と女中の挨拶口々に、へい有難う、お静かにと、見送る前へ、挽き出した、四ツ目の紋の提燈は、確かに深井が抱えの腕車と。気早き一人が声掛けて。おい君これは帰すがよい。
簾が下りるとドヤドヤ退席してその女義の腕車の後押し、掛持の席へ付いて回って忠義を尽すが一向有難がられぬ代物、なにしろ客席の賑いは大したもので、満員を通り越し
根岸お行の松 因果塚の由来 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
根岸お行の松 因果塚の由来 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
根岸お行の松 因果塚の由来 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)