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値段
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ねだん
ふりがな文庫
“
値段
(
ねだん
)” の例文
別に購ふ氣もないが、
値段
(
ねだん
)
づけてもしてあると其も見る。カン/\日の照付るのを嫌ツて、由三は何時か日の昃ツた側を歩いてゐた。
昔の女
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
やはり少し涼しそうに見えて風にでもよく
戦
(
そよ
)
ぐやつはそれ相当に
値段
(
ねだん
)
が高い、やはり銭相当の戦ぎようをする、というのである。
俳句はかく解しかく味う
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
自転車屋
(
じてんしゃや
)
の
店
(
みせ
)
に、
古自転車
(
ふるじてんしゃ
)
が、
幾台
(
いくだい
)
も
並
(
なら
)
べられてありました。タイヤは
汚
(
よご
)
れて、
車輪
(
しゃりん
)
がさびていました。一つ、一つに
値段
(
ねだん
)
がついていました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
それに
値段
(
ねだん
)
が
不廉
(
たかい
)
ものだからといふのであつた。
勘次
(
かんじ
)
はそれでも
幾
(
いく
)
ら
位
(
ぐらゐ
)
するものかと
思
(
おも
)
つて
聞
(
き
)
いたら
一罎
(
ひとびん
)
が三
圓
(
ゑん
)
だといつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
獣医
(
じゅうい
)
はその
雌牛
(
めうし
)
のはづな(口につけて引くつな)をおさえていたにぶい顔の
百姓
(
ひゃくしょう
)
に、その雌牛の
値段
(
ねだん
)
はいくらかとたずねた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
▼ もっと見る
其
(
それ
)
もお
値段
(
ねだん
)
によりけり……
川向
(
かはむか
)
うに二三
軒
(
げん
)
ある
空屋
(
あきや
)
なぞは、
一寸
(
ちよつと
)
お
紙幣
(
さつ
)
が
一束
(
ひとたば
)
ぐらゐな
處
(
ところ
)
で
手
(
て
)
に
入
(
はひ
)
る、と
云
(
い
)
つて
居
(
ゐ
)
た。
月夜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私も一番よい血角を求めて来ましたが、しかしその角は余り大きくなって居らんものですから
値段
(
ねだん
)
も少し安かった。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
値段
(
ねだん
)
が高ければ高いほど、それが気にいりました。それもそのはずです。職人はいつも、お
金
(
かね
)
でいっぱいのさいふをもっているようなものなんですからね。
「テーブルよ、ごはんの用意」と、金貨をうむロバと、「こん棒、ふくろから」
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
髯
(
ひげ
)
を
剃
(
する
)
んではない、
吾身
(
わがみ
)
を
卑
(
いや
)
しめるんだ、
然
(
さ
)
うすると
先方
(
むかう
)
では
惚込
(
ほれこ
)
んだと思ふから、お
引取
(
ひきとり
)
値段
(
ねだん
)
をと
来
(
く
)
る、
其時
(
そのとき
)
買冠
(
かひかぶ
)
りをしないやうに、
其
(
そ
)
の
掛物
(
かけもの
)
へ
瑾
(
きず
)
を
附
(
つ
)
けるんだ。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
狸
(
たぬき
)
の
毛皮
(
けがは
)
は
大變
(
たいへん
)
役
(
やく
)
に
立
(
た
)
つもので、
値段
(
ねだん
)
も
高
(
たか
)
いのです。
狐
(
きつね
)
や
狸
(
たぬき
)
は
昔
(
むかし
)
は
人
(
ひと
)
を
化
(
ばか
)
すものと
信
(
しん
)
じられたりしましたが、
決
(
けつ
)
してそんなばかげたことがあり
得
(
う
)
るわけもありません。
森林と樹木と動物
(旧字旧仮名)
/
本多静六
(著)
爲替相場
(
かはせさうば
)
が
騰
(
あが
)
ることは
日本
(
にほん
)
の
通貨
(
つうくわ
)
の
對外價値
(
たいぐわいかち
)
が
上
(
あが
)
ることであるから
外國
(
ぐわいこく
)
から
直接
(
ちよくせつ
)
輸入
(
ゆにふ
)
せらるゝものは
悉
(
こと/″\
)
く
値段
(
ねだん
)
が
安
(
やす
)
くなる、一ヤール五
圓
(
ゑん
)
の
羅紗
(
ラシヤ
)
が五
圓
(
ゑん
)
五十五
錢
(
せん
)
であつたものが
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
正成はそれをつかまえて、物の
値段
(
ねだん
)
をきいたり、去年の作物の刈入れをたずね、また東国のことしの正月はどんな? ——などとそれからそれへ雑談を求めて
倦
(
う
)
むこともない。
私本太平記:10 風花帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「こんな
書籍
(
ほん
)
を並べて置いたって、売ると成れば
紙屑
(
かみくず
)
の
値段
(
ねだん
)
だ」——こう言うほど
商人気質
(
しょうにんかたぎ
)
の父ではあったが、しかし三吉はこの老人の豪健な気象を認めずにはいられなかった。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ランチュウの
子
(
こ
)
がありまして、こいつは、うまく
育
(
そだ
)
てりや、
大
(
たい
)
したものになるでしよう。いえ
値段
(
ねだん
)
はいいです。さしあげるんですよ。
餌
(
えさ
)
は、
当分
(
とうぶん
)
のうち、
卵
(
たまご
)
の
黄身
(
きみ
)
にしてください。
金魚は死んでいた
(新字新仮名)
/
大下宇陀児
(著)
他の村人が、あまり
値段
(
ねだん
)
が高いじゃないかと注意したら、売り主の曰く、そりゃ
些
(
ちった
)
ア高いかも
知
(
し
)
んねえが、
何某
(
なにがし
)
さんは
金持
(
かねもち
)
だもの、此様な時にでも
些
(
ちった
)
ア
儲
(
も
)
うけさして
貰
(
もら
)
わにゃ、と。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
この
剪定鋏
(
せんていばさみ
)
はひどく
捩
(
ねじ
)
れておりますから
鍛冶
(
かじ
)
に一ぺんおかけなさらないと直りません。こちらのほうはみんな出来ます。はじめにお
値段
(
ねだん
)
を
決
(
き
)
めておいてよろしかったらお
研
(
と
)
ぎいたしましょう。
チュウリップの幻術
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
会堂に掛けたる『スツヂイ』二つ三つ、
値段
(
ねだん
)
好く売れたる
暁
(
あかつき
)
には、われらは七星われらは十傑、われらは十二使徒と
擅
(
ほしいまま
)
に見たてしてのわれぼめ。かかるえり
屑
(
くず
)
にミネルワの唇いかで触れむや。
うたかたの記
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
たとえば昔なら物を造る者とこれを用うる者が直接に
出会
(
であ
)
って、相談のうえに
物々交換
(
ぶつぶつこうかん
)
を行った。こういう場合には
値段
(
ねだん
)
を定むるに両者間の
承諾
(
しょうだく
)
の上に成るから、互いの満足のもとに終わる。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「
全
(
まつた
)
くね。
是
(
これ
)
ぢや
誰
(
だれ
)
だつて、
遣
(
や
)
つて
行
(
い
)
けないわ。
御肴
(
おさかな
)
の
切身
(
きりみ
)
なんか、
私
(
わたし
)
が
東京
(
とうきやう
)
へ
來
(
き
)
てからでも、もう
倍
(
ばい
)
になつてるんですもの」と
云
(
い
)
つた。
肴
(
さかな
)
の
切身
(
きりみ
)
の
値段
(
ねだん
)
になると
小六
(
ころく
)
の
方
(
はう
)
が
全
(
まつた
)
く
無識
(
むしき
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
いつぞや
小勝
(
わたくし
)
が牛込の夜見世を
素見
(
ひやか
)
したら、あッたから見ると、団扇は団扇だが渋団扇でげす、落語家がすててこを踊ッている絵が描いてあるから、いくらだと聴きましたら、
値段
(
ねだん
)
がわずかに八厘
随筆 寄席囃子
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
『お
値段
(
ねだん
)
のところはどうでせう、やはり前のと同じやうに……』
価
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
外国人へも売るか。「
値段
(
ねだん
)
次第、誰にでも、又何ほどにても。 ...
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
あちらにいったり、こちらにきたりして、
自分
(
じぶん
)
の
気
(
き
)
にいった
馬
(
うま
)
や、
牛
(
うし
)
があると、その
値段
(
ねだん
)
を百
姓
(
しょう
)
は
聞
(
き
)
いていました。そして
百姓の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ある人は、ごく安い
値段
(
ねだん
)
で一ぴき買って帰ってみると、しっぽがにせものであったことがわかったという話も聞いた。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
そのあり余る羊毛を自分の国だけで使うということになれば、また
以前
(
もと
)
のごとくに
値段
(
ねだん
)
が下って来るでしょう。値段が下れば遊牧民は金を得ることが出来ない。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
勘次
(
かんじ
)
は
工事
(
こうじ
)
がどんなことかも
能
(
よ
)
く
知
(
し
)
らなかつたが一
日
(
にち
)
の
手間
(
てま
)
が五十
錢
(
せん
)
以上
(
いじやう
)
にもなるといふので、それが
其
(
その
)
季節
(
きせつ
)
としては
法外
(
はふぐわい
)
な
値段
(
ねだん
)
なのに
惚
(
ほ
)
れ
込
(
こ
)
んで
畢
(
しま
)
つたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
さうして
見
(
み
)
ると
昨年
(
さくねん
)
の一
月
(
ぐわつ
)
から
此
(
こ
)
の一
月
(
ぐわつ
)
十一
日
(
にち
)
迄
(
まで
)
約
(
やく
)
一
箇年
(
かねん
)
の
間
(
あひだ
)
に
外國
(
ぐわいこく
)
から
直接
(
ちよくせつ
)
輸入
(
ゆにふ
)
する
物
(
もの
)
の
値段
(
ねだん
)
は、六
箇月
(
かげつ
)
の
間
(
あひだ
)
に四
分
(
ぶ
)
五
厘
(
りん
)
上
(
あが
)
つて、さうして
次
(
つぎ
)
の六
箇月
(
かげつ
)
の
間
(
あひだ
)
に一
割
(
わり
)
一
分
(
ぶ
)
下
(
さが
)
つた
譯
(
わけ
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
中にすこぶる気に入ったのが一つあったから、それを取ることに定めて、
値段
(
ねだん
)
を
糺
(
ただ
)
すと一円ということであった。すなわち
懐中
(
かいちゅう
)
に持参の一円紙幣を払って
空
(
から
)
の紙入れを家に持って帰ったことがある。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
「お
値段
(
ねだん
)
のところはどうでせう、やはり前のと同じやうに……」
茶話:08 大正十五(一九二六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
また、
食料品
(
しょくりょうひん
)
を
売
(
う
)
っている
場所
(
ばしょ
)
には、
遠
(
とお
)
い
西
(
にし
)
の
国
(
くに
)
からも、
南
(
みなみ
)
の
国
(
くに
)
からも
名物
(
めいぶつ
)
が
集
(
あつ
)
まっていました。そして、それにも
高
(
たか
)
い
値段
(
ねだん
)
がついていました。
都会はぜいたくだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
わたしはせっかくのおくり物が、バルブレンのおっかあのやっかいになってはならないと思う。さしあたりだいじなことは、雌牛の
値段
(
ねだん
)
を知ることであった。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
で茶二
斤
(
きん
)
を固めたところの長方形の
茶塊
(
かたまり
)
(長さ一尺幅六寸五分厚さ三寸)一個が、我々がラサ府で買います
値段
(
ねだん
)
が二円七十五銭。それは番茶のごく悪いのである。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
假
(
かり
)
に
茲
(
こゝ
)
に
外國
(
ぐわいこく
)
から
輸入
(
ゆにふ
)
する
羅紗
(
ラシヤ
)
一ヤールの
値段
(
ねだん
)
が五
圓
(
ゑん
)
とすると、
爲替相場
(
かはせさうば
)
が一
割
(
わり
)
一
分
(
ぶ
)
下
(
さが
)
つて
居
(
を
)
ればそれを五
圓
(
ゑん
)
五十五
錢
(
せん
)
でなければ
買
(
か
)
へぬのである。
棉花
(
めんくわ
)
も
同樣
(
どうやう
)
である。
輸入
(
ゆにふ
)
の
鐵
(
てつ
)
も
同樣
(
どうやう
)
である。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
わたしはガロフォリの
炉
(
ろ
)
にたかれている古材木の出所と
値段
(
ねだん
)
もわかったように思った。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「いいや、この子の使い道はそこいらが
相応
(
そうおう
)
な
値段
(
ねだん
)
だ」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
“値段(
価格
)”の解説
価格(かかく、en: price)とは、有形・無形の各種の商品(サービスを含む)の取引に際して提示される金額をいう。値段(ねだん)とも呼ばれ、サービスについては料金(りょうきん)ということもある。
(出典:Wikipedia)
値
常用漢字
小6
部首:⼈
10画
段
常用漢字
小6
部首:⽎
9画
“値段”で始まる語句
値段札
値段書