トップ
>
十
>
とを
ふりがな文庫
“
十
(
とを
)” の例文
君がもう
十
(
とを
)
若いか、僕がもう十、年を取つてゐたところで、君が不満なところは不満だらうし、僕が
得
(
とく
)
をするところは得をしてるんだ。
ママ先生とその夫
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
宗助
(
そうすけ
)
と
小六
(
ころく
)
の
間
(
あひだ
)
には、まだ
二人
(
ふたり
)
程
(
ほど
)
男
(
をとこ
)
の
子
(
こ
)
が
挾
(
はさ
)
まつてゐたが、
何
(
いづ
)
れも
早世
(
さうせい
)
して
仕舞
(
しま
)
つたので、
兄弟
(
きやうだい
)
とは
云
(
い
)
ひながら、
年
(
とし
)
は
十
(
とを
)
許
(
ばか
)
り
違
(
ちが
)
つてゐる。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
これを
燒
(
や
)
いて二十
食
(
く
)
つた、
酢
(
す
)
にして
十
(
とを
)
食
(
く
)
つたと
云
(
い
)
ふ
男
(
をとこ
)
だて
澤山
(
たくさん
)
なり。
次手
(
ついで
)
に、
目刺
(
めざし
)
なし。
大小
(
だいせう
)
いづれも
串
(
くし
)
を
用
(
もち
)
ゐず、
乾
(
ほ
)
したるは
干鰯
(
ひいわし
)
といふ。
寸情風土記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『善光寺のトウ/\念仏
十
(
とを
)
から
十
(
とを
)
申せば必
金仏
(
かなぼとけ
)
になる』かういふ唄があるのを、
呼吸
(
いき
)
をつかずに一呼吸に言へるか言へないかと言つて、一生懸命にそれをやつて見せて
田舎からの手紙
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
まだ外に男の半身像や
様様
(
さま/″\
)
の石膏像が
十
(
とを
)
ばかりも
彼方此方
(
あちらこちら
)
に置かれてあつた。帰り
途
(
みち
)
を聞くと
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
▼ もっと見る
僕はちよつと
忌々
(
いまいま
)
しさを感じ、この
如何
(
いか
)
にもこましやくれた
十
(
とを
)
ばかりの女の子を振り返つた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
私が
十
(
とを
)
か十一のころのことと思ふ。私のシヤツや襦袢の縫目へ胡麻をふり撒いたやうにしらみがたかつた時など、弟がそれを鳥渡笑つたといふので、文字通り弟を毆り倒した。
思ひ出
(旧字旧仮名)
/
太宰治
(著)
「
塵功記
(
ぢんこうき
)
といふ本に、杉なりに積んだ米俵や千兩箱の勘定のことが書いてある。それによると、一番下が
十
(
とを
)
で次が九つ八つ、一番上の一つまで勘定すると、丁度五十五になる勘定だ」
銭形平次捕物控:248 屠蘇の杯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
十
(
とを
)
思つたことが一つしか實現出來なくても、やるべきことはやらなくちやならない、自分にやれるだけのことは力を盡してやつて行かうといふ平凡なところに落ち着いてゐるのです。
続生活の探求
(旧字旧仮名)
/
島木健作
(著)
普通の家を
十
(
とを
)
も上へ積みあげても、まだ足りないほどだつたこと、御座所はここかとうかがつたが違つてゐる、次ぎの間かと思つたがそこでもない、三番目も四番目もまださうでなかつたが
ディカーニカ近郷夜話 前篇:06 紛失した国書
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
畔柳さんへ行つて、旦那が行つたか、行かないか、
若
(
も
)
し行つたのなら、
何頃
(
いつごろ
)
行つて何頃帰つたか、なあに、
十
(
とを
)
に
九
(
ここのつ
)
まではきつと行きはしませんから。その様子だけ解れば、それで可いのです。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
母と叔父とは、齢も
十
(
とを
)
以上違つて居たし、青い面長と
扁
(
ひらた
)
い
赤良顔
(
あからがほ
)
、鼻の恰好が
稍
(
やや
)
肖
(
に
)
てゐた位のものである。背の
婷乎
(
すらり
)
とした、髪は少し赤かつたが、若い時は十人並には見えたらうと思はれる
容貌
(
かほかたち
)
。
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
何時
(
いつ
)
かは
言
(
い
)
はふと
存
(
ぞん
)
じたれど、お
前
(
まへ
)
さまといふ
御人
(
おひと
)
には
呆
(
あき
)
れまする、
是
(
こ
)
れが
五
(
いつ
)
つや
十
(
とを
)
の
子供
(
こども
)
ではなし、十六といへばお
子樣
(
こさま
)
もつ
人
(
ひと
)
もありますぞや、まあ
考
(
かんが
)
へて
御覽
(
ごらん
)
なされお
母樣
(
はヽさま
)
がお
病沒
(
なくなり
)
から
此
(
この
)
かた
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
つきて見む
一
(
ひ
)
二
(
ふ
)
三
(
み
)
四
(
よ
)
五
(
い
)
六
(
む
)
七
(
な
)
八
(
や
)
九
(
ここ
)
の
十
(
とを
)
手もて数へてこれの手鞠を
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
昨日
(
きのふ
)
は
十
(
とを
)
かゝつた。‥‥
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
うちふるひけり
十
(
とを
)
の
指
(
ゆび
)
藤村詩抄:島崎藤村自選
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
十
(
とを
)
、
二十
(
にじふ
)
、数知れず
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
十
(
とを
)
と六つ寝りや
青い眼の人形
(新字新仮名)
/
野口雨情
(著)
主人
(
しゆじん
)
と
細君
(
さいくん
)
の
外
(
ほか
)
に、
筒袖
(
つゝそで
)
の
揃
(
そろ
)
ひの
模樣
(
もやう
)
の
被布
(
ひふ
)
を
着
(
き
)
た
女
(
をんな
)
の
子
(
こ
)
が
二人
(
ふたり
)
肩
(
かた
)
を
擦
(
す
)
り
付
(
つ
)
け
合
(
あ
)
つて
坐
(
すわ
)
つてゐた。
片方
(
かたはう
)
は十二三で、
片方
(
かたはう
)
は
十
(
とを
)
位
(
ぐらゐ
)
に
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
杖
(
ステツキ
)
を
取
(
と
)
るや
否
(
いな
)
や、
畜生
(
ちくしやう
)
と
言
(
い
)
つて、
窓
(
まど
)
を
飛下
(
とびおり
)
ると、
何
(
ど
)
うだらう、たゝきもひしぎもしないうちに、
其
(
そ
)
の
蛇
(
へび
)
が、ぱツと
寸々
(
ずた/\
)
に
斷
(
き
)
れて
十
(
とを
)
あまりに
裂
(
さ
)
けて、
蜿々
(
うね/\
)
と
散
(
ち
)
つて
蠢
(
うごめ
)
いた。
間引菜
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
十
(
とを
)
で神童、十五で才子、
二十
(
はたち
)
過ぎれば
並
(
なみ
)
の人、といふこともあるから、子供の時に
悧巧
(
りかう
)
でも
大人
(
おとな
)
になつて
馬鹿
(
ばか
)
にならないとは限らない。だから神童と云はれるのも考へものだ」
才一巧亦不二
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
一
(
ひ
)
い、
二
(
ふ
)
う、
三
(
み
)
い、
四
(
よ
)
お、
五
(
い
)
つ、
六
(
む
)
う、
七
(
なな
)
、
八
(
や
)
あ、
九
(
ここ
)
、
十
(
とを
)
、十一、十二……十三……
落葉日記(三場)
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
午後五時前に
十
(
とを
)
許
(
ばか
)
りの飛行機が引出されたが、風が強いので皆地を
這
(
は
)
つて
発動機
(
モツウル
)
の具合を試したり、滑走試験を続けたりして居る。
其
(
それ
)
が
砂煙
(
すなけむり
)
を蹴立てるので広い場内が
真白
(
まつしろ
)
に曇つて
仕舞
(
しま
)
つた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
「確か
十
(
とを
)
でしたよ。十疊の廣間の床の間一パイに積んでましたよ」
銭形平次捕物控:248 屠蘇の杯
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
十
(
とを
)
の指
諸
(
もろ
)
に
手挟
(
たばさ
)
む手裏剣のつぎつぎ
疾
(
はや
)
しうつ手は見えず
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
『
昨日
(
きのふ
)
は
十
(
とを
)
かゝつた。』
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
うちふるひけり
十
(
とを
)
の指
若菜集
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
御堂
(
おだう
)
の前の
十
(
とを
)
の墓
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
花は
十
(
とを
)
まで
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
嬰兒
(
あかんぼ
)
の
掌
(
てのひら
)
の
形
(
かたち
)
して、ふちのめくれた
穴
(
あな
)
が
開
(
あ
)
いた——
其
(
そ
)
の
穴
(
あな
)
から、
件
(
くだん
)
の
板敷
(
いたじき
)
を、
向
(
むか
)
うの
反古張
(
ほごばり
)
の
古壁
(
ふるかべ
)
へ
突當
(
つきあた
)
つて、ぎりゝと
曲
(
まが
)
つて、
直角
(
ちよくかく
)
に
菎蒻色
(
こんにやくいろ
)
の
干乾
(
ひから
)
びた
階子壇
(
はしごだん
)
……
十
(
とを
)
ばかり
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
遺憾ながら、職業に逐はれてペンをとる
暇
(
ひま
)
がない。そこで、人に話す、その人が、それを小説に書く。僕が材料を提供した小説が、これで
十
(
とを
)
や二十はあるだらう。
勿論
(
もちろん
)
、有名なる作家の作品でね。
創作
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「いえ、何んにも御座いません、でも三人の申合せで、間違ひの無いことになつて居ります、長崎屋の身上の
十
(
とを
)
のうち三つは私、十のうち二つは友三郎と岡さん、つまり半分だけは兄の七郎兵衞のものになるわけで」
銭形平次捕物控:277 和蘭の銀貨
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
十
(
とを
)
、たうとう
追
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
した。
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
十
(
とを
)
と七つ
青い眼の人形
(新字新仮名)
/
野口雨情
(著)
つい
近
(
ちか
)
くは、
近
(
ちか
)
く、
一昔前
(
ひとむかしまへ
)
は
矢張
(
やつぱ
)
り
前
(
まへ
)
、
道理
(
だうり
)
に
於
(
おい
)
て
年
(
とし
)
を
隔
(
へだ
)
てない
筈
(
はず
)
はないから、
十
(
とを
)
から三十までとしても、
其
(
そ
)
の
間
(
あひだ
)
は
言
(
い
)
はずとも二十
年
(
ねん
)
經
(
た
)
つのに、
最初
(
さいしよ
)
逢
(
あ
)
つた
時
(
とき
)
から
幾歳
(
いくとせ
)
を
經
(
へ
)
ても
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
十
(
とを
)
あまり
円
(
まろ
)
うならべる
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
で、
彼
(
かれ
)
が
九
(
こゝの
)
ツか
十
(
とを
)
の
年
(
とし
)
、
其
(
そ
)
の
日
(
ひ
)
は、
小學校
(
せうがくかう
)
の
友達
(
ともだち
)
と
二人
(
ふたり
)
で
見
(
み
)
た。
霰ふる
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
十
常用漢字
小1
部首:⼗
2画
“十”を含む語句
十分
二十
十歳
九十九折
十字架
四十
五十
十年
三十
十方
十三
十日
十月
四十雀
団十郎
十九
十市
二十歳
十徳
十津川
...