感動かんどう)” の例文
アンドレイ、エヒミチはせつなる同情どうじやうことばと、其上そのうへなみだをさへほゝらしてゐる郵便局長いうびんきよくちやうかほとをて、ひど感動かんどうしてしづかくちひらいた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
でも、わたくしぬるまで三浦家みうらけ墳墓ふんぼはなれなかったということは、その領地りょうち人民じんみんこころによほどふか感動かんどうあたえたようでございました。
若者わかものは、船長せんちょうはなしによって、ふか感動かんどうしました。そして、自分じぶんには、不幸ふこうははと、はらちがいのおとうといもうとがあることをりました。
塩を載せた船 (新字新仮名) / 小川未明(著)
老人ろうじんは子供よりもっとうれしかったが、わざと平気へいきな声で——感動かんどうしかかってることに自分じぶんでも気づいていたから——いった。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
このはなしは一どういちじるしき感動かんどうあたへました。なかには遁出にげだしたとりさへあり、年老としとつた一かさゝぎ用心深ようじんぶかくも身仕舞みじまひして、『うちかへらう、夜露よつゆ咽喉のどどくだ!』としました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
不作法ぶさはふ言辭げんじ麻痺まひして彼等かれらはどうしたら相互さうご感動かんどうあたるかと苦心くしんしつゝあつたかとおもやう卑猥ひわいな一唐突だしぬけあるにんくちからるとの一にんまたそれにおうじた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
この事實じじつ發見はつけんしたとき宗助そうすけあたまには、これつてたいした感動かんどうおこらなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
大王は非常ひじょう感動かんどうされ、すぐにその女のところに歩いて行って申されました。
手紙 二 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
こしにかたなをさした日本人にほんじんのかっこうが、ものめずらしかったせいもありましょうが、ちっぽけなふね太平洋たいへいようのあらなみとたたかってきたということに、よりおおく感動かんどうしたのにちがいありません。
あの混雑こんざつのなかで、壺を抱えだすというのは抜目のないやつだと、マレー人のすることをながめているうちに、なんともつかぬ感動かんどうのうちを貫かれ、われともなくマレー人のそばへ這い寄った。
呂宋の壺 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
可成り感動かんどうして作品さくひんを讀む事が出來できます。
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
アンドレイ、エヒミチはこのせつなる同情どうじょうことばと、そのうえなみだをさえほおらしている郵便局長ゆうびんきょくちょうかおとをて、ひど感動かんどうしてしずかくちひらいた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
クリストフは、ひどく感動かんどうして、老人ろうじんの顔にやたらに接吻せっぷんした。老人はさらに心を動かされて、彼のあたまを抱きしめた。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
天女てんにょは、にごりけのない若者わかものこころ感動かんどうするとともに、自分じぶんにもがあったのをさとりました。こんなことになるのも、自分じぶん軽率けいそつからであった。
羽衣物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
たぐいなくうつくしいとおもうのもそのはず、天女てんにょであったかと、若者わかもの感動かんどうは、しばらくしずまりませんでした。
羽衣物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ゴットフリートはびっくりし、感動かんどうして、「なんだ、何だ?」とくりかえしながら、おなじように彼をきしめた。——それからかれ立上たちあがり、子供こどもの手をとっていった。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
くてのちなほ二人ふたりはなしは一時間じかんつゞいたが、れより院長ゐんちやうふか感動かんどうして、毎日まいにち毎晩まいばんのやうに六號室がうしつくのであつた。二人ふたり話込はなしこんでゐるうちれてしまこと往々まゝくらゐ
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
このことは、少年しょうねんこころふか感動かんどうさせました。もう自分じぶんは、けっして、うそをいっては、わるいとおもいました。
その日から正直になった話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ことばにイワン、デミトリチはおほい感動かんどうされたとえて、かれ落着おちついてこしけた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
老社長ろうしゃちょう柔和にゅうわな、二つのは、眼鏡めがねうちからレンズをとおして、じっと幸三こうぞううえそそがれていましたが、少年しょうねん言葉ことばくと、さもふか感動かんどうしたようにうなずきながら
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このことばにイワン、デミトリチはおおい感動かんどうされたとえて、かれ落着おちついてこしけた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「ああ。」と、感動かんどうして、こえをあげました。なぜなら、かれはいまの時代じだいまれてきた、自分じぶん子供こどもたちや、おおくの子供こどもたちのことについて、かんがえていたときであったからです。
冬のちょう (新字新仮名) / 小川未明(著)
かくてのち、なお二人ふたりはなしは一時間じかんつづいたが、それより院長いんちょうふか感動かんどうして、毎日まいにち毎晩まいばんのように六号室ごうしつくのであった。二人ふたり話込はなしこんでいるうちれてしまうことがままあるくらい
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
霊魂れいこんが、親友しんゆうすくったのですね。」と、わたしは、そのはなし感動かんどうしたのでした。そして、わたしは、あにく、ハーモニカのが、このごろ、たびたびきこえると、いいますと
たましいは生きている (新字新仮名) / 小川未明(著)
おくさまは、まどからそとていますと、いつかの女乞食おんなこじきが、るもやつれたふうをして、まえへきて、あたまげました。そのようすをると、おくさまは、なにもかもわすれて、感動かんどうされたのです。
奥さまと女乞食 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ああ、子供こどもはいいな。」と、清作せいさくさんは、しん感動かんどうしました。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
わか先生せんせいは、このにひどく感動かんどうしたようすでした。
天女とお化け (新字新仮名) / 小川未明(著)