『思ひ出』
黄昏のころ私は叔母と並んで門口に立つてゐた。叔母は誰かをおんぶしてゐるらしく、ねんねこを着て居た。その時の、ほのぐらい街路の靜けさを私は忘れずにゐる。叔母は、てんしさまがお隱れになつたのだ、と私に教へて、生き神樣、と言ひ添へた。いきがみさま …
著者 | 太宰治 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 小説 物語 |
初出 | 一章「海豹 第一巻第二号」1933(昭和8)年4月1日 二章「海豹 第一巻第四号」1933(昭和8)年6月1日 三章「海豹 第一巻第五号」1933(昭和8) |
文字種別 | 旧字旧仮名 |
読書目安時間 | 約1時間2分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約1時間43分(300文字/分) |
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