“かんたろう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
勘太郎83.3%
翫太郎16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実の熟する時分は起き抜けに背戸せどを出て落ちた奴を拾ってきて、学校で食う。菜園の西側が山城屋やましろやという質屋の庭続きで、この質屋に勘太郎かんたろうという十三四のせがれが居た。勘太郎は無論弱虫である。
坊っちゃん (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
現今いま私のうちる門弟の実見談じっけんだんだが、所は越後国西頸城郡市振村えちごのくににしくびきぐんいちふりむらというところ、その男がまだ十二三の頃だそうだ、自分のうちき近所に、勘太郎かんたろうという樵夫きこり老爺おやじが住んでいたが、せがれは漁夫で
千ヶ寺詣 (新字新仮名) / 北村四海(著)
寿美蔵の老婆は、毎度かかる役に手覚ておぼえあれば、相応に見られたり。翫太郎かんたろうの長屋の女房は真を得たり。土之助つちのすけの稽古娘はよし。殊に鳥部山は出来たり。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)