“御肴”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おさかな50.0%
おんさかな50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「全くね。これじゃ誰だって、やって行けないわ。御肴おさかなの切身なんか、わたしが東京へ来てからでも、もう倍になってるんですもの」
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
願ひ奉つる因ては何なりとも有合の御肴おさかなをさし上候はんと只管ひたすら詫入わびいりければ武士は忽ち顏色をやはらげ是は/\御亭主の挨拶あいさつ却つていたいるそうじて其方そなたの如く理を分て云るれば某し元より事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
酒の字でも、めしの字でも、御肴おんさかなの字でもありあり見える。この様子では、いくら耄碌もうろくしてもこの五字だけは、そっくりそのまま、紙の上に書く事が出来るだろう。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
わっしが飲んでいました有合ありあい御肴おんさかなというおきまりの一膳めしの前なんざ、小さな原場はらっぱぐらい小広うございますのに——それでも左右へ並ばないで、前後あとさきになって、すっと連立って通ります。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)