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前方
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ぜんぽう
ふりがな文庫
“
前方
(
ぜんぽう
)” の例文
彼
(
かれ
)
は、
懐中
(
かいちゅう
)
から、スケッチ
帖
(
ちょう
)
を
出
(
だ
)
して、
前方
(
ぜんぽう
)
の
黄色
(
きいろ
)
くなった
田圃
(
たんぼ
)
や、
灰色
(
はいいろ
)
にかすんだ
林
(
はやし
)
の
景色
(
けしき
)
などを
写生
(
しゃせい
)
しにかかったのであります。
丘の下
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
愕
(
おどろ
)
いて
頭
(
つむり
)
を
上
(
あ
)
げると、
今
(
いま
)
しも
一個
(
いつこ
)
の
端艇
(
たんてい
)
が
前方
(
ぜんぽう
)
十四五ヤードの
距離
(
へだゝり
)
に
泛
(
うか
)
んで
居
(
を
)
る、
之
(
これ
)
は
先刻
(
せんこく
)
多人數
(
たにんずう
)
が
乘
(
の
)
つた
爲
(
ため
)
に、
轉覆
(
てんぷく
)
した
中
(
うち
)
の
一艘
(
いつさう
)
であらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
博士
(
はくし
)
は、ぼんやりと
前方
(
ぜんぽう
)
を見つめて、考えこんでいたが、ぽとりと新聞を手から落としてしまった。いくら
考
(
かんが
)
えても、この
奇怪
(
きかい
)
な
事件
(
じけん
)
ははっきりしない。
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
街道
(
かいどう
)
の
入口
(
いりぐち
)
の
辺
(
あたり
)
から
前方
(
ぜんぽう
)
を
眺
(
なが
)
めても、
霞
(
かすみ
)
が一
帯
(
たい
)
にかかっていて、
何
(
なに
)
も
眼
(
め
)
に
入
(
い
)
りませぬが、しばらく
過
(
す
)
ぎると
有
(
あ
)
るか
無
(
な
)
きかのように、
薄
(
う
)
っすりと
山
(
やま
)
の
影
(
かげ
)
らしいものが
現
(
あら
)
われ
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
そうして四人は
前方
(
ぜんぽう
)
を見やった。海はいぜんとしてうるしのごときやみである。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
▼ もっと見る
ふと
眼
(
め
)
を
我
(
わが
)
歩
(
あゆ
)
み
行
(
ゆ
)
く
街路
(
がいろ
)
の
前方
(
ぜんぽう
)
に
向
(
む
)
けた。五六
間
(
けん
)
先
(
さき
)
から
年頃
(
としごろ
)
の
娘
(
むすめ
)
が歩いて來る。
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
そのうちに、
日数
(
にっすう
)
がたって、
砂漠
(
さばく
)
も
通
(
とお
)
りすぎてしまいました。ある
日
(
ひ
)
の
晩方
(
ばんがた
)
、
二人
(
ふたり
)
は、
前方
(
ぜんぽう
)
に、
紫色
(
むらさきいろ
)
の
海
(
うみ
)
を
見
(
み
)
たのであります。
トム吉と宝石
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
本艦
(
ほんかん
)
を
去
(
さ
)
る
事
(
こと
)
約
(
やく
)
一千米突
(
いつせんメートル
)
——
忽然
(
こつぜん
)
波間
(
はかん
)
に
沈
(
しづ
)
んだと
思
(
おも
)
ふ
間
(
ま
)
も
疾
(
と
)
しや
遲
(
おそ
)
しや、
唯
(
たゞ
)
見
(
み
)
る
本艦
(
ほんかん
)
前方
(
ぜんぽう
)
の
海上
(
かいじやう
)
、
忽
(
たちま
)
ち
起
(
おこ
)
る
大叫喚
(
だいけうくわん
)
。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
彼
(
かれ
)
は
前方
(
ぜんぽう
)
に
見
(
み
)
える
遠
(
とお
)
い
国境
(
こっきょう
)
の
山影
(
やまかげ
)
などをながめて、その
山
(
やま
)
の
頂
(
いただき
)
に
飛
(
と
)
んでいる
雲
(
くも
)
のあたりに
空想
(
くうそう
)
を
走
(
はし
)
らせていたのであります。
白い影
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
鐵車
(
てつしや
)
深林
(
しんりん
)
を
行
(
ゆ
)
くには、
一層
(
いつそう
)
巧妙
(
こうめう
)
なる
器械
(
きかい
)
がある、それは
鐵車
(
てつしや
)
の
前方
(
ぜんぽう
)
木牛頭
(
もくぎうとう
)
の
上下
(
じやうか
)
より
突出
(
とつしゆつ
)
して、二十一の
輪柄
(
りんぺい
)
を
有
(
いう
)
する
四個
(
しこ
)
の
巨大
(
きよだい
)
なる
旋廻圓鋸機
(
せんくわいゑんきよき
)
と、むかし
佛蘭西
(
フランス
)
の
革命時代
(
かくめいじだい
)
に
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
二人
(
ふたり
)
は、
息
(
いき
)
を
切
(
き
)
らして、
往来
(
おうらい
)
を
走
(
はし
)
りました。
前方
(
ぜんぽう
)
に
岡田
(
おかだ
)
が
歩
(
ある
)
いています。
岡田
(
おかだ
)
のそばを
走
(
はし
)
りすぎるとき、
清吉
(
せいきち
)
は、
自分
(
じぶん
)
のかばんを
投
(
ほう
)
り
出
(
だ
)
して
子供どうし
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このとき、
前方
(
ぜんぽう
)
から、
一人
(
ひとり
)
の
男
(
おとこ
)
が、なにかぴかぴかするものを、
手
(
て
)
のひらにのせて、それを
見
(
み
)
ながら、やってきました。
写生に出かけた少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
先刻
(
さっき
)
二人
(
ふたり
)
の
兵士
(
へいし
)
が、
腹
(
はら
)
ばいになって、
話
(
はなし
)
をしていた
場所
(
ばしょ
)
から、さらに
前方
(
ぜんぽう
)
、三百メートルぐらい
距
(
へだ
)
たったところで
戦友
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
けずりをかけたような、がけの
上
(
うえ
)
に
立
(
た
)
ち、
谷
(
たに
)
をへだてて、
前方
(
ぜんぽう
)
のいただきを
見上
(
みあ
)
げる
人
(
ひと
)
があります。その
人
(
ひと
)
は、
自然
(
しぜん
)
を
愛
(
あい
)
するために
冒険
(
ぼうけん
)
をしたのでしょう。
考えこじき
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
甲
(
こう
)
と
丙
(
へい
)
の
二人
(
ふたり
)
は、それに
対
(
たい
)
して、
答
(
こた
)
えるであろうと
思
(
おも
)
ったのに、
音
(
おと
)
なく、
船
(
ふね
)
をこいで、
前方
(
ぜんぽう
)
を
横切
(
よこぎ
)
ったかと
思
(
おも
)
うと、その
姿
(
すがた
)
は、
煙
(
けむり
)
のごとく
消
(
き
)
えてしまったのです。
幽霊船
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もう、その
山
(
やま
)
のいただきは、
下
(
した
)
から
見
(
み
)
ると、
雲
(
くも
)
に
接
(
せっ
)
していました。この
坂
(
さか
)
の
上
(
うえ
)
から、
前方
(
ぜんぽう
)
をのぞむと、
山
(
やま
)
また
山
(
やま
)
の、えんえんとしてつらなる
波
(
なみ
)
が、ながめられました。
雲のわくころ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
石
(
いし
)
の
上
(
うえ
)
に
腰
(
こし
)
をおろして、
前方
(
ぜんぽう
)
を
見
(
み
)
ていると、ちょうど、
日
(
ひ
)
があちらの
山脈
(
さんみゃく
)
の
間
(
あいだ
)
に
入
(
はい
)
りかかっています。
金色
(
こんじき
)
にまぶしくふちどられた
雲
(
くも
)
の一
団
(
だん
)
が、その
前
(
まえ
)
を
走
(
はし
)
っていました。
手風琴
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのとき、
彼
(
かれ
)
は、かすかに、
前方
(
ぜんぽう
)
にあたって、ちらちらと
燈火
(
ともしび
)
のひらめくのをながめたのであります。いままで、がっかりとして
人心地
(
ひとごこち
)
のなかった
彼
(
かれ
)
は
勇
(
いさ
)
んで
飛
(
と
)
びあがりました。
宝石商
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
こうして、
子供
(
こども
)
は
追懐
(
ついかい
)
にふけるということを
覚
(
おぼ
)
えました。
子供
(
こども
)
の
立
(
た
)
っている
前方
(
ぜんぽう
)
には、
輝
(
かがや
)
かしい
野原
(
のはら
)
がありました。そして
後方
(
うしろ
)
には、うす
青
(
あお
)
い
空
(
そら
)
がはてしなく
拡
(
ひろ
)
がっていました。
はてしなき世界
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そのうちに
西
(
にし
)
の
空
(
そら
)
が、
紅
(
あか
)
くなりました。ひょっこりと
前方
(
ぜんぽう
)
へ、
黒
(
くろ
)
い
小舟
(
こぶね
)
が
波
(
なみ
)
のうちから
浮
(
う
)
かび
上
(
あ
)
がりました。あちらにも一つ、ずっと
遠
(
とお
)
くの
方
(
ほう
)
にも、
豆粒
(
まめつぶ
)
のようなのが
見
(
み
)
えています。
海へ帰るおじさん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
光治
(
こうじ
)
は
心
(
こころ
)
のうちで
懐
(
なつ
)
かしい
少年
(
しょうねん
)
だと
思
(
おも
)
いながら、
静
(
しず
)
かに
少年
(
しょうねん
)
の
背後
(
うしろ
)
に
立
(
た
)
って、少年の
描
(
か
)
いている
絵
(
え
)
に
目
(
め
)
を
落
(
お
)
としますと、それは
前方
(
ぜんぽう
)
の
木立
(
こだち
)
を
写生
(
しゃせい
)
しているのでありましたが、びっくりするほど
どこで笛吹く
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「どうしたのだ?」といって、みんなは、
客車
(
きゃくしゃ
)
の
窓
(
まど
)
から
頭
(
あたま
)
を
出
(
だ
)
して、
外
(
そと
)
をのぞきました。
運転手
(
うんてんしゅ
)
や、その
他
(
た
)
、
汽車
(
きしゃ
)
の
勤務員
(
きんむいん
)
は、
車内
(
しゃない
)
から
飛
(
と
)
び
降
(
お
)
りて、
前方
(
ぜんぽう
)
の
汽罐車
(
きかんしゃ
)
の
方
(
ほう
)
に
向
(
む
)
かって
駆
(
か
)
けていきました。
白い影
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
新吉
(
しんきち
)
は、
自信
(
じしん
)
ありげに
肩
(
かた
)
をそびやかして、
前方
(
ぜんぽう
)
をにらみました。
はととりんご
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
前方
(
ぜんぽう
)
をながめながら
思
(
おも
)
っていました。
なつかしまれた人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“前方”で始まる語句
前方後圓
前方向