“濁声”のいろいろな読み方と例文
旧字:濁聲
読み方割合
だみごえ82.4%
だみごゑ14.7%
だくせい2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
眼をふさぎいし十兵衛は、その時例の濁声だみごえ出し、やかましいわお浪、黙っていよ、おれの話しの邪魔になる、親方様聞いて下され。
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「馬車が出ます/\」と、炉火ろくわようしてうづくまりたる馬丁べつたう濁声だみごゑ、闇のうちより響く「吉田行も、大宮行も、今ますぐと出ますよ」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
室に入れば野人斗酒を酌んで樽を撃ち、皿を割り、四壁に轟く濁声だくせいをあげて叫んで曰く、ザールの首をさかなにせむと。この声を聞かずや、無限の感激はほとばしつて迅雷じんらいの如く四大を響動せんとす。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)