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美
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よ
ふりがな文庫
“
美
(
よ
)” の例文
本当に君は罪造りですよ、男も
余
(
あんま
)
り
美
(
よ
)
く生れると罪だねえ、死んだものは仕方がありませんからお念仏でも唱えてお上げなさい、左様なら
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
湖上の
弦月
(
げんげつ
)
と暁の
雪峰
(
せっぽう
)
暁霧
(
ぎょうむ
)
を冒して少しく山の上に登ったところで、いかにも景色が
美
(
よ
)
うございますから湖面を眺めますと
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「父親の官兵衛よりは
眉目
(
みめ
)
も
美
(
よ
)
い。
母御
(
ははご
)
に似たと見ゆる。気性も
確
(
しっ
)
かり者らしい。良い
和子
(
わこ
)
だ。なかなか良いところがある」
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
男は
美
(
よ
)
し、肌も白し、虫も殺さぬ顔をしているから、人殺しの
兇状
(
きょうじょう
)
こそなけれ、
自来也
(
じらいや
)
の再来とまでいわれた人間だった。
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
心掛次第で人相が悪く生れて居ても
美
(
よ
)
くなりますところが、実に人相に取つて或程度までは人相の信ぜられる理由です。
運命は切り開くもの
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
「君は拙者と違って
美
(
よ
)
い男だから、労働者にするはかわいそうじゃ。しかしそれだけの勇気のあることが頼もしい。そして、いつ出かけるつもりだ」
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
面と姿が人形のように
美
(
よ
)
くて、それで色気がたんまりあろうてえ
髱
(
たぼ
)
が一枚入り用なのだ。ちょうどおめえのような——
巷説享保図絵
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
淺蜊
(
あさり
)
やア
淺蜊
(
あさり
)
の
剥身
(
むきみ
)
——
高臺
(
たかだい
)
の
屋敷町
(
やしきまち
)
に
春
(
はる
)
寒
(
さむ
)
き
午後
(
ごご
)
、
園生
(
そのふ
)
に
一人
(
ひとり
)
庭下駄
(
にはげた
)
を
爪立
(
つまだ
)
つまで、
手
(
て
)
を
空
(
そら
)
ざまなる
美
(
よ
)
き
女
(
むすめ
)
あり。
婦人十一題
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
長崎の小曽根で一日宿の主人等と花見に行く時お
内儀
(
かみ
)
さんが、今日は
美
(
よ
)
いのを御召しなさいと云つたけれど、私は
平生着
(
ふだんぎ
)
の次ぎのを
被
(
き
)
て行きましたが
千里駒後日譚
(新字旧仮名)
/
川田瑞穂
、
楢崎竜
、
川田雪山
(著)
吾は此方に蒲公英、
母子草
(
はゝこぐさ
)
、
金鳳花
(
きんぼうげ
)
、
金仙花
(
きんせんくわ
)
、福壽草など栽ゑんは
色彩
(
いろどり
)
如何に。見よ、光よ。
色彩
(
いろどり
)
美
(
よ
)
からずや。
花枕
(旧字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
何處
(
どこ
)
が
美
(
よ
)
いとも
申
(
まをし
)
がたけれど
華魁衆
(
おいらんしゆ
)
とて
此處
(
こゝ
)
にての
敬
(
うやま
)
ひ、
立
(
たち
)
はなれては
知
(
し
)
るによしなし、かゝる
中
(
なか
)
にて
朝夕
(
あさゆふ
)
を
過
(
す
)
ごせば、
衣
(
きぬ
)
の
白地
(
しらぢ
)
の
紅
(
べに
)
に
染
(
し
)
む
事
(
こと
)
無理
(
むり
)
ならず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「女が
美
(
よ
)
くったって、名前もおっしゃらない方にお目にかかるわけには参りません、と言って断って来い」
銭形平次捕物控:020 朱塗の筐
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
然
(
しか
)
らば
下民
(
かみん
)
は
救
(
すくい
)
を
蒙
(
こうむ
)
り
上
(
かみ
)
の大利とならん。その大益
俗諺
(
ぞくげん
)
の如く、両の手に
美
(
よ
)
き物を得たるものというべし。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
某
(
それがし
)
山に入りてより、
四年四月
(
よとせよつき
)
は日夜撓まず
勤行
(
ごんぎやう
)
苦行、ひたすらに
頓漸
(
とんぜん
)
秘密の理を追へども……(また咏嘆の調にて)かの日の幸に比べむ幸なく、わが
美
(
よ
)
き人に似る神も……
南蛮寺門前
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
雪江さんは私よりも一つ二つ、それとも
三
(
みッ
)
つ
位
(
ぐらい
)
年下かも知れないが、お
出額
(
でこ
)
で、円い鼻で、二重
顋
(
あご
)
で、色白で愛嬌が有ると謂えば謂うようなものの、声程に器量は
美
(
よ
)
くなかった。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
「わしはお前に、
美
(
よ
)
い酒を授けてやつた。これからえらい子供を授けてやる。……」
石川五右衛門の生立
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
美
(
よ
)
きものを
美
(
よ
)
しと言い、
悪
(
あ
)
しきものを
悪
(
あ
)
しという。それも嘘であった。だいいち美きものを美しと言いだす心に嘘があろう。あれも汚い、これも汚い、と三郎は毎夜ねむられぬ苦しみをした。
ロマネスク
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
村からも渋皮の剥けた娘——
村嬢
(
そんじょう
)
の
美
(
よ
)
いところを幾人か連れて来、酒宴の席へ侍らせたり、これも上尾の宿から呼んだ、
常磐津
(
ときわず
)
の女師匠や、折から同じ宿にかかっていた、江戸の芝居の役者の中
剣侠
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
かれ
木幡
(
こはた
)
の村
一
に到ります時に、その
道衢
(
ちまた
)
に、顏
美
(
よ
)
き孃子遇へり。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
おほつづみ
抱
(
かゝ
)
へかねたるその頃よ
美
(
よ
)
き
衣
(
きぬ
)
きるをうれしと思ひし
みだれ髪
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
青すだれ吹く夕風は
美
(
よ
)
き人の
稽古
(
さらへ
)
をへたる窓よりもれて
短歌
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
冬の田は稻ぐき黒き
列竝
(
つらなみ
)
に鱗だちたり
美
(
よ
)
き氷張り
白南風
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
すべてのものに
美
(
よ
)
き名をあたへた人間
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
ありしを
忍
(
しの
)
ぶる
美
(
よ
)
き
名
(
な
)
ならし。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
細く妙なる
美
(
よ
)
きこゑを
枯草
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
顏
(
かほ
)
美
(
よ
)
き
子等
(
こら
)
を
誘
(
いざな
)
ひて
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
女は
容貌
(
みめ
)
形ばかり
美
(
よ
)
くっても心掛が悪くっては何にもなりませんが、此のお花さんは海も山も備わった、実に
何
(
な
)
んとも云えない
佳
(
い
)
い娘で
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
恋をしようと、一個の
美
(
よ
)
い鎧具足を註文しようと、彼等のあいだには常に、
夢寐
(
むび
)
の間にも、「
明日
(
あす
)
は知れないいのち」という人生観があった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
遂に力寿が非常に
美
(
よ
)
い女だということが定基
耽溺
(
たんでき
)
の基だというのに考えが触れて、美色ということに
鉾
(
ほこ
)
が向いたろう。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
身代りになる
美
(
よ
)
い
婦
(
おんな
)
なぞは、
白衣
(
びゃくえ
)
を着せて
雛
(
ひな
)
にしょう。
芋殻
(
いもがら
)
の柱で
突立
(
つった
)
たせて、やの、
数珠
(
じゅず
)
の玉を胸に掛けさせ
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「女が
美
(
よ
)
くつたつて、名前も仰しやらない方にお目にかゝるわけには參りません。と言つて斷つて來い」
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
いや、鬼頭天王の堂守といえば、もういい年だが、あれで若い時は相当に
美
(
よ
)
かったぜ、今こそ堂守で行い澄ましているが、まだ見られる色香、いや、まだ聞かれる声だった。
大菩薩峠:40 山科の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
赤ゑり
赭熊
(
しやぐま
)
に
裲襠
(
うちかけ
)
の裾ながく、につと笑ふ口元目もと、何處が
美
(
よ
)
いとも申がたけれど
華魁衆
(
おいらんしゆ
)
とて此處にての敬ひ、立はなれては知るによしなし、かゝる中にて朝夕を過ごせば
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「一、二度見かけたことがあるが、そのお妾さん
美
(
よ
)
い
縹緻
(
きりょう
)
だった」
十二神貝十郎手柄話
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
人品
(
じんぴん
)
を落すほどに
粧
(
つく
)
ッて、衣服も
成
(
なり
)
たけ
美
(
よ
)
いのを
撰
(
えら
)
んで着て行く。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
ごく
美
(
よ
)
い方でもないが普通よりか
美
(
よ
)
い方なんです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
冬の田は稲ぐき黒き
列竝
(
つらなみ
)
に鱗だちたり
美
(
よ
)
き氷張り
白南風
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
そのかみの
美
(
よ
)
き
日
(
ひ
)
をしのぶ
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
はい宜く稼ぎますが、丁度飯山の御城下へまいり、お酒の
美
(
よ
)
いのを買って参りましたが、お肴は
何
(
なん
)
にもございませんが、召上って下さいまし
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「身装もいいし、
縹緻
(
きりょう
)
も
美
(
よ
)
い。まさか、野天の辻野郎でもあるまいに、何だッて今頃まで、町をうろついているんだい」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
貪色
(
たんしょく
)
の二字は実に女の
美
(
よ
)
いのを
愛
(
め
)
ずる者にはピンと響かずには居ない語だ。夏姫というのは下らない女ではあったが、大層美い女だったには疑無い。
連環記
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
お
京
(
きやう
)
はお
高祖頭巾
(
こそづきん
)
眉深
(
まぶか
)
に
風通
(
ふうつう
)
の
羽織
(
はおり
)
着
(
き
)
て
例
(
いつも
)
に
似合
(
にあは
)
ぬ
美
(
よ
)
き
粧
(
なり
)
なるを、
吉三
(
きちざう
)
は
見
(
み
)
あげ
見
(
み
)
おろして、お
前
(
まへ
)
何處
(
どこ
)
へ
行
(
ゆ
)
きなすつたの、
今日
(
けふ
)
明日
(
あす
)
は
忙
(
いそ
)
がしくてお
飯
(
まんま
)
を
喰
(
た
)
べる
間
(
ま
)
もあるまいと
言
(
い
)
ふたではないか
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
町の全体に、ほとんど幾人というほどしか留守番がいないで、声の
美
(
よ
)
いものは声を自慢に、踊りのうまいものは身ぶりを自慢に、茂太郎の馬の廻りは、
忽
(
たちま
)
ちの間に何百人という人の輪を作ります。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
(
美
(
よ
)
い女ぶりや、粗末にはしまいこと)
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
美
(
よ
)
き人なりき、花ごろも
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
美
(
よ
)
き歡喜のしたたりが
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
眉目
(
みめ
)
の
美
(
よ
)
い八、九歳の少年が「……お母さま……」と、大声を発し、あたりの者へ「
母者
(
ははじゃ
)
がいない……母者を捜して」
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
和「何サ、その長二郎と申す者は役者のような
美
(
よ
)
い男じゃによって、島路が懸想でもして
居
(
お
)
るなら、身が助七に申聞けて
夫婦
(
みょうと
)
にしてやろうと思うたのじゃ」
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
うかれうかれて
入込
(
いりこ
)
む人の何を目当と
言問
(
ことと
)
はば、赤ゑり
赭熊
(
しやぐま
)
に
裲襠
(
うちかけ
)
の
裾
(
すそ
)
ながく、につと笑ふ口元目もと、何処が
美
(
よ
)
いとも申がたけれど
華魁衆
(
おいらんしゆ
)
とて此処にての敬ひ、立はなれては知るによしなし
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
「なるほど。むうう。
美
(
よ
)
い色だな」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“美”の解説
この記事では美・美しい(び・うつくしい、el: καλόν カロン、la: venustas, bellus、fr: beauté、en: beauty)について解説する。同義として 【麗しい/▽美しい】 (うるわしい)という用語ある。
(出典:Wikipedia)
美
常用漢字
小3
部首:⽺
9画
“美”を含む語句
美人
美味
美女
美麗
甘美
華美
優美
美貌
美術館
美酒
美妙
美男
虞美人草
美男子
美神
美鳥
褒美
美濃
美作
美々
...