思ひ出おもいで
黄昏のころ私は叔母と並んで門口に立つてゐた。叔母は誰かをおんぶしてゐるらしく、ねんねこを着て居た。その時の、ほのぐらい街路の靜けさを私は忘れずにゐる。叔母は、てんしさまがお隱れになつたのだ、と私に教へて、生き神樣、と言ひ添へた。いきがみさま …
題名が同じ作品
思ひ出 (新字旧仮名)上村松園 (著)
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名)北原白秋 (著)