“勘太郎”の読み方と例文
読み方割合
かんたろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
勘太郎かんたろうはそうひとりごとを言って、それから土間どまの柱をよじ上って、ちょうど炉端ろばたがぐあいよく見えるあなのあいている天井の上に隠れた。
鬼退治 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
見損みそこなっちゃあいけねえぜ、おい。此店ここのまんじゅうみてえに、白ぶくれにふくれていやがって。那珂川原なかがわら勘太郎かんたろうを知らねえのか、てめえは」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実の熟する時分は起き抜けに背戸せどを出て落ちた奴を拾ってきて、学校で食う。菜園の西側が山城屋やましろやという質屋の庭続きで、この質屋に勘太郎かんたろうという十三四のせがれが居た。勘太郎は無論弱虫である。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)