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大屋根
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おほやね
ふりがな文庫
“
大屋根
(
おほやね
)” の例文
凄
(
すさ
)
まじい
霰
(
あられ
)
の
音
(
おと
)
、
八方
(
はつぱう
)
から
亂打
(
みだれう
)
つや、
大屋根
(
おほやね
)
の
石
(
いし
)
もから/\と
轉
(
ころ
)
げさうで、
雲
(
くも
)
の
渦
(
うづま
)
く
影
(
かげ
)
が
入
(
はひ
)
つて、
洋燈
(
ランプ
)
の
笠
(
かさ
)
が
暗
(
くら
)
く
成
(
な
)
つた。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
身
(
み
)
にしむやうな
媚
(
なま
)
めかしい
聲
(
こゑ
)
に
大屋根
(
おほやね
)
の
方
(
かた
)
へと
啼
(
な
)
いて
行
(
ゆ
)
く。
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
猪
(
しゝ
)
が
飛出
(
とびだ
)
したやうに
又
(
また
)
驚
(
おどろ
)
いて、
彼
(
かれ
)
は
廣
(
ひろ
)
い
辻
(
つじ
)
に
一人
(
ひとり
)
立
(
た
)
つて、
店々
(
みせ/\
)
の
電燈
(
でんとう
)
の
數
(
かず
)
より
多
(
おほ
)
い、
大屋根
(
おほやね
)
の
石
(
いし
)
の
蒼白
(
あをじろ
)
い
數
(
かず
)
を
見
(
み
)
た。
魔法罎
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
餘
(
あんま
)
りですから、
主人
(
あるじ
)
が
引返
(
ひつかへ
)
さうとした
時
(
とき
)
です……
藥賣
(
くすりうり
)
の
坊主
(
ばうず
)
は、
柄
(
え
)
のない
提灯
(
ちやうちん
)
を
高々
(
たか/″\
)
と
擧
(
あ
)
げて、
椎
(
しひ
)
の
樹
(
き
)
の
梢越
(
こずゑご
)
しに、
大屋根
(
おほやね
)
でも
見
(
み
)
るらしく、
仰向
(
あをむ
)
いて
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
それだつて、
小原女
(
をはらめ
)
が
賣
(
う
)
りに
來
(
く
)
るのを
待
(
ま
)
つて
居
(
ゐ
)
られもしますまい。
可
(
よ
)
うがす、
肩
(
かた
)
をお
貸
(
か
)
し
申
(
まを
)
しませう。これへ
乘
(
の
)
つて、
廂
(
ひさし
)
へかゝつて、
大屋根
(
おほやね
)
へお
上
(
のぼ
)
んなさい。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
建物
(
たてもの
)
で
取𢌞
(
とりま
)
はした
此
(
こ
)
の
一棟
(
ひとむね
)
の
其池
(
そのいけ
)
のある
上
(
うへ
)
ばかり
大屋根
(
おほやね
)
が
長方形
(
ちやうはうけい
)
に
切開
(
きりひら
)
いてあるから
雨水
(
あまみづ
)
が
溜
(
たま
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
渠
(
かれ
)
は
立停
(
たちど
)
まつて、
露
(
つゆ
)
は、しとゞ
置
(
お
)
きながら
水
(
みづ
)
の
涸
(
か
)
れた
磧
(
かはら
)
の
如
(
ごと
)
き、ごつ/\と
石
(
いし
)
を
並
(
なら
)
べたのが、
引傾
(
ひつかし
)
いで
危
(
あぶ
)
なツかしい
大屋根
(
おほやね
)
を、
杉
(
すぎ
)
の
葉
(
は
)
越
(
ごし
)
の
峰
(
みね
)
の
下
(
した
)
にひとり
視
(
なが
)
めて
月夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
先
(
さき
)
へ
斜
(
なゝめ
)
に
飛
(
と
)
んで、
其
(
そ
)
の
大屋根
(
おほやね
)
の
高
(
たか
)
い
棟
(
むね
)
なる
避雷針
(
ひらいしん
)
の
尖端
(
とつたん
)
に、ぱつと
留
(
とま
)
つて、ちら/\と
青
(
あを
)
く
輝
(
かゞや
)
きます。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
白菊
(
しらぎく
)
の
咲
(
さ
)
く
頃
(
ころ
)
、
大屋根
(
おほやね
)
へ
出
(
で
)
て、
棟瓦
(
むねがはら
)
をひらりと
跨
(
また
)
いで、
高
(
たか
)
く、
高
(
たか
)
く、
雲
(
くも
)
の
白
(
しろ
)
きが、
微
(
かすか
)
に
動
(
うご
)
いて、
瑠璃色
(
るりいろ
)
に
澄渡
(
すみわた
)
つた
空
(
そら
)
を
仰
(
あふ
)
ぐ
時
(
とき
)
は、あの、
夕立
(
ゆふだち
)
の
夜
(
よ
)
を
思出
(
おもひだ
)
す……そして
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
上
(
うへ
)
は
大屋根
(
おほやね
)
の
廂
(
ひさし
)
ぐらゐで、
下
(
した
)
は、
然
(
さ
)
れば
丁
(
ちやう
)
ど
露地裏
(
ろぢうら
)
の
共同水道
(
きやうどうすゐだう
)
の
處
(
ところ
)
に、よその
女房
(
かみ
)
さんが
踞
(
しやが
)
んで
洗濯
(
せんたく
)
をして
居
(
ゐ
)
たが、
立
(
た
)
つと
其
(
そ
)
の
頭
(
あたま
)
ぐらゐ、と
思
(
おも
)
ふ
處
(
ところ
)
を、スツ/\と
浮
(
う
)
いて
通
(
とほ
)
る。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其處
(
そこ
)
で
薄汚
(
うすよご
)
れた
襪
(
したぐつ
)
に
成
(
な
)
つて、
肩
(
かた
)
から
廂
(
ひさし
)
へ、
大屋根
(
おほやね
)
へ
這上
(
はひあが
)
つて、
二百十日
(
にひやくとをか
)
と
云
(
い
)
ふ
形
(
かたち
)
で、やつとこな、と
帽子
(
ばうし
)
を
掴
(
つか
)
むと、
下
(
した
)
の
奴
(
やつ
)
は
甜瓜
(
まくは
)
かじりに
靴
(
くつ
)
を
掴
(
つか
)
んで、
一目散
(
いちもくさん
)
。
人込
(
ひとごみ
)
の
中
(
なか
)
へまぎれて
候
(
さふらふ
)
。
人参
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
……
昨夜
(
ゆうべ
)
、
戸外
(
おもて
)
を
舞靜
(
まひしづ
)
めた、それらしい、
銀杏
(
いてふ
)
の
折
(
を
)
れ
枝
(
えだ
)
が、
大屋根
(
おほやね
)
を
越
(
こ
)
したが、
一坪
(
ひとつぼ
)
ばかりの
庭
(
には
)
に、
瑠璃
(
るり
)
淡
(
あは
)
く
咲
(
さ
)
いて、もう
小
(
ちひ
)
さくなつた
朝顏
(
あさがほ
)
の
色
(
いろ
)
に
縋
(
すが
)
るやうに、たわゝに
掛
(
かゝ
)
つた
葉
(
は
)
の
中
(
なか
)
に、
一粒
(
ひとつぶ
)
十六夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
放
(
はな
)
すが
疾
(
はや
)
いか、
猿
(
さる
)
は
方々
(
はう/″\
)
を
駆
(
かけ
)
ずり
廻
(
まは
)
つて
勝手放題
(
かつてはうだい
)
な
道楽
(
だうらく
)
をする、
夜中
(
よなか
)
に
月
(
つき
)
が
明
(
あかる
)
い
時
(
とき
)
寺
(
てら
)
の
門
(
もん
)
を
叩
(
たゝ
)
いたこともあつたさうだし、
人
(
ひと
)
の
庖厨
(
くりや
)
へ
忍
(
しの
)
び
込
(
こ
)
んで、
鍋
(
なべ
)
の
大
(
おほき
)
いのと
飯櫃
(
めしびつ
)
を
大屋根
(
おほやね
)
へ
持
(
も
)
つてあがつて
化鳥
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
厚
(
あつ
)
さは
雜
(
ざつ
)
と
塀
(
へい
)
の
上
(
うへ
)
から
二階家
(
にかいや
)
の
大屋根
(
おほやね
)
の
空
(
そら
)
と
見
(
み
)
て、
幅
(
はゞ
)
の
廣
(
ひろ
)
さは
何
(
ど
)
のくらゐまで
漲
(
みなぎ
)
つて
居
(
ゐ
)
るか、
殆
(
ほとん
)
ど
見當
(
けんたう
)
が
附
(
つ
)
かない、と
言
(
い
)
ふうちにも、
幾干
(
いくせん
)
ともなく、
急
(
いそ
)
ぎもせず、
後
(
おく
)
れもせず、
遮
(
さへぎ
)
るものを
避
(
さ
)
けながら
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“大屋根”の解説
大屋根(おおやね)とは、建築物の構成部位である屋根が大きい場合、そう呼んでいる。
公共施設の場合、その施設を丸ごとひとつの屋根で覆ってしまうような意図で設置される場合が多い。
住宅用途の場合、一つの屋根を複数の階にかけることによって傾斜のある天井面ができるが、この部分を収納スペースにしたり吹き抜けにするなど、室内空間の演出に利用することが多い。
(出典:Wikipedia)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
“大屋”で始まる語句
大屋
大屋毘古
大屋敷
大屋臺
大屋子
大屋樣
大屋田子
大屋裏住