“餡麺麭”の読み方と例文
読み方割合
あんパン100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腕車くるまから降りて行った笹村は、まだ寝衣ねまきを着たままの正一が、餡麺麭あんパンを食べながら、ひょこひょこと玄関先へ出て来るのに出逢った。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
「じゃあ、その何だろう、馬騒ぎで血逆上ちのぼせがしたんだろう、本気じゃあないな。兵粮だって餡麺麭あんパン捻込ねじこんで、石滝の奥へ、今のさき橋を渡ったんだ、ちょうど一足違い位なもんだ。」
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そんな水ッぽいもんじゃあねえや、べらぼうめ、そこいらに在る、有平あるへいだの、餡麺麭あんパンだの、駄菓子で結構だ。懐へ捻込ねじこんで行くんだから紙にでも包んでくんな。」と並べた箱の中にゆびさしをする。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)