つに御守がある、そりゃア村の多治郎たじろう勘太郎かんたろう新藏しんぞう
散々僕等は探し廻った揚句に、古い御堂の前へ行って立ちました。それが君、アベラアルとエロイズの墓サ。二人の寝像しんぞうが御堂の内に置いてあって、その横手のところには文字が掲げてありました。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
あの巴里パリのペエル・ラセエズの墓地に静かな愛の涅槃ねはんのように眠っていた二人の寝像しんぞうかつては通りすがりの旅人のようにして読んで来たあの羅馬旧教風な古めかしい御堂の横手に彫ってあった文字。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
玲子れいこさん(彼の許嫁いいなずけ)が慎三しんぞう君(その兄)とその前日より自動車旅行に出ていたのだ。そしてあの日どこかで僕等の飛行機を発見して、下界から旗を振る約束になっていたのだ。
旅客機事件 (新字新仮名) / 大庭武年(著)
真行草しんぎょうそうの三つの品の中、真の道中は新艘しんぞうの出る時、そうしてこれは、最も普通の意味における道中、太夫が館と揚屋を歩くだけのこと。
「エエ、親方の代りに、新造船しんぞうの絵図をとりに行って、帰りに、御城下を少しブラついてきた」と、源次もそこでのみをなくしたという事実があるので、これだけは隠されなかった。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
晋三しんぞうです。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しかも今宵こよいは新月がのぼった夜のこととて、くずれた土台やむなしく空をささえている一本の太い柱や首も手もない神像しんぞうが、冷たく日光を反射しながら、聞えぬ声をふりしぼって泣いているように見えた。
霊魂第十号の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
親蔵しんぞうが福山侯阿部あべ備中守正精まさきよに仕えていたので、成斎も江戸の藩邸に住んでいた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)